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微分積分から見たsinとcosの関係
sinとcosは符号を別にすればたがいに入れ替わりますが、このように微分積分でたがいに入れ替わる関係にある関数はほかにもあるのでしょうか。
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こういうのは素直に微分方程式をとくだけです. 予備知識としては大学一年生程度の線型代数と微積分. 書籍としては, 佐武「線型代数学」裳華房 (1974/01) の付録の方に理論的な裏づけがでてる. #易しい本ではないが名著なのは間違いない さて・・・結局は (1) f'=g, g'=f (2) f'=g, g'=-f (3) f'=-g, g'=-f という連立の微分方程式を解けばいいのです. ここで細工としては ・関数の値(と係数)としては複素数を許す ・関数の定義域としては実数のみを許す (実数係数複素数値関数を考える)ということです. (1)および(3)では f''=fという微分方程式を考えることになりますが, これの解は,二次元の線型空間であり 一次独立な特殊解を二個とればそれの線型結合で表現できます. e^{x}とe^{-x}がその特殊解なのは明らかなので f=Ce^{x}+De^{-x}(C,Dは定数) です.したがって, (1)の場合は g=f'なので f=Ce^{x}+De^{-x} g=f'=Ce^{x}-De^{-x}(C,Dは定数) (3)の場合は g=-f'なので f=Ce^{x}+De^{-x} g=f'=-Ce^{x}+De^{-x}(C,Dは定数) (1)の場合は,f=cosh(x), g=sinh(x)をベースにできることは明らかです. (3)の場合は,f=cosh(x), g=-sinh(x)をベースにできることは明らかです. (2)のケースは f''=-fですが,これは e^{ix}とe^{-ix}が特殊解だから f=Ce^{ix}+De^{-ix} であって,g=f'なので f=Ce^{ix}+De^{-ix} g=f'=iCe^{ix}-iDe^{-ix}(C,Dは定数) Eulerの公式を考えれば これがf=cos(x), g=sin(x)をベースにできることは明らかです. 結局のところでてくるのは e^{x}とその変種だけです. これは ・e^{x}が微分しても変わらないこと ・{1,-1,i,-i}が掛け算で閉じていること が根底にあるわけで,これを考えると, 三つ以上で移り変わるような連中もこの手のもの, 今度は「1と-1の累乗根」とe^{x}で構築されるだろうことが 類推できます.
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- Mr_Holland
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#4です。 誤記がありましたので、訂正します。 > 実関数の範囲で考えれば、sinとcos、sinhとcosh、expとexpの3通り以外ないと思います(これらの線形結合の組み合わせを除けばですが)。 これの「expとexp」は、「exp(x)とexp(-x)」に置き替えて下さい。 > a) sinとcosを線形結合したもの と sinとcosを線形結合したもの a) Asin(x)+Bcos(x) と Acos(x)-Bsin(x) (A,Bは定数、以下同様) > b) sinhとcoshを線形結合したもの と sinhとcoshを線形結合したもの (この中の1つとして exp の定数倍があります。) b) Asinh(x)+Bcosh(x) と Acosh(x)+Bsinh(x) (この特殊な例が exp(x)とexp(-x) ) > c) expを定数倍したもの と expを定数倍したもの c) Aexp(x)+Bexp(-x) と Aexp(x)-Bexp(-x) (この特殊な例が、sinh(x)とcosh(x) ) > 以上のことから、ご質問の趣旨を満たす基本関数の組み合わせは、sinとcos、sinhとcosh、expとexp しかないと考えられます。 ここも「expとexp」を「exp(x)とexp(-x)」と置き換えて下さい。 なお、自明なこととして、f(x)=0 は除外してあります。
お礼
勉強する際常に参照させていただきます。ご訂正もいただき、ご教示ありがとうございました。
- Mr_Holland
- ベストアンサー率56% (890/1576)
実関数の範囲で考えれば、sinとcos、sinhとcosh、expとexpの3通り以外ないと思います(これらの線形結合の組み合わせを除けばですが)。 ご質問の趣旨から、関数f(x)を2階微分したf''(x)は符号を除いて一致しなければなりません( f(x)=±f''(x) )。 このことを関数f(x)のテイラー展開 f(x)=Σ[n=0→∞] a(n) x^n を用いて考えますと、a(n)は次の式で表される関係が成り立ちます。 a(2n) =(±1)^n/(2n)! a(0) ・・・・(1) a(2n+1)=(±1)^n/(2n+1)! a(1) ・・・・(2) また、さきの微分方程式 f(x)=±f''(x) から次の関係が導かれます。 {f'(x)}^2±{f(x)}^2=C (C:定数) ⇒ ちなみに、ここから2つの関数の平方和(差)は一定でなければならないことが分かります。 ここで、この式に、f(x)とf'(x)をテイラー展開したものを代入してn=0のときだけに注目しますと、次の関係が導かれます。 ±a(0)^2+a(1)^2=C ・・・・・(3) ここまでに得られた関係式(1)(2)(3)を満たす冪級数展開を探しますと、次の3通りしかありません。 a) sinとcosを線形結合したもの と sinとcosを線形結合したもの b) sinhとcoshを線形結合したもの と sinhとcoshを線形結合したもの (この中の1つとして exp の定数倍があります。) c) expを定数倍したもの と expを定数倍したもの 以上のことから、ご質問の趣旨を満たす基本関数の組み合わせは、sinとcos、sinhとcosh、expとexp しかないと考えられます。
- sanori
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こんばんは。 双曲線関数のほかには、 e(ix) と i・e(ix) があります。 また、 e^x は、微分すると自分自身になるので、ある意味、該当します。 ご質問文に挙げられた sin、cos を含めて、4つのどの例も、eの何とか乗に関係しています。 以上、ご参考になりましたら。
お礼
複素関数の勉強も必要なのでしょうね。またeのべき乗の形をとっているということが微分積分と何か密接な関係があるということなのでしょうか。勉強させていただきます。
- piro19820122
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双曲線関数もそうですね。
お礼
双曲線関数は三角関数とこういうところも似ているということでしょうか。どうもありがとうございました。
- info22
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双曲線関数の sinh(x)とcosh(x)の関係 {sinh(x)}'=cosh(x) {cosh(x)}'=sinh(x) 参考URL http://markun.cs.shinshu-u.ac.jp/learn/biseki/no_1/expfunc2.html
お礼
ご紹介のURL大変為になりました。ありがとうございます。
お礼
ご教示をすぐにすべて理解することは難しいですが何かすごく楽しい気分になりました。勉強させていただきます。