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A^3= E の問題。
線形の問題です。 2次正方行列A=(ab) (cd)のとき、A^3= Eとなるときのa+d, ad-bc の値を求めなさい。という問題の解法がわかりません。 変形して、A^3-E=0から(A-E)(A^2-A-E)=0 となるので 前か後ろの括弧が0になるときを2通りに場合分けすればいいと思っていたのですが、行列はA,Bがともに0でないときに、その積 AB=0となりうる為にこの解法が使えませんでした。 どなたか知恵を貸してください。
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正方行列は必ずジョルダンの標準形(対角行列を含む)に相似です。 対角化されないとすると矛盾するので対角化されるということです。 P^-1AP= (λ 1) (0 λ) は対角化されない場合。 P^-1AP= (p 0) (0 q) は対角化される場合。 前者のケースか後者のケース以外にはないのです。 それがジョルダンの標準化定理です。
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- tecchan22
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>#8 なんや、固有値だけで簡単に解けるんやな・・。 今まで何をやっとったんやろう。 これ最高やね。
- reiman
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ジョルダンの標準形は有名で忘れないだろうと思って使っただけで 使わない方法もあります。 「任意正方行列はユニタリ行列によって上三角行列化される。」 を使えば良いのです。 これも 「正規行列はユニタリ行列によって対角化される」 という定理の補助定理で有名です。 Aはあるユニタリ行列P、ある3複素数p,q,rによって P^-1AP= (p r) (0 q) となる。 両辺を3乗すると P^-1A^3P= (p^3 r(p^2+pq+q^2)) ( 0 q^3) である。 A^3=Eよりこの行列はEである。 よって p^3=1かつq^3=1 一方 a+d=tr(A)=p+q ad-bc=|A|=pq である。 よって (a+d,ad-bc)= (2,1)または (1+ω,ω)または (-ω,-ω-1)または (2ω,-ω-1)または (-1,1)または (-2ω-2,ω)
- ringohatimitu
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一応固有値だけ使った回答もしておきます。 Aの固有値の一つをλとすればA^3=Eからλは1,ω,ω^2のいずれか。 Aの固有値は全部で高々2個(Aは2次行列だから)。もしωが固有値に入ってればその共役ω^2も固有値、すなわち{ω,ω^2}が固有値全体となります。一方1が固有値であればωは固有値ではありません(もしωも固有値ならばω^2もそうで固有値は高々2個だから)。結局固有値としての可能性は{1},{ω,ω^2}の2通りがあることが分かりました。後は固有値(特性)方程式λ^2-(a+d)λ+ad-bc=0の係数を解と係数の関係でそれぞれ求めるだけです。 ちなみにこの方法でA^n=Eの場合も簡単に調べることができます。
- tecchan22
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#6です。訂正。 >#3です。 間違えました。#4です。大変失礼をば。 ついでに、#3の補足に対して。 >複素行列をふくむ一般の2次正方行列の場合、ほかの解答に見られるケーリーハミルトンの定理は使う事ができないんですよね? あのね、君自分でハミルトン・ケーリーを使ってやってないでしょう? やれば分かるよ。tr,detを実数の範囲で解けば解は2個、複素数の範囲で解けば6個。 どのやり方でも解ける。 ただハミルトン・ケーリー→最小多項式→ジョルダン標準形と、少しずつ強力な道具になって行くから、より簡単に解けるだけ。
- tecchan22
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#3です。 大学生みたいやので、最小多項式を使った解も。 Aの最小多項式はx^3-1の因数。 しかも、実2次正方より、次数は2次以下の実多項式。 x^3-1=(x-1)(x^2+x+1)[ =(x-1)(x-ω)(x-ω^2) ] より、2次のときはx^2+x+1で、(2次正方より)、固有多項式に一致。 故にこのとき、a+d=-1,ad-bc=1 1次のときは、x-1で、A=E.このときa+d=2,ad-bc=1 一方複素行列のときは、最小多項式は x-1 (→A=E) x-ω (→A=ωE) x-ω^2 (→A=ω^2E) (x-1)(x-ω)=x^2+ω^2x+ω (x-1)(x-ω^2)=x^2+ωx+ω^2 (x-ω)(x-ω^2)=x^2+x+1 のいずれか。 蛇足だが順に、trA,detAは、 2,1 2ω,ω^2 2ω^2,ω -ω^2,ω -ω,ω^2 -1,1 ↓ジョルダン標準形を使った解もいいですね。
- kuwaman091
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ケーリーより A^2-sA+tE=0 (s=a+d,t=ad-bc) A^3=E A^3-E=0 ここでケーリーの式で上式の左辺をわれば A^3-E=(A^2-sA+tE)(A+sE)+(s^2-t)A-(1+st)E が得られる。確かめてみてね。 よって (s^2-t)A=(1+st)E (i)s^2-t=0のとき 0=(1+st)Eとなり st=-1 ここでsとtを計算するとs=-1,t=1 よって A^2+A+E=0 (ii)s^2-t≠0のとき A=kEとおける。 A^3=Eから (k^3-1)E=0 (k-1)(k^2+k+1)=0となり k=1 よって A=E 結局わかったこと A^3=EならばA=EまたはA^2+A+E=0 以上より a+d=-1ad=1 またはa+d=2,ad=1
- tecchan22
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どんな参考書にものっていると思うが、 ハミルトン・ケーリーを使って、A^3の次数下げをすると良いですよ。 すると、□A=△E という方程式(□、△はa+d,ad-bcの式)となって、 □が0か0でないかで場合分け。 □=0のときは、□=△=0より求まり、 □≠0のときは、A=kE(kは定数)だから、もとの方程式に再度代入して、k=1を得ます。 あとは自分で。
- reiman
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Aがある正則行列P,複素数λによって P^-1AP= (λ 1) (0 λ) となるとするとA^3=Eに矛盾する。 (確かめられたし。) よって Aはある行列P、複素数p,qによって P^-1AP= (p 0) (0 q) となる。(つまり対角化可能である。) 両辺を3乗すると P^-1A^3P= (p^3 0) ( 0 q^3) A^3=Eよりこの行列はEである。 よって p^3=1かつq^3=1 一方 a+d=tr(A)=p+q ad-bc=|A|=pq である。 よって (a+d,ad-bc)= (2,1)または (1+ω,ω)または (-ω,ω^2)または (2ω,-ω-1)または (-1,1)または (-2ω-2,ω) ただし ω=(-1+√3i)/2
補足
この問題は2次の正方行列という条件なんですが、類題としてこのAを実行列と仮定した場合、お答えいただいた中で(2,1), (-1,1)のみが解になるみたいです。 回答していただいた回答方法は今までみたことがないものなのですが、 Aがある正則行列P,複素数λによって P^-1AP= (λ 1) (0 λ) となるとするとA^3=Eに矛盾する。 (確かめられたし。) よって Aはある行列P、複素数p,qによって P^-1AP= (p 0) (0 q) となる。(つまり対角化可能である。) とありますが、なぜ矛盾という結果から P^-1AP= (p 0) (0 q) という形に断定できるのかがわかりません。追加説明していただけませんか?
ケーリー・ハミルトン(もしくはハミルトン・ケーリー)の定理を用いるとよいのではないでしょうか? まだ学習していませんか? ちなみに A^3-E=(A-E)(A^2+A+E)=0 です。
補足
計算間違い申し訳ありません。ケーリーハミルトンは知っていますので、この場合 1. A-E=0 2. A^2+A+E=0 のとき、ケーリーハミルトンを使って答えが出せると思ったのですが、 行列の性質(A,Bが0でなくても、AB=0 になる)から、この解法が使えないのではないかと思って質問をさせていただきました。
補足
複素行列をふくむ一般の2次正方行列の場合、ほかの解答に見られるケーリーハミルトンの定理は使う事ができないんですよね? するとこの対角行列を使った方法が一番効率的だと思いますか?