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回路の中を電流が流れるわけ
導線は電圧がゼロでも電流が流れる理由の議論がありましたが、電流が流れるからには電界があるに違いないと思います。そこで、導体内の電界が導体に沿って(導体の幾何学的な形状にしたがって)変化し、導体外は導体の形状と無関係に電界が生じていると思われます。このような計算をどこかで見た事がありますか?要するに回路内の電流が一見回路の外の電位と関係なく回路を流れるのは何故かが解りません。
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質問者が選んだベストアンサー
質問者と解答者とを混同するというきわめて初歩的なミスをしていたことに今更ながら気がついたので、罪滅ぼし。 たとえば Landau&Lifshitz "Electrodynamics of Continuous Media" の Chapt3: Constant Current では、§20. The current density and the conductivity に球形の完全導体を直径方向に貫通する電流が流れる場合の同体内のポテンシャルの導出が Problem としてついています。古典電磁気学の範疇でどのように処理すればよいかはわかるかと思います。 固体電子論でブロッホ関数を扱ったのであれば、導体境界にあわせてポテンシャルバリアを、そして結晶格子にあわせて周期的ポテンシャルを設定して波動関数を解けばいいわけですが、通常は電子波を1方向に進行すると仮定したり、等方性の仮定を入れたりして計算を簡単にするので、異方性までちゃんと考慮して計算したものというのはさすがに私は見たことがありません。あってもおかしくはなさそうにも思いますが、もう少し仮定を積み重ねないとすぐに計算不能に陥りそうな気もします。
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- maru-tu
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御説御尤も。異存はありません。一言だけ言い訳を。 元の質問者の知識レベル・回答に対する要求レベルがわからないので 1. 中学~高校生に対するプリミティブな理解レベル 2. 電磁気における導波管に類する説明レベル 3. 量子論レベル のどの説明が求められているのかが汲み取れなかっただけです。 元質問の冒頭「導線は電圧がゼロでも電流が流れる」というのは、完全導体(超伝導)であれば正しい記述なので、どのレベルでの混乱が起こっているのかが私にはわかりませんでした。「完全導体であれば電位差なく電流が流れることができる」ということに対しては十分に納得がいっているとは読み取れなかったが故の回答でした。そうでなければ黙殺してもらって結構です。
- ojisan7
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「単に動くだけなら力はいらない」ということですが、今は超伝導の話をしているわけではありません。日常的に目に触れる金属内の電場に関することです。Drudeモデルは古典論ですけど、電流の流れている「金属内には電場は存在しない」ということが、Drudeの論文のどこに書かれていますか。ご存じのように、Drudeは電流密度jや電気伝導率σについて詳述していますが、このことは、金属内(電流の流れている)に電場が存在することを意味しています。 その他、金属電子論にはFermi電子気体論等いろいろありますが、私の読んだ範囲ではどこにも「電場は存在しない」ということが書かれた論文(信用のおける論文)を目にしたことがありません。 Drudeの論文は邦訳版が東海大学出版会(物理学古典論文叢書)から出されています。この本の9ページをご覧下さい。
- maru-tu
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単に動くだけなら力はいりません。それが慣性の法則の帰結です。 どのようにして「動き出すのか」であればもう少し詳細な議論が必要ですが、いったん動き出したのであれば、あとは慣性に任せて等速運動をすればいいのです。 また、導体が曲がっているところについてももう少し議論が必要です。ドルーデ模型に準じるのであれば、電子が等速運動をしているという仮定をしているので、曲線に沿ってい等速円運動に近似される運動ををすればよいでしょう。そのために必要な向心力を賄えるだけの電界を、金属表面に誘起された誘導電荷が作ればよいですね。これはコンデンサーと同等の扱いができますので、外部に漏れる電界は極めて小さいと考えられます。 抵抗がある場合(ドルーデ模型でいう金属原子と自由電子との衝突がある場合)は、衝突により自由電子の運動エネルギーが奪われてしまうので、失われた分を補填するために電位差を要する、ということになります。
- tadys
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通常の電線は抵抗があるので電流が流れれば電位差が生じます。 電位差があるということは電界があるということです。 超伝導状態の電線では抵抗がゼロなので電圧は生じなくても 電流は流れますがこれはインダクタンスに流れていると解釈できます。 インダクタンスは電流が変化しなければ電圧がゼロです。
- ojisan7
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完全導体内部に電場が生じないことは知っています。また、ドルーデ模型、ブロッホ関数についても一応知っているつもりです。 しかし、導線内に電場がないとすると、では、電流は何の力で流れているのでしょうか。電子は何の力によって動こうとするのでしょうか?
- maru-tu
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> 電流が流れるからには電界があるに違いないと思います。 自然現象は人間の思惑どおりには起こりません。なぜ違いないと「思う」のかを表明すべきかと思います。 さて、本題。ここでいう導線が「完全導体」でできた導線なのであれば、電界はあってはならないのです。 完全導体中で電界が打ち消される理由は静電誘導にあります。外部電界を打ち消すようにして導体表面に誘導電荷が生じ、外場と誘導電場との重ね合わせで、導体内部の電界が消えるという仕組みです。 また、こういう説明もできるかと思います。荷電粒子たる電子が電界にさらされると、静電気力(クーロン力)を受けます。そのため、導体中で電子が際限なく加速されていくことになります。ところが電流とは単位時間当たりに通過する電気量(≒通過電子数)のことですので、導体の両端で電流の値が異なるという結論となり、実際におこっている現象と齟齬をきたします。 本当に完全導体内部で電界が生じていると思いますか? ちなみに不完全導体(通常の金属)であれば、まずはドルーデ模型、さらに詳細になるとブロッホ関数ということになるでしょう。
- ojisan7
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回路の中を電流が流れる理由はよく考えると結構難しいものです。 電子が導線から飛び出してしまわずに導線に沿って流れざるを得ないのは分かりますよね。導線の表面がポテンシャルの壁になっているからです。ポテンシャルの壁があまりにも高すぎるのが原因です。 さて、「電流が流れるからには電界があるに違いない」確かにその通りです。そして、「導体内の電界が導体に沿って(導体の幾何学的な形状にしたがって)変化しています。」これもその通りです。しかし、導体外は導体の形状と無関係に電界が生じているのでしょうか。導体外の電界は導体の、ごく表面付近にしか存在しません。しかも、その電界は、導体の形状に沿って生じていると、私は判断しています。ちょうど、光ファイバーの中をレーザー光がファイバーに沿って伝達するようなかんじですね。電界は導体の形状に沿って屈曲しているのです。
- Trick_Q
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回答ではなくて、恐れ入りますが、 >要するに回路内の電流が一見回路の外の電位と関係なく回路を流れるのは・・・ 精密回路や高周波回路の妨害波のようなものは考えないということですか? >導体外は導体の形状と無関係に電界が生じていると・・・ これもアンテナのような高周波ですと導体のの形状がかなり影響しています。 これが低周波や直流でしたら、その影響がゼロに近いということだと思います。 的外れでしたら、スルーしてください。
- sanori
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こんばんは。 電池のプラスと電池のマイナスとをつないでいる配線が導線だけではなく、空気も配線になっていると考えましょう。 すると、導線という配線と空気という配線とが並列つなぎになっていることになります。 空気の電気抵抗は導線に比べて著しく高いので、導線の中を優先して流れるということになります。
補足
こんな面白いフォーラムがあるとは思いませんでした。皆さん有難うございます。ランダウさんの本は読んでいませんが球形の完全導体なら解けるでしょう。E,Dとポテンシャルについてあまり間違えようがないと思われます。しかしこれは回路とは言えません。古典電磁気学がここで破綻するとしたらその理由は何でしょうか。私は古典電磁気学がここで破綻している気がしません。馬蹄形の電路を考えてこの形にEが曲がる原因は何かを考え、電路の外では電路中のEと矛盾のないφを考える。というシナリオですが、なぜEが電路のジオメトリーにそって曲がらなければ行けないのかは謎です。ただ、導体にEを曲げるくらい強いPを導入する事が出来ます。PがEによらずジオメトリーによるという所がもう一つの壁ではあります。この考えについてご意見が有りましたら御願いします。