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温暖化防止策としてのローカル線の支援と企業メリット
- 地元企業にマイカー通勤自粛を呼びかけ、地元ローカル鉄道を支援する計画です。
- 企業側のメリットとしては、地球温暖化防止と地元貢献のイメージアップ、ローカル線の回数券の割引などが考えられます。
- さらに、税制上のメリットとして、非課税経費や非課税交通費の扱いについても検討する必要があります。
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想定しているローカル線の運行本数や、企業の立地(駅に近接しているかどうか)はどんな感じでしょうか。 本数が1時間に1本、企業が駅から離れているという場合、車で15分の所が鉄道では1時間かかってしまう、という感じになってしまい、鉄道通勤は実用的ではありません。企業の立地が駅から10分程度であれば、駅~職場の移動の問題はある程度解消されますが、その場合も自宅~駅間の移動の問題が残ります。自宅~駅間でパークアンドライドを認めれば賛同者も出てくるとは思いますが、通勤者に多大な負担(通勤時間の増大)を伴う企画であることは否めません(ちなみに質問者さんは鉄道通勤ですか、自動車通勤ですか?)。企業側のメリットとしては、多少のイメージアップ効果があることぐらいでしょうか、ただし、駅に近接し従業員数百人規模の企業であれば、駐車場確保の問題を抱えていることがあり、その改善手法として有効な可能性はあります。 運賃の割引については、地方私鉄、第三セクター鉄道であれば1km25円~40円の運賃率になっていると思うので、これを最低でもJR運賃の水準である1km15~20円に割り引く必要があるかと思います。これは1人乗り自動車の燃費とほぼ同額ですが、通勤時間の増大があるために金銭的負担が同額でも自発的な鉄道への移行を促すのは難しいと思います(ちなみに海外では強制せずに自動車通勤を鉄道通勤にするには運賃をマイナスにする、つまり、電車に乗るたびに利用者にお金を渡す必要があるという研究結果があるとか)。また、減収の可能性などについてどのように鉄道会社を説得するかという問題もあります。 税制については下記を参考にして下さい。実際には自動車通勤であっても一定距離以上は鉄道やバス通勤をしたとみなして非課税の通勤手当を支給したとみなしてもよい制度ですので、鉄道通勤にしても損にはならないでしょうが、メリットにもならないのが現状かと思います。 http://www.nta.go.jp/taxanswer/gensen/2582.htm 何だか否定的な感じのコメントになってしまいましたが、こういった施策を行うのは難しく、相乗り通勤の促進とか、燃費の大きい自動車で通勤しない(ワゴンに一人乗り)とかのほうが効果的になるというのが実際かと思いますので・・・。
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- pullmandsg
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1です、補足しておきます。 はっきりいって、環境を前面に出した利用促進策は難しいです。私は誰かに聞かれたらそう答えるようにします。 確かに、二酸化炭素削減義務が出来たときに鉄道通勤は多少有利なのですが、リッター10kmの自動車で通勤した時の二酸化炭素排出量は約2.3kgで、この分の二酸化炭素排出権の価格は2円程度です。1時間に1本しかないローカル線の通勤では確実に通勤時間は延びますので、通勤時間の増大を金額換算したもののほうが確実に高くなります(時給600円としても10分100円のコスト増)。現在の環境政策の情勢から言えば、どこかで排出権を買うことで義務を履行するといった形の対応が可能になるかと思うので、鉄道通勤を強制して従業員に文句を言われるくらいなら、その分の排出権を購入する、あるいは、自動車通勤者には1日10円を負担してもらってそれを排出権の購入分に充てるという対応を行うんじゃないかな、と思います。もちろん、環境に貢献しているというイメージはもう少し大きく、協力をお願いすれば、できるだけやりますという返事はいただけると思うのですが、実際どこまで実行していただけるかという点については私自身は大いに疑問を持っています。 また、これはブレインストーミング的に考えてもらえばいいと思うのですが、 ・赤字第三セクターの運営費用と、太陽電池で作った電気で走る電気バスの運行費用はどちらが安く、どちらが環境にいいのか? ・第三セクターを利用してもらった時の通学費用と、高校にスクールバスサービスを導入した時の学生への負担額、利便性(集落に乗り入れられる、部活動に合わせた運行スケジュール、自宅近くまで送迎できることによる治安面での優位性) みたいな話もあります。 こんなことから、それでもなお鉄道の存続が必要で、利用促進を提案したいというのであればもう少し巧みな仕掛けが必要かなと思います。 たとえば、自宅も職場も比較的駅に近いが、週1度程度列車の間隔が開いてしまうため鉄道通勤を躊躇してしまうような人が、その時だけ実費のみのボランティアの輸送サービス(過疎地有償輸送 参考URL http://www.kamikatsu.jp/mayor/tokku_yusou.htm)を利用できるようにするというのはいかがでしょうか?また、通勤者の自転車の積み込みを認める、駅~職場間では無料・格安の自転車を提供するなどといった感じで、過疎地の鉄道の不便さを解消する方法というのはいくつか考えられると思います。面白いアイディアを実行に移せば、それが他の人々の関心を呼び、更なるアイディアの蓄積や鉄道自体の利用増につながると思うので、実際通勤時間帯に乗車してみるなどの体験をつみつつ頑張って考えてみてください。
お礼
多方面に渡るご検討をいただき誠にありがとうございます。私の方でもご教示をいただいた内容について検討をしていきたいと思います。 貴兄のようなお方と意見交換できたことは大変ありがたく、また、光栄に思っています。 特に、鉄道の不便さをカバーする方法として自転車を提供するというアイデアはいいなと思います。車内持ち込みは困難ですが、企業が提供するのは企業イメージ向上のネタになると思います。 本日、鉄道会社と協議をし、私は以下のように考えるようになりました。 ローカル鉄道は、鉱山等の貨物輸送がない限り、構造的に税金補助を組み込まざるを得ず、税金で運営をする以上、空気を運ぶよりは、マイカー通勤自粛による二酸化炭素削減を行う企業と協定を締結して、当該企業に特定の日だけ使える一律定額切符(例えば、通常利用で350円を超える距離利用について一律350円とする切符)を売ってでも二酸化炭素削減に貢献してもらうことが、より有効に税金を使うことになるという考え方でこの問題にアプローチしていくべきではないかと。 ただ、これを企業側にストレートに言うと、税金の無駄使いと批判されるのか、それを越えて賛同を得られるのかは私には判断がつきません。 以上は、鉄道事業は新幹線や「すし詰めの路線」を除き、すべて赤字にならざるを得ず、また、1両編成の列車の編成を増やすことは経営上不可能で、通学の学生を除いた残存輸送能力は限られ、たとえ、それを満杯にしても増収効果は焼け石に水程度であることに基づいた結論です。 1両編成の乗客のキャパシティは150人程であり、現時点で通勤時間帯で70人から100人の利用があるため、1日50人増で満杯にしても、月に2,000人(片道500円往復利用)の利用増として月に200万円程度の売り上げ増にしかならないということです。 そもそも、1日50人増など夢のまた夢です。 また、定期利用者を1人増やすことの方が単日利用者50人増より営業効果が高いことから、現在は定期利用者を5人でも増やす良いアイデアがないものか、頭をひねっております。
補足
早速の、そして丁寧なご回答いただき、本当にありがとうございます。 問題のローカル鉄道は赤字第三セクター鉄道ですが、地元高校生の通学の足として、どうしても存続が必要な鉄道です。 運転本数は、通勤時間帯で1時間に1本、その他は90分に1本で、運賃はJRに比較して距離的に高いです。 私自身は、別の地域に住んでいますので、別のJR線で通勤しており、正直この列車では通勤は難しいです。 したがって、月に1度の頻度で、二酸化炭素削減と地元ローカル線存続への助けとして、各駅1km未満圏内の企業、地元金融機関へ協力をお願いしたいと考えています。 駐車場問題の視点は私にはありませんでしたので検討したいと考えています。 あと、従業員の通勤時のCO2削減は、将来の企業の二酸化炭素削減義務の履行にカウントされれば、企業のメリットになるので、その点を調べたいと考えています。 私自身も、非常に悲観的な気持ちなのですが、是非皆さんのお知恵をいただいて、何とか突破口ができないかと思う次第です。