近年の漁業経営の状況も知らずにゴネ得だの左翼だのと、はっきり言わせてもらえば、「傲慢」の一言ですね。
もともと漁場の制限と周辺国との漁獲競争による慢性的な不漁があり、これに海外からの冷凍・養殖海産物との競争による価格低迷と経費高で、余裕のある経営をしている業者はごく一部の高級魚種を独占的に扱える人たちだけです。
これも近年では限界に近づいており、不漁を乱獲や密漁で補おうとする漁師が後を絶ちませんが、漁獲密度の低下により償却資産の消耗も激しく、燃料費高騰を無視しても個人漁業の経費率は5割近いのが現状です。(たとえば、年間水揚げ1000万円程度の漁業者でも5年程度で数百万円の漁船エンジンを交換してます)
昔は家も船も売上金からキャッシュで購入、などという時代もありましたが、今は協同組合からの借金経営で船と漁業権を売却しても廃業後に借金が残る例も少なからずあるそうです。
私も製造業から兼業農家まであちこちと経理指導をした経験がありますが、ここまでせっぱつまった生産業種は漁業だけだと感じていました。
しかも、以上の状況はすべて、原油高騰以前のものです。
おそらく、大量の廃業や自殺者が出るのは時間の問題でしょう。
今回のストライキは、急激な原価高等に対応できない市場価格を釣り上げるという目的以上に、政府に対しての抗議行動という側面があるのは事実です。
しかし、そもそも、政府の経済水域保護に対する弱腰と、物価高騰に対する経済政策の腰の重さに最も苛立っているのはこの業界だということは間違いありません。
お礼
いいえ、そういったことも努力次第でどうにかなると思います。 あら?ストライキの報道を見たのですが、ではあれは何でしょうか? 自営業であればなおさら経営努力が出来るのでは?