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遊郭の時間管理システムについて
現代のソープランドだと、入浴料とサービス料120分で総額4万8千円というように、時間が決まっていますし、ヘルスのようなところは時間も45分と短いのでキッチンタイマーで時間を計っています。 江戸時代の元禄の頃、お客さんの時間をどのようにして管理していたのでしょうか。 また、本題から少し離れますが、今だと電話で指名予約しますが、江戸時代の遊郭では、お気に入りの女の子をどのようにして予約したのでしょうか。
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#3です。補足ありがとうございます。(でも、お調べになりたい場所はよくわからないです。すみません) いろいろな本を読んでみましたが、中で、 『桶屋一代江戸を復元する』 三浦宏 筑摩書房 の中に、吉原についての記述で、 「小見世のなかにも、…いわゆるチョンの間、一ト切、約十分で用を済ます切見世とか、ズドンと一発で終わる鉄砲見世とかがあったんだ。」 というくだりがあり、下級の店では質問者さんのいうような時間制のようなものがあったことがわかります。 作者は実際の吉原を知っている人のようです。(辻村寿三郎さんの吉原の人形展を見にいったことがあるのですが、その建物を作った方です) なので、調べなおして、吉原の小見世と、岡場所と呼ばれる公認外のところに、そのような店があったことがわかりました。 問題なのは、その時間をどう計ったかということです。 新吉原 http://www.din.or.jp/~sigma/yosiwara/sinyosi.html 先にご紹介した中に切見世の記述がありました。気づかなくてすみません。 娼妓置屋 http://www.tilolu.com/yoshiwara/Y-okiya.html 切遊ぴとは時間ぎめの遊ぴのことで、いわゆるちょっきり・ちょんの間のこと。 特に深川はどこでも大体昼夜を五つに切って、一切の揚げ代金いくちという値段がきめてあった。(どうやって切ったかは不明) 寺子屋 ビギナーのための江戸講座3 (参考URL) 「ちょんの間」は40分くらいということで、またここにも線香が出てきます(う~ん)。 このサイトの江戸時代の時間概念は参考になりました。 そのほか、数をこなすために、一回済んだら追い立てるように追い払うとか、「切見世」「鉄砲見世」「岡場所」などで検索するといろいろ出てきますが、決定的なのはまだないです。 あんまり参考にならなかったですが、そのほかの本をあげておきます。いいのが見つかったら教えてください。 『図説 浮世絵に見る江戸吉原』佐藤要人 編 ふくろうの本河出書房新社 ここには、「一切り」は約十分とあります。延長は「お直し」というそうです。図版はとても豊富です。「鉄砲」は、病気を持っていることが多くあたると死ぬ という語源が出ています。 『日本史小百科 遊女』 西山松之助 編 東京堂出版 揚代について詳しくでています。切見世は、夜の延長2時間が4百文になるなど。時代による変遷、吉原以外の場所もざっとですが出ています。 でも、現代のように細かい時間に追われないのどかな時代だったのは確かみたいです。
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- kabukikko
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こんにちは 質問者さんは、補足で「遊郭と書いてしまったので、吉原などを連想されるかもしれませんが」とありますが、一般的には、遊郭といえば公認の遊郭として有名な吉原を考えると思います。島原などのこと、あるいは公認でない遊郭をお調べなのでしょうか? 参考URLに吉原については詳しく出ています。 予約については、参考URLに、 「太夫や格子は人気がありますから、揚屋に行っていきなり『なんとか太夫を頼む』というわけにはまいらず、事前に予約しなければなりません。これを兼約といい、兼約するときは予約金であるシユライ(集礼か)を払います。」 という説明があります。電話はないですから、使いのものに手紙などを持っていかせるのでしょうね。 昼見世の様子などもくわしくあります(ここにも特に時間管理については出ていないです)。 また、お客がかちあったときですが、「まわし」と言って、一晩に何人も客を取ることもあり、さっぱり来てくれないなんてこともあったようです。それでも、料金はしっかり取られるし、文句を言えば野暮だと言われる、お金さえ払えば客は何でもできるわけではないのです。(そもそも三度登楼しなければ肌に触れられないくらいですから。) 落語「五人回し」などで様子がわかります。 これから考えると、少なくとも吉原では時間管理を厳密におこなっていたようには思えません。 でも、線香代という用語はありますので、時代や場所によっては使われていたのではないでしょうか。 線香の燃える時間ですが、お寺などには「香時計」があることがあります。線香ではなくて香を線に沿って入れてあり、どこまで燃えると何時という目盛りがついています。むろん、湿度や香の種類で多少はかわると思いますが、江戸時代の時刻は、昼夜の長さが変われば長さが変わり、今のように2時間は120分というわけではありません。普段は、太陽や鐘で時刻を知っていた程度でしょう。なので、そんなに厳密に計っていなくてもよかったのではないかと思います。
補足
回答どうもありがとうございました。京の島原、大坂の新町、江戸の吉原が三大遊郭といわれています。吉原は、制度の変遷もありますが、やや格式張っているようですね。昼だけとか、一晩とか、かなり大きな時間単位が定められていたようです。 江戸時代の生活に関する専門書もでていることですし、いずれ機会があれば図書館などで調べてみたいと思います。 みんな時計を持っていなかった頃のことであり、たぶん、現代の時間感覚とはずいぶん異なっていたと思います。なお、天保暦までは、定時法によるものが公式のもとされていたようです。その後は、民間で用いられていた時刻を暦にも採用したとされています。おっしゃっておられるように、定時法で定められていないとすると、正味の時間よりも、かなり主観的な要素で金額とかも決められていたのかもしれません。
- shoyosi
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満月の夜以外は非常に暗いので> 屋外でヨタカなどと致す場合はショートが基本で個人商売ですので、時間計算はしていないと思います。しかし、店舗を構えての営業でしたら、客との間で不公平がありますので、やはり時間管理は必要でしょう。下記のHPには陰間(男性同士)について書かれていますが、そのなかで(番台に)線香台という横に名前の書かれた細長いものがあり、それで個別の客の時間の管理ができ、時間が来たら客に知らせたり、お直しといって追加の注文も聞けたようです。なじみの客が来たときにも、待ち時間の予測もできます。当然、泊りとか別の料金体系もあったようです。 お気に入りの女の子をどのようにして予約したのでしょうか。> これはあらかじめ、次にくる日にち指定でしょう。急な用事があれば、自分が知っている(雇っている)小僧さんに駄賃をやって、手紙を届けたのでしょう。
お礼
わたしは、線香の匂いが好きなれません。そんなわけで、本当にそんなことがあったのかなとも思ったのですが、お寺だと男色は昔からありましたし、線香も豊富ですからあったのだろうなと思います。 今後、機会を見つけて専門書にあたってみようと思います。どうもありがとうございました。
- shoyosi
- ベストアンサー率46% (1678/3631)
お客さんの時間をどのようにして管理していたのでしょうか。> むかしは線香の燃える時間で管理していました。このため、線香の本数で代金を支払っていました。
補足
これは、芸者遊びのケースですね。遊郭と書いてしまったので、吉原などを連想されるかもしれませんが、江戸時代だと、満月の夜以外は非常に暗いので、昼の部と夜の部があって、夜の部は夕暮れから翌朝までなので、線香で時間を計ると言うことはないのです。 線香は、どういう燃え方をするかは分からないのですが、他にも、ローソクであるとか、灯明の油の残り具合など、同じようなものがあるように思われるのです。 そして、時間の単位は、二時間が基本です。半時(はんとき)が一時間です。 江戸時代のおもむきが残る飛田新地などだと、30分いくらでという交渉を相手のおばあさんとするとすることになります。とすれば、半時いくらで遊ぶという概念そのものがなかったのでしょうか。 それとも、線香は必ず、燃える時間と、実際の時間とには、一対一の対応関係があるのでしょうか。
お礼
いろいろと教えてくださってどうもありがとうございます。線香で時間を計るというのは、一般受けしやすい説だと思えます。そして、そういう店もあったのだろうと推測されます。しかし、線香が一本いくらするかも分からないし、仮に線香を立てたとしても、浅く立てれば、それだけ長く燃えていますし、私が店の経営者なら、早く燃える線香を開発するかもしれません。 そのように時間を正確に計るコストをかけるのに見合う費用対効果の問題もあります。 また、私も調べてみたいと思います。本当どうもありがとうございました。
補足
喜田川 守貞、宇佐美 英機 校訂「近世風俗志 (守貞謾稿)―― 守貞謾稿 ―― 」岩波文庫を買ってきました。 「遊女・芸子ともに花といい、線香を焚きて時を刻む。これを花一本二本という。花一本銀二匁三分、一時に五本焚く。」とあります。こういうところだと、お客のほうが、「きょうは、一本でお願いします。」とかいって遊ぶように思われます。 三十本だと二割引になるとも書かれています。最初から、半日半夜お願いしますといった場合だと、さらに割引があり、料金も単純ではないようです。 今回は、これでひとまず締め切ることにします。皆さんどうもありがとうございました。