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フセインの服装
イラクのフセイン大統領は、背広を着ていますが、これにはどのような意味があるのでしょうか? イラクはイスラム教のはず。イラクを初めアメリカに反発する国々は、自国の誇り・アイデンティティーを守るために、アメリカのグローバリズムに反発していると思っていました。まあ、多分そうでしょうが。 イスラム圏で背広を来て国際上に出る人はたくさんいるとは思います。 しかし、独裁者のフセインくらいはイスラムの服を着るべきだと思います。 何か狙いがあるのでしょうか?
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同じイスラム教国家でも、政治におけるイスラム教の位置づけの違い、宗派の違いがあります。 たとえば、イランは、ホメイニによる革命以来、イスラム教(シーア派)の指導者が政治を行っていますが、イラクではむしろ民族主義的な世俗化をおしすすめる勢力が権力を握っています。 フセイン大統領がアラブ民族の衣装をまとうことはあっても、イスラム教指導者の衣装をまとうことはありません。 イスラム教に基づくアイデンティティと、アラブ民族主義に基づくアイデンティティは、別のものです。
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アフガニスタン紛争当時のムシャラフ大統領を見るまでもなくテレビなどで流される指導者の服装、言動を含めてのイメージ戦略はプロパガンダとして重要な要素であると思います。このことはフセイン大統領も十分承知のことと思います。 イラクのフセイン大統領が長年イスラムの大義を掲げていることは周知の事柄です。ですから、フセイン大統領が民族衣装やイスラム教の衣装(ほとんど同じだが宗派による差があるらしいですね)を身にまとうことがこうしたイメージ付けとしてさらに役立つとは思えません。逆に背広を着て理知的なイメージを与えることが国内の平穏を祈願している立派で冷静な指導者をイメージさせるのではないかと素人考えで思います。これが一端開戦となれば軍服や民族衣装で国内の反米感情をあおる工夫をするのだと思いますよ。
お礼
ありがとうございます。大変参考になりました。 なるほど、イスラム・アラブといってもやはり複雑ですね。更なる勉強を試みます。