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スティーブン・キング原作の 「ミスト」 ※ネタばれあり
ミストをみてきましたが、この映画の見所がよくわかりません。 霧にかこまれたスーパーで、極限状態に追い込まれた人々の争い なのか、もうだめだとあきらめて家族や一緒に逃げた人を射殺した 直後、霧が晴れるということなのか・・・。 見終わって、「これで終わりなの?」と思いました。 周囲の人も、「え?これがオチかよ」とか言ってました。 ある映画批評サイトで高い評価だったのでみにいったのですが・・・。 どういうところが面白いのか教えてほしいです。
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見所というのは個人個人が自由に感じるものであって あらかじめ決まった答のようなものが 定められているものではない筈、という前提で 以下、参考になればと思い回答します。 まず、私はこの映画を高く評価しています。 「映画史上かつてない、震撼のラスト15分」といった宣伝文句には たいてい落胆させられるのですが ミストは久々に、本当に震撼しました。 脱力して暫く席を立てなかったくらい・・・ 私が観たときは、周囲の人も愕然としていた感じでした。 この映画の見所は大雑把に3つあると思います。 1)形式的には典型的なB級パニックモンスタームービー。 この作品からも、過去の様々な作品に対するオマージュが感じられ楽しめました。 2)独自性や新機軸を出し方 最近のB級パニックモンスタームービーは どちらかというと形式の外すような(マニアの裏を掻くような) 楽しみ方をするモノが多いと思うのですが この作品は「形式を外す」のではなく「形式を借りた群集心理劇」 に仕立てたところが最近ではユニークだと思いました。 3)震撼のラスト 余談ですが、映画のラストは、原作にはない独自のエピソードです。 ここで遂に、ルール違反すれすれの、形式外しをやっています。 どんなルール違反をしたか? 作品内ではデヴィッド側に語り手の視点を置き デヴィッドを「理性」もしくは「正義」の側に描いたのです。 しかし、この作品はラストで「理性/正義」に絶望を与えました。 これは・・・大袈裟に言えば「理神論論争」だと思います。 いや、B級オカルトモンスターの形式を使って「理神論論争」を仕掛けるとは 何という面白い企みか!!!と、私はそこに最大の見所を感じました。 例えば、数年前に大ヒットした藤原正彦の「国家の品格」でも言及されていましたが これは現代人が忘れつつある、キリスト教的大問題だと思うのです。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%90%86%E7%A5%9E%E8%AB%96 http://homepage3.nifty.com/civilsocietyforum/page229.html と、いうように、自分勝手な深読みを楽しめる素晴らしい作品だと思いましたよ。 原作「霧」は、キング・ファンの間では人気ある作品のようですが 私個人は中途半端なラスト・・・特に、中途半端に与えた希望に不満があったので 映画版はかなり満足しています。 でも、絶望を期待して映画に行く人は・・・少ないでしょうね。
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- たなか ともゆき(@pote-nyan)
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こんにちは。 映画は観ていませんし、そちらの公開に乗じて最近になって原作を読んだわけではありません。でもこの機会に一言いわせてください(済みません)。以下はレビューとして私があるところに載せたものの転載です。 ・・・・・・・・・・・・・・ 『 闇の展覧会 霧』 早川書房 元々は2分冊だったのを更に(ページ数だけ)増量して3巻にしました。 これまでのレビューの2件とも、「霧」に付いて本当はどこまで評価しているのだろうか、と感じさせられるような文章ですね。手放しで大絶賛という感じではありません。 実はこれはホラーじゃなくて、異世界サヴァイヴァルものに分類する方が話は早いです。だから併録の短編「石の育つ場所」のような怖いものと対比するのは適切ではないでしょう。評論家の中にもキングの傑作の一つといった形容をしている人がいたと思いましたが、そうなのかなあというのが実感です。 ごく初期の作品ということで止むを得ないのかもしれないものの、設定で腑に落ちないところが二点あります。何故ラジオを点けることを誰も思いつかないのか(こちらは最後の方で点けるので、その効果を単純に狙っただけのことらしい)。2階の事務所で寝ていたはずのバイクの男はどうなったのか?(騒ぎの途中で外に出た?)この男はそれなりの情報源のはずなのに、以後全然影もなくなってしまうのは手抜きだ。 半分以上を占めるものがこれでは、買った人としては、さて・・・。この映画化では興行が思いやられます。本国ではどうなっているのだろう。 http://us.imdb.com/title/tt0884328/business によると本国内だけでも総制作経費を回収しているので相応のヒットと言えるが、興行の推移を見ると、ごく瞬間的なものでしかないのが判る。この辺はキング原作でヒットしつつ感銘も与えた近年のいくつかの作品とは明らかに異なるようだ。 それとも映画版ではラストに何か別のものを持って来ているのだろうか。とにかく「霧」にはあまり期待しない方がいいです。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 早い話が、これのどこが傑作なのだろうか、私はそう感じます。小説の中に2回、近くにある核関連の実験施設で事故が発生したのが(この事態の)原因らしい、というほのめかしがあります。ですがそれ以上でも以下でもなく、結局ラヴクラフトが描いたクトゥルー神話の世界をキングなりに再話したもののようですね。 小説の最後はどこまで行っても世界中が霧に包まれてしまったらしいことが暗示されます。この辺は一種の不条理小説の観もあります。ですがそうだとしても、深みに欠けることは否定しがたく、どこがいいのかなと感じないわけには行きません。 高い評価をしている映画関連の物書きが存在するようですが、そういう人の言うことは信用出来ない気がします。高く評価する理由をきちんと論じているのなら、それは見解の相違であって、否定するものではありません。ですが大方の映画雑文家の言っていることなんて・・・(以下略。実は非常にマイナーな月刊映画雑誌で数回映画評論原稿を書いたことがあります)。 ↑のレビューにはその後映画も観た人のものが1件増えています。そちらもまた原作を含めて、「あの映画はなんだ?」と非難しています。 お邪魔しました。
- b-koro
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彼女いわく・・・「決断を急ぐな」ということだそうです。 なので霧が晴れるところ・・・なのかなぁ^^; にしても救いのないラストでしたね。こりゃデートには向きません。 隣のカップルなんか映画そっちのけでニャンニャンしてたそーですよ。
お礼
評価が分かれる作品のようですね。 ありがとうございます。 ≦(._.)≧