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吸光度計にて 石英セルとガラスセル
抽出したゲノムDNAの濃度測定にて、吸光度計を使用して吸光度を調べる実験を最近行いました。そのとき抽出して希釈したDNAを石英セルに入れたのですが、そこで先生から 「石英セル以外にガラスセルやプラスチックセルもあるのになんで石英セルを使うの?」 という質問をされ、 「屈折率の問題で石英セルが一番適しているからです。」 と答えたのですが、 「それはプラスチックだけ。なんの不純物も入ってないガラスセルなら屈折率なんて問題にならないよね?じゃあそれ以外で石英セルのほうがいい理由は?」 と言われ、そこでまったく答えらませんでした。調べたところ、ガラスより石英のほうが高価だから精密度がいい?といったものが出たのですが・・・違うようです。 なぜ、ここでは石英セルを使用するのですか?教えてください。お願いします。
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学生時代に酵素の精製をしていて、「ゼロ合わせができません」と先生に言って大恥をかいた記憶があります。酵素ですから、測定波長は280nmです。40年も前のことですから、プラスチックセルはありません。研究上での恥のかき始めなので、今でも鮮明に覚えています。 セルを超音波洗浄器で洗って、バラバラにしたこともあります。セルは、私にとっては、実験の最初の失敗。以後、失敗は数知れずですが、・・・。 >じゃあそれ以外で石英セルのほうがいい理由は? 正解は、「石英セルのほうがいいではなく、石英セルでないと・・・」です。 http://www.fujiwara-sc.co.jp/catalog/sel01.html 石英セルは、可視部も紫外部も通します。ガラスセルでは、可視部は通すが、紫外部はほとんど通さないようです。ですから、石英セルで可視部を測るのは測定上は適正なのですが、破損の可能性を考えて(石英セルは1個1万円、ガラスセルは3000円ほどでした)、可視部はガラスセル使用というのが現実的です。 当時は、石英セルには、セルの上部にスリガラスの線が入っているものが石英セルでした。今は違うようですが。 「セルが壊れました」と実習学生が持ってきてくれると、『福沢諭吉がヒラヒラと飛んでいく』ことになります。貧乏な研究室の教員としては『実習をまじめにしなければ壊れることも無い』と思いつつも、顔は引きつりかけます。学生実習は、結果が分かりきっているので、当然プラスチックでしています。しかし、紫外部の測定に適したプラスチックセルは無いようで、「測定可」とした製品も文字のとおり可の状態で、石英セルのレベルではないとの業者の回答でした。 セルで思い出すのは、吸光度を測定する2面透明のセルで蛍光を測定しているのを見ました。他の研究生の卒論生だったので、「測定するのは難しいのと違う」と声をかけましたが、その後どうしたことやら。
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- geneticist12
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>たんぱく質や大腸菌の吸光度を測るときの波長は280nmで・・・ あれ、大腸菌は280でしたっけ。 タンパク質濃度を挙げたのは誤解を招く言い方でしたが、ブラッドフォード法、ローリー法、ビューレット法などは、石英キュベットを使う必要がありません。紫外吸光法は石英を使う必要がありますね。 >ということは、ガラスやプラスチックでは通す波長が石英と違う。 そういうことなんですが、ガラスやプラスチックでは通らない波長があるということです。紫外域は吸収、散乱されてしまうのですね。
お礼
返事遅れてすいませんでした。 そうだったんですね・・・わかりました。ありがとうございます!
- geneticist12
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いや、いい先生だなー。好きです。 プラスチックセルであっても屈折率はあまり問題じゃないんです。 タンパク質や大腸菌の吸光度を測るための波長は? DNAの吸光度を測るための波長は? ガラスやプラスチックはどういう波長を通しにくい?
補足
たんぱく質や大腸菌の吸光度を測るときの波長は280nmで・・・ DNAの吸光度は260(核酸は230?)で・・・ ということは、ガラスやプラスチックでは通す波長が石英と違う。つまり230~320nmの波長を石英より通しにくいため・・・ということですか?ガラスやプラスチックがどれくらいの波長がよく通るのかまではわかりませんでしたが・・・。
お礼
遅れてすいませんでした。 なるほど、わかりました!ありがとうございます! しかし・・・価格の問題でガラスを使うといい結果が得られないような気がしますが、方法を学ぶということでガラスでもいいってことなんでしょうかね?