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溶液の希釈と体積変化について
水に試薬を入れたときの体積変化については、 「ゴルフボールをサッカーボールのかごに入れると体積がどうなるか」 「サッカーボールのかごにバスケットボールを入れると体積はどうなるか」 など、H2Oの構造によってできる隙間と溶質との大小関係で説明されているのを拝見しました。 しかし、すでに溶質が溶解している溶液を希釈した場合にはどのように考えればいいのでしょうか。 溶解しているということは、上の説明から考えると すでに「ゴルフボールとサッカーボールを混ぜた状態」であって それにさらにサッカーボールを加えても体積が増加するだけのように思います。 しかし、実際は希釈したときにも体積変化がおき、 加えた純粋の体積と、加える前の溶液の体積との和よりも 希釈後の溶液全体の体積のほうが少なくなる場合があるとありました。 そして実際にHClとNH3を希釈してみると、 やはり体積が若干減少していることがわかりました。 その原理について考えているのですが、いまいちよくわかりません。 なお体積変化はHClのほうが激しく、どちらも減少しました。 なお、もともとはHClは13mol/l、NH3は11mol/lで、どちらも1mol/lに希釈し、体積変化は5mlほどでした。 溶解時の体積変化について解説されているサイトで、 「部分モル体積」というものの値の表があり、 そこ注として「1mol/lなどの濃い溶液では水和に十分な水分子がない・溶質間の距離が狭い」 といった理由で部分モル体積の値が通用しないと書かれていました。 このことから「希釈前には十分に水和が行われていなく、 希釈後に不十分だった水分子が加わることによってさらに水和が行われて体積が減少した」 と考えていたのですが、これはやはり間違っているのでしょうか。 またHClのほうが体積減少が多かった理由などについて考えています。 もし化学に詳しい方がいましたら、是非回答(アドバイス)をいただきたいです。 よろしくお願いします。
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>「部分モル体積」… この部分モル体積(partial molar volume)の表があること自体、理想的な希釈というものが困難であることを示しています。 なぜなら無限希釈がいつも通用するなら「部分モル体積」を考慮する必要がないからです。 >「1mol/lなどの濃い溶液では水和に十分な水分子がない・溶質間の距離が狭い」 極性の低い(ほとんど無い)溶媒と溶質の場合、溶質の周囲と溶質から離れた場所での溶媒の性質には大きな差がありません。特に「比誘電率」が小さい(1に近い、パラフィンで2.1-2.5)物質間では体積減少を重要視する必要はありません。 しかし水のように比誘電率が80もある溶媒にイオン性物質を溶解した場合、イオンの周囲には第一配位圏だけでなく第n配位圏まで分子の配向が大きく関与し、エントロピー的な項が無視出来ません。 ですので、溶液がイオン性であるか否か、溶媒の比誘電率がどの程度かを考えて初めて溶液の性質を理解出来ると思います。 ですので、ボールの大きさで溶液論を近似することには私は反対です。 m(_ _)m
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- Do-en1111
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「部分モル体積」については良く知らないのですがそれ以外について。ただ化学や物理を離れてしばらく経つので間違ってたらごめんなさい。聞き流してください。 まず体積の現象についてですが、それには分子の極性が関与していると思います。つまり+と-が分子にも在るのです。 +-の組み合わせだと引き合いますね。分子でも+-で引き合います。引き合うとその分二つの分子間の距離が小さくなります。反発しても近くの引っ付きやすいものとくっつこうとしますので問題ないです。純物質ではその力が均一=距離は均一なのでいいのですが、複数の極性がある物質が混在するとそれぞれがより強く、くっつこうとします。 ちなみにH2OもNH3もHClも極性(つまり+と-)があります。 引き合って分子間の距離が小さくなると、その分同じ数の分子でも必要な体積は小さくなります。 またその極性も物質によって強さが異なります。 そして実際HCLとNH3は水溶液中では一部イオンとして存在します。イオンの電荷(これも+-)は先に述べた極性よりも大きな力です。つまりより強く引き合うのです。そしてそれだけ体積の現象があります。 部分モル体積での「水分子云々」はある程度希釈しないとそういった位物質間で生じる体積の誤差を無視できないといった意味だと思います。 専門家ではありませんがたぶんこんなだと。間違ってたらはずかしい!!!他の回答者様も間違いがあったら指摘お願いします。
補足
回答ありがとうございました。 理解に自信がないのですが、つまりイオンに近接しているH2O分子だけをひきつけたのではなく、希釈することにより遠くのH2O分子をも若干ひきつけて体積が減少したということですか?