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「フィフス・エレメント」の和訳について
自分で言うのも何ですが、化学の専門家です。「フィフス・エレメント」を映画館でも見ましたし、テレビで放映されたのも見ました。 どちらの場合もそうだったのですが、見ていて即座に気付いたのですが、物語のキーワードである"fifth element"に関して、どちらも「五番目の要素」という訳が当てられていました。物語が宇宙の起源とか、哲学的な内容でしたので、その辺りを考慮して、少し調べれば、"element"には、化学で「元素」という訳があることが分かるはずです。私が訳者なら、間違いなく「第五元素」という訳を当てています。専門用語というものは、正しく訳さないととんちんかんな言葉のやり取りになってしまうものです。その辺りの意味を、この映画の訳者たちはどの程度認識しているのか、疑問に思って投稿した次第です。 あの映画を見た方の意見を伺いたいです。「五番目の要素」という訳で意味が通じましたか。なまじっか化学を学んできたばかりに、私などは、その言葉が字幕に出るたびにいらいらして、心の中で「『第五元素』の間違いだ」と叫んでいました。どなたか、同じことを思った方はいらっしゃいませんか。 映画の訳でこんな事を思ったのは初めてでしたが、稀に見る訳者の勉強不足によるミスだと思います。あの映画をご覧になった方、英文和訳に堪能な方、化学の知識を持った方などのご意見をお伺いしたく、お願いいたします。
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- alidon
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もう一度だけ。 どうも上手く伝わらないようです。自分の文章力を恨むか…。。。 つまり、『元素』と表した場合に、多くの観客が思い浮かべるのは即ち現代科学の元素だと言う事です。 この作品に於ける『エレメント』の意味するモチーフは、現代科学の元素と考えてはいけない物である…という事までは同意いただけますでしょうか? そうだとしての前提で書きますが、ご質問者様がご存じなかった占星術や、お調べになられた古代哲学における元素は、正に私たちがやったように調べなければ出てこない。 つまり、本当の物語に適した意味での『元素』に結び付けて考える人よりも、現代科学の『元素』に結びつける人のほうが多い事は想像に難くありません。 その意味の取り違いを避けるために、『元素』と言う言葉を使わなかったという事が言いたかったのです。 本来の言葉の意味をそのままに訳する事、つまり直訳する事は、その直訳された言葉の本当の意味を見る側に理解されなければならない事を意味します。 しかし大半の観客がこれを前提とする事が難しい時に、敢えて違う訳を当てる事が映画の意訳です。 エレメント=元素 では、大半の観客にとって五番目の現存する元素と結び付けて考えてしまうと言う危険が有り、そうなると物語り自体が更に荒唐無稽になります。 神秘的なモチーフを態々用いているのに、これでは台無しです。 そこで、もう一つの訳である要素を持ってくる。 エレメント=要素 日本語の『要素』と言う言葉を考えて見ればわかる様に、何かに限定しない、もっと多くの意味を内包する言葉として使用できます。 一般的に知られている『元素』ではないもの、そこに意味が有るのだと言いたかったのです。 実際に『元素』と言う言葉を使った場合の観客の反応は 「なに?五番目の元素ってそんなに特別な物?」 だったり、 「地・水・火・風ともう一つで元素で全て?」 等のつまらない物になる事を恐れたと言う事。 繰り返しますが、簡単に元素等の既に解っている科学とは一線を画すために、そういう文化の馴染んでいない日本に於いての訳は「要素」としたと。 >エレメントを「元素」と訳さずに「要素」と訳すのは、化学・哲学に対して「無知」と言わざるを得ないのではないでしょうか 観客が皆古代哲学者で、言葉の意味する本当の意味を理解できる前提ならば『元素』とした事でしょう。 逆に、観客が皆科学者だったりした場合には、正に現代科学の『元素』と混同されないためにそもそも『エレメント』と言う言葉も他の物に変えたかもしれません。 >alidonさんのお言葉を借りれば「火・水・土・風」の四つ ああ、これは調べた占星術の中で表記されていた書き方です。そのままに流用しました。 私も通常は「地・水・火・風」と書きます(笑) この手の問答に結論が無い事は(実際に訳者を問い質せば解るかも知れませんが・笑)解っていましたが、面白い考察だったので再三書き込みました。 でわでわ~。
- alidon
- ベストアンサー率26% (292/1091)
映画を見直しました。 あの作品では、壁画に残された『火・水・土・風』をエレメントと表し、そこに描かれていない物を第五のエレメントと言っています。 これを元素記号に当てはめると、火・水・土・風が水素からベリリウムまでの元素を表す事になり、また、問題のフィフスエレメント自体がホウ素である事になります。 ありえません。 つまり、あそこでエレメントを元素ではなく、要素と表したのは寧ろ当然で、エレメントを日本語の元素と混同しないために態々『要素』としたのでしょう。 また、占星術の用語では12星座をサインと表し、其れを4つの特性・即ち『火・水・土・風』で分けた物をエレメントと呼びます。 ここで、通常存在しない五番目の、特別な『エレメント』を理解しようとすれば、其れは飽く迄も第五のエレメント(占星術での)であり、元素では有りません。 作品自体が現在の科学の延長ではなく、ファンタジー要素の強いSFなので寧ろエレメントを元素と理解する事が過ちだと思います。 と、其れを知って訳したかどうかは知りませんが、これ等の事実を考えるとその程度の事は当然調べて『仕事』したのだと思えます。
お礼
わざわざ映画を見直してくださったのですね。お手数掛けました。占星術での「エレメント」のお話も初めて聞きました。ありがとうございました。それを踏まえて、私も少し調べましたので、ご意見申し上げます。 私が愛用している、「リーダーズ英和辞典」(研究社、1984)という語彙の豊富な英和辞典があります。その辞典の"element"の項を最初から調べていきますと、まず「要素」「成分」という訳が出てきますが、次に理学・化学用語として、「元素」という訳が出てきます。そのあとは少し略して、次々と見ていきますと、古代哲学用語として、再び「元素」という訳が出てきます。これがまさしく、ここでいう「エレメント」の訳語に当たるものだと思います。これについて書かれてあることを記します。 『万物の根源をなす要素と考えられた土・気・火・水(earth, air, fire, water)』 (例)the four elements 四元素、四大、四行、四根 その後、この辞書で"element"を最後まで読んでいっても、占星術とか占いの用語としては記されていませんでした。ということは、占星術における"element"は、化学や古代哲学における「元素」としての"element"ほど定着していない、ということだと思います。 化学も古くは哲学と深く結びついた学問です。それらに、この「元素」という万物を構成する四つの成分を表す用語は共通しており、言わば化学と哲学における「常識」のようなものと言えると思います。このことを無視して、エレメントを「元素」と訳さずに「要素」と訳すのは、化学・哲学に対して「無知」と言わざるを得ないのではないでしょうか。調べたというのなら、結果として調査不足だと思います。壁画に描かれるような古い時代の「土・気・火・水」の四つ、alidonさんのお言葉を借りれば「火・水・土・風」の四つ、とくれば、自動的に「元素」と訳してしかるべきだと思います。 最後に、意見の相違はありましたが、わざわざ映画を見直してくださったりして、私の質問にお付き合いくださったことには誠に感謝いたします。ありがとうございました。
- harold_abr
- ベストアンサー率0% (0/2)
私も意味がよく分からなかったのですが、どちらかというと 化学ではなく、陰陽道を思ってました。 (スミマセン、トンチンカンな回答ですが・・)。
お礼
いえいえ、どうもご回答ありがとうございました。 陰陽道ですか、そう考えられる方もいらっしゃるのですね。化学の英語の論文を読まされていると、ついそう考えてしまうのです。頓珍漢でも、なんだかご回答嬉しかったです。ありがとうございました。
- alidon
- ベストアンサー率26% (292/1091)
勝手な推測ですが、「第五元素」と言われると単に現存する普通の五番目の元素と言う印象があります。 「五番目の要素」と言うと、普通では存在しない、新しい特殊な物という気分になります(笑) 科学が今だ4大元素(地・水・火・風)しか認めておらず、其れが一般的に知られている世の中であれば「第五元素」という言葉にも謎めいた雰囲気が出るとは思いますが。 だから、このいわばハッタリとも取れる『五番目の(しかも元素ではなく)要素』と言う言い回しが、言葉の真の意味に捉われずに作品のモチーフとしてはしっくり来ます。 そんな理由で使われたかどうかは知りませんが。
お礼
ご回答ありがとうございます。 なるほど、すでに数多くの元素が解明されて、よく知られている現代においては、むしろ化学用語を使わない方が映画の雰囲気作りには適しているというご意見ですね。それには考えが及びませんでした。その意図でそうされているとすれば、「恐れ入りました」と頭が下がりますが、どうなんでしょうね。私は単なる無知によるものだと思います。 ご回答ありがとうございました。
- madmax4
- ベストアンサー率6% (111/1826)
いつも翻訳者が同じ人でマンネリだよね
お礼
ご回答ありがとうございます。 その翻訳者って、戸田奈津子さんのことでしょうか。「フィフス・エレメント」がそうだったかどうかは覚えていませんが、私も確かに戸田奈津子さんが翻訳の洋画をよく見てきました。マンネリ、そうかもしれませんね。 戸田奈津子さんを取材する番組を見たことがあり、字数制限などいろいろ映画の字幕を作る上でご苦労があるのも知りましたが、私も、字幕を読んでいて、字数が少なすぎて分かりにくい、という思いをしたことがあります。特に、語尾の部分を省略して、「○○が…」という感じのせりふが立て続けに出てきて、困りました。もうちょっとメリハリをつけて欲しいな、と。 ともあれ、ご回答ありがとうございました。
- ronerone7
- ベストアンサー率26% (13/49)
化学の知識が乏しい者です。 そういう言葉があるのですね。第五元素ってなんですか?全然分かりません。ごめんなさい!! 5番目の要素で違和感もなく観てしまったので・・・。 でも洋画の翻訳というのはたまにオイオイ!っていうのはありますよね。それほど英語力がなくても???と思うことはあります。 字数制限もあり、文化の違いもあり、ギャグのセンスも必要だし、英語が出来るから良い字幕が出来るわけではないんですよね。 最後に訳をした方の名前が出て、「あぁ、やっぱりこの人か!」って思うことがありますよね。ある意味、その人の作品ともいえますよねぇ。 脱線してしまいましたが、「第5元素」と訳した場合に、化学の知識が乏しい人にも分かるように「第5元素」が何たるかの説明が映画の中にありましったけ?あまりよく覚えてないのでいい加減な答えでごめんなさい。
お礼
ご回答ありがとうございます。 化学の専門外の方ですね、貴重なご意見ありがたく存じます。「第五元素」でお分かりにならなくても、特に気にしないでくださいね。素朴に私の感じていたことを書いただけですので。最初から「五番目の要素」で話を聞いていれば、それで違和感なく理解できる場合もある、ということですね、参考にさせていただきます。 「第五元素」が何たるかの説明は、映画の中にありましたよ(と記憶しています)。うろ覚えですが、火・土・水・気(だったと思います)の四つの「要素」(「元素」)に次ぐ五つ目の「要素」を探す、とかいうのが映画のあらすじだったと思います。 (その五つ目は何かというと…、ネタバレになるのでやめておきますね。) いろいろご意見をありがとうございました。大変参考になりました。
- debukuro
- ベストアンサー率19% (3634/18947)
映画は見ていませんが新聞の広告で「第五元素」のことだと思いました。 SFというふれこみだったのでそう思ったのです。 内容は「元素」は関係しなかったのですか。 ダンジョンマスターというRPGでも土水空気火を要素と訳していました。 時々訳に疑問を感じることがあります。
お礼
ご回答ありがとうございます。 ご意見参考になります。「第五元素」だとお思いになったのですね。同じ事を考える人がいらっしゃると伺い、少し心強く感じます。内容は、「元素」という言葉こそ出ませんでしたが、おっしゃるように、火・土・水・気(だったと思います)の四つの「要素」に次ぐもの、という話でしたので、元素の話だったと思います。 ゲームでも「要素」と訳されているものがあるのですね。たまには間違いもある、ということでしょうか。ご回答ありがとうございました。
お礼
再三のご回答ありがとうございます。特に、あくまで感情的にならずに冷静にご意見くださっているところは、頭が下がります。 私も、ご回答No.6へのお礼で伝え切れなかったことがあります。最初はもっと長文だったのですが、「お礼は全角で1000文字」という制限があったために、大幅に削って、1000文字ぎりぎりで書いたのが前のお礼の文章でした。ここでも字数制限がかかりますので、どうもお礼を書く側は不利ですね(笑)。 No.7でもNo.6でも最初のご回答でも、alidonさんのおっしゃりたいことは分かっているつもりです。「なぜわざわざ『元素』という言葉を使わなかったか」ですね。私がalidonさんのご回答に対して申したいことを一言で言うならば、「なぜそんなに物事を複雑に考えるのか」ということです。 「地・水・火・風」の四つ、と来れば、古代哲学でも占星術でも(そして古代の化学でも)『万物を構成する要素』を表すということは、知っている人にはすぐに分かります。そして、化学と哲学では、そのものに特別に「元素」という用語を当てているわけです(占星術では、「要素」という用語が特別にその意味に使われますか)。現代化学に限られるものではありません。ですので、素直に「元素」という言葉を使ってしかるべきではないのか、というのが、私の意見なのです。No.6のご回答のように、現代の周期表にしたがって、「『第五元素』と訳してしまうと、ホウ素のことだと誤解するかもしれない」などと訳者が考えて「元素」という語を避けた、というのは、深読みしすぎではないでしょうか。おっしゃる通り結論として、訳者に聞かないと分からないことですが、私の疑問は「フィフス・エレメント」だけでなく、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」や「ユア・アイズ・オンリー」など、「訳者の怠慢」とも言うべき、片仮名の邦題の氾濫に対する反感にもつながるものなのです。「ダイ・ハード」のように英語の表現に特別の意味のあるものや(訳すと、「くたばらない奴」でしょうか)、「アルマゲドン」など日本語にないものは仕方がありませんが、さして難しくない英語は原則として日本語に訳すべきだ、というのが私の意見です。 字数制限の関係で、これで失礼いたします。再三のお付き合い、誠にありがとうございました。「第五元素」、シンプルでいい題だと思いますが。