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バズ・フェイント・システム
ギターにおいて、バズ・フェイント・システムとは何ですか? 平均律において発生するズレを減らすようなもののこと、ぐらいしか知りません。詳しいことを、誰か教えてください。 また同じような目的で、フレットを湾曲したものがありますがと、2つはどう違うのでしょうか?
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まず、ご質問のチューニングシステムの名前は、バズ・フェイトン・チューニング・システムです。 バズ・フェイトン・チューニング・システムは、ギターのコードの響きが濁ることについて、これを解消するようにイントネーションを調整するシステムのことです。これは、ギタリストのバズ・フェイトンによって考案されたシステムになります。 バス・フェイトン・チューニング・システムは、ギターの仕様上は、ナット位置(0フレットポジション)が従来のギターとは異なるだけのようです。また、オクターブ調整については、12fのハーモニクスと実音を合わせる方法ではなく、12fの実音をバズ・フェイトン・システムで指定した補正値に従ってあわせるようになっています。それ以外の点については、仕様上は従来のギターと変わりがないようです。 詳細については、詳しく解説しているページがいくつかあるようですので、そちらを参照すると良いかと思います。 http://www.kandashokai.co.jp/wb/buzz.html http://www.atguitars.com/contents/guitars/buzz/bfts.html http://www.fullmoonguitars.com/crea/bz2.html 一方のサークル・フレッティング・システムについては、こちらはフレット形状を変更している根本的に違うシステムになります。 ギターは、ナット部での幅・弦間隔と、ブリッジ部での幅・弦間隔が異なります。通常は、ブリッジに行くほど弦間隔は広く、ナットに近づくほど弦間隔は狭くなっています。そのため、弦の張られている様子を俯瞰すると、ナットから放射状に拡がる扇形を描いていることになります。 このとき、直線状のフレットだと、ネックの端の弦ほどフレットと弦が角度を作るようになり、またブリッジ-フレット間の距離についてもネックの端に寄るほど計算上の値よりも短くなります。それを解消するためのシステムがCFSで、フレットの形状を湾曲させることで各弦がフレットと直交するようにし、また計算上のスケール長が各弦でできるだけ保全されるようにしたものです。 こちらについては、開発元のフジゲンのサイトの説明を見るのが良いかと思います。 http://www.fujigen.co.jp/feature/CFS.asp 参考まで。
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バズ・フェイトン・チューニングシステムについては、基本的にはコードの響きの美しさのために、従来の設計における計算法では考慮に入れられていなかったギターの現実的な楽器としての癖や、人間の聴覚上の特性を考慮に入れて、従来の計算・調整法とは異なるイントネーション調整を施すものといえるでしょう。コードのハーモニーの美しさのために、人間の錯覚により知覚できないピッチのズレを意図的に導入するもので、どちらかというと数学的に正確なピッチを確保するのではなく、聴覚上で美しく聴こえるようにすることが第一とされるシステムだと思います。いわば、ピアノの調律のようなチューニングを導入するシステムと言えるでしょう(ピアノの調律は計算通りの周波数に合わせるのではなく、経験と勘に基づいて計算上の周波数から微妙にずらして人が聴いた音の心地好さを基準に合わせるのがほとんどで、そのために専門的な技能を要する作業になります)。 対して、C.F.S.については、そのピッチの面での言及は、スペック上の数値データをすべての弦において正確に実現することを至上としているシステムで、バズ・フェイトンの手法とはまったく異なるアプローチといえるように思います。各弦の弦長を均一化することに最大の効果があるといえるでしょう。これは、ギターのフレット位置について、弦が微妙な扇状に張られることで直線状のフレットでは生じてしまうネックの端部分でのゆがみ、ナット・フレット距離の誤差を解消して、すべての弦でその計算値を均等に実現することを目的としていて、それによる平均律の実現が焦点になっていると思います。 この両者に関しては、同じ効果を持つものと一括りにすることは難しいかも知れません。それぞれのコンセプトが目指しているところには、微妙に差があるように思います。また、コンセプトが互いに食い違うので、簡単に比較することも優劣をつけることも難しいでしょう。 この両者を一つのギターに搭載することについてですが、これについては実験してみないことにはなんとも言えないでしょう。あくまでも個人的な予想ですが、思ったような効果が得られない可能性も十分に考えられると思います。 これらのシステムの普及については、こちらもなんとも言いにくいですね。 バズ・フェイトン・システムについては、基本的にはフレットの精度などが良好でなければ効果が薄いでしょう。そのため、まずは楽器の精度が一定以上に保たれている必要があります。ハイエンド機を中心にバズ・フェイトンが採用されるのは、そうしたところが影響しているように思います。精度に甘さが残りうる品質のギターでは効果が薄いことも考えられ、ハイグレードなモデル以外ではあまり採用されなくても無理はないかも知れません。また、バズ・フェイトンの音律に合わせると、従来とは少し音の印象が変わってしまうようです。参考URL上にもありますが、ジョー=サトリアーニのコメントとして、音のアグレッシブさが減るという印象が挙げられています。そういう点において、好みが分かれるかも知れません。 CFSについては、フィンガーボード上のフレットの溝を切る工作精度を確保できない限り量産が難しいことがネックになると思います。現状では、広く一般化するには生産工場のインフラの問題が大きな影を落とすように思えます。 また、ギターに関しては従来からピッチに関してはラフでいい加減なところがあり、その豪快さがギターらしさの一部を形成していると言えるところもあると思います。そうした、慣れや感傷的な要素から、従来のチューニングシステムやフレット形状が好まれるとしても、不思議はないでしょう。 これらのシステムが普及するかどうかについては、コストの影響も大きいと思いますし(普及すると言う観点から言えば、価格が抑えられる、あるいは低価格モデルに採用されるということも大きな要素と言えるでしょう)、ギタリストのピッチに対する考え方や好み、あるいはその流行などによって大きく左右されるでしょう。そう簡単に予測はつかないと思います。
お礼
2度の回答ありがとうございます。 おかげ様で、少し悩みがすっきりしました。 参考にさせてもらいます!!
- too3
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理論的には弦長とフレット位置の関係は「線と点」で計算されています。 つまり現実の場合にある「弦の太さ」は計算外です。 計算上は弦の直径の中心点になります。 したがって最低限、弦の断面の半径分は「誤差」が出ます。 他にも誤差を出す要素は有ります。 1弦から6弦は当然弦の太さが違いますが、フレット位置は同じですよね?一応はブリッジの位置で微調整されていますが、完全に調整してもそれは開放弦の時だけの話なのです。 特にコードを弾いた場合に微妙にズレて和音が濁ります。 各弦の各フレットに理想的な位置が有るので、あえて作るとするとガタガタのフレットが必要になります(全てのフレットの形状が異なります) これはとてもじゃないけど制作側、演奏側から考えても現実的じゃ有りません。 そこで各メーカーが色々研究して、そのズレを「最小限」に抑える構造やシステムの一つがバズ・フェイトン・チューニング・システムです。 ただしギターの構造上、完璧にはなりません。聴覚上気にならない程度です(十分過ぎますが・・) どんなに精度を高めたとしても弦を押さえる力で少しシャープしてしまいますし弦を弾く瞬間に不安定な音程になります。この「押し弦の強さ、弾く強さ」を完璧に均等にするのは人間技では無いです。 もっと言うと弦を弾く場所も「理想的な位置」が各ポジションで違います。 上記はあくまで「厳密に言うと」です。 誤解を恐れずに言うと、プロのミュージシャンでも明らかなフレット音痴でもない限りは気にしない人もたくさんいます。 逆にそのズレが「ギターならではの醍醐味」とさえ私は感じます。 これは私見なのですが最近はPC等でMIDI音源を使う事が多くなり、かなりの精度で音程の良さが必要になってきた感じが有ります。 一般人でもある程度の「絶対音感」っぽいものが出来たのかもしれません。 ジャンルによりますが、「ピッチの正確さ」は音楽の本質ではない気がします。(限度はありますが) そうでないと昔の曲は全て否定する事に成りかねないですからね・・・ もし導入するのなら、ご自分に必要なモノかじっくり判断しても良いと思います。 あっ!でも、この辺りの構造や理論は素晴らしい「発明」と言っても良いものです。決して否定してる訳じゃないですよ! 難しいかも知れませんが一応参考にどうぞ↓ http://www.geocities.jp/dgb_studio/index_j.html
お礼
回答ありがとうございます。 とても、興味深い内容でした。 >逆にそのズレが「ギターならではの醍醐味」とさえ私は感じます。 言われれば、そんな気がしてきます。 「ギターならではの響き」って感じがありますよね。 実際このようなものが無くても、素晴らしい音色で素晴らしい演奏している人は山ほどいますしね! (昔よりは)多少普及してきましたが、まだ一般的な物とまではいかない理由は、こんなとこにあるんでしょかね? ・・・でも、出来るならば一度、ギターじゃなくても良いので、濁りの無い和音という物を聞いてみたいです。(完璧になんて、物理的に存在しませんがそれに限りなく近いような・・・)どんな感じなんでしょうね!? ともかく、回答ありがとうございました。
- lowrider_2005
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No1です >でもこう言われると、ここで質問する事の意味、無くなってしまいません(笑)? まぁそんなんですが(笑 間違った文字で検索してたのかなと思いまして。間違いを訂正するのも立派な回答です!(でしょ?) 正しいもので検索すれば、ここで答えられるより膨大な回答が得られるじゃないですか。まずはそこで調べていただいて、その上で疑問があれば&私が答えることができる内容ならお答えしたいなと。 といっても私もネットで調べられる以上のことを知ってるわけじゃないんですけどね。ゴメンナサイ~
お礼
2回も回答ありがとうございます。 >間違った文字で検索してたのかなと思いまして。間違いを訂正するのも立派な回答です!(でしょ?) もちろんです(笑)! と言うより、なんか自分が書いたお礼の文章見て、申し訳なく思ってきました。 わざわざ回答して頂いたのに少し失礼だったかなと、今は反省してます。 むしろ、たくさんある質問の中で、私の質問を読んで頂いただけで感謝するべきですよね! ともかく、わざわざありがとうございました!
- lowrider_2005
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「バズ・フェイトン」です。 ネットで検索するとわんさか出てきますので、調べてみてください。
お礼
確かにバズ・フェイトンでしたね。入力した後、気づきました。 回答ありがとうございます。 >ネットで検索するとわんさか出てきますので、調べてみてください。 え~・・・、こう言われると、何とも言い返しようがないですが(笑)。 確かにそうですね! もちろん自分も、出来る範囲のことを調べてみて、まだハッキリしないので、今回質問させて頂きました。 でもこう言われると、ここで質問する事の意味、無くなってしまいません(笑)? まぁー確かに、少しも自分で調べもしないで、質問するのは少し怠慢かもしれませんが、調べてから質問している方もいると思うし、あんまりこのような答えは想定していませんでした・・・。 まぁでも、わざわざ御忙しいところ、回答して頂きありがとうございました。 もっと力、入れて調べてみます。
お礼
回答ありがとうございます。 丁寧な説明でとても分かりやすかったです。 バズ・フェイトンとサークル・フレッティング・システムは、ナットに施す物と、フレットに施す物という所が、異なるんですね! 申し訳ないのですが、もしよろしければ追加で質問したいのですが・・・、 基本的に2つとも、効果(ハーモニーが豊かになる、サスティンが増す、ピッチがクリアになる等)は同じような物なんでしょうか? どちらか一方が、何かに優れている点というものはございますか? また、両方を搭載している者なんて聞いたことが無いので、2つを搭載するのは意味無いと勝手に思ってたんですが、実際はどうなんでしょう? 最後ですが(多くてすいません(笑)!!)、これらのチューニング・システムを搭載するデメリットが特に思いつかないのですが、これからは「このような機能を備えたギターが増えていく」と思われますか? と言いますのも、実際はまだまだ普及が少ない気がしておりまして・・・、何かデメリットがあるのか気になってきました(値段的な問題だけでしょうか?)。 ともかく、回答ありがとうございました。