- ベストアンサー
電子の存在確率は時刻に関して独立か。
電子の位置が存在確率でしかわからないということを聞いたことがあります。 そのとき、ある時刻の電子の位置がわかったからと言って、次の時刻の電子が予測されないであろうから、電子の存在確率は時刻に関して独立であろうと考えています。 一方で、電子の位置は瞬間移動しないであろうから、観察する時刻を縮めれば、ある時刻の電子の位置と次の時刻の電子の位置はすぐ近くである確率が高くなると予想されます。 時刻に関して電子の位置が独立であるか、それとも依存するかが私にはわかりません。また電子が瞬間移動するかがわかりません。 どなたか教えてください。
- みんなの回答 (4)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
>電子の状態というのは電子のエネルギーや電子の運動量のことなのでしょうか。 古典的には、電子の位置・運動量などの値(一覧表)という事になります。解析力学の知識があるのなら、位相空間上の点という事になります。 量子論では、任意の物理量Aを測定した時の、測定値の確率分布に関する情報(をもつもの)です。まぁ、波動関数ψの事と思っていただいて問題ありません。 >この電子の状態が不連続に変化するにもかかわらず、電子の位置は連続的に移動すると考えてよろしいのでしょうか。 えっと、 ある時刻tに電子の位置を測定して、xという位置に見出したとすれば、測定の直前に、電子はxという位置のすぐ近くにいると考えてよいのか という質問に答えればいいですかね? そうであれば、答えはNoです。 そもそも、「測定の直前に電子がいる場所」みたいな物を定義する事ができないんです。 量子論においては、「測定していない時」に「電子がどこにいるのか」という事を考えても意味がありません(考える事ができません)。 古典論では、各時刻に定まった物理量を持っていると思っていますが、量子論ではこの考え方は捨てなければいけません。実験的にも「各時刻に定まった物理量を持っている」という考え方が正しくないという事が分かっています(ベルの不等式の破れ)
その他の回答 (3)
- eatern27
- ベストアンサー率55% (635/1135)
>電子の位置も、もし時刻の秒数と相関があるのならば、存在確率がその前に電子の位置を測定したことによって、その前に電子のあった近くに存在する確率が高くなるということになります。一方で前に電子の位置を測定しても次の電子の位置が少しも事前確率と変わらないときには相関がない、つまり独立であると考えています。 「もし時刻の秒数と相関があるのならば」という言い方が気に掛かりますが、基本的には電子の状態は、シュレーディンガー方程式(ニュートン力学の運動方程式に対応する方程式)に従って時間発展します。 しかし、貴方が言っている事に関係するのは、この時間発展ではなく、波動関数の収縮などと呼ばれるものです。 観測によって、(このシュレーディンガー方程式とは違う形で)電子の状態が(不連続に)変化してしまうんです。測定によってxという位置に電子を見出したら、測定後は電子はxの位置に局在した状態(xの位置に存在する確率が1,それ以外の位置に存在する確率が0の状態)に変化しています。
お礼
お礼が遅くなってすみません。 観測することによって波動関数の収縮が起こってしまうのですね。 電子の状態というのは電子のエネルギーや電子の運動量のことなのでしょうか。 この電子の状態が不連続に変化するにもかかわらず、電子の位置は連続的に移動すると考えてよろしいのでしょうか。
- connykelly
- ベストアンサー率53% (102/190)
以下、老婆心ながらの蛇足のコメントです。。。 >電子の位置が存在確率でしかわからないということを聞いたことがあります。 量子力学(Q.M)の学習はまだされていないのでしょうか。Q.Mは通常の常識とはかけ離れた思考を要求される面がありますので、一度Q.Mを学習されてから再度考察されるのがいいかと思います。その手引きとして以下のサイトの講義記が参考になると思います。特にご質問と関係あるところは第6回(2006.11.9)あたりでしょうか。 http://www.phys.u-ryukyu.ac.jp/%7Emaeno/cgi-bin/pukiwiki/index.php?%B9%D6%B5%C1%CF%BF%A4%D8%A4%CE%A5%EA%A5%F3%A5%AF ↓ 初等量子力学・量子力学2006年度講義録
お礼
量子力学は講談社ブルーバックスなどの本による知識のみです。 参考URLは少し私には難しいかもしれませんが、挑戦したいと思います。
- eatern27
- ベストアンサー率55% (635/1135)
「時間に関して独立」ってどういう意味で使っていますか? 「時間に依存しない」という意味なら、依存するという答えにはなりますが、そういう事ではないような・・・。 まぁ、どっちにしても、 >一方で、電子の位置は瞬間移動しないであろうから、観察する時刻を縮めれば、ある時刻の電子の位置と次の時刻の電子の位置はすぐ近くである確率が高くなると予想されます。 これは正しいですね。例えば、電子の位置を測定して、その直後に再び位置を測定すれば、さっきと同じ位置に電子を見出します。
補足
「時間に関して独立」というのは「時間に依存する」の反対語で使用しました。つまり「時間に依存しない」という意味で使用しました。 例えば、コインが表か裏になるとき、時刻の秒数が偶数だから表、奇数だから裏というのは、コインと時刻に相関があると考えられます。一方で、コインの表と裏ということが、時刻の秒数が偶数か奇数かなどの情報によって予測できないときは、コインと時刻に相関がない、つまり独立であると考えています。 電子の位置も、もし時刻の秒数と相関があるのならば、存在確率がその前に電子の位置を測定したことによって、その前に電子のあった近くに存在する確率が高くなるということになります。一方で前に電子の位置を測定しても次の電子の位置が少しも事前確率と変わらないときには相関がない、つまり独立であると考えています。
お礼
またお礼が遅くなってしまってすみません。 測定ということが量子論にとって重要なのは以前から知っていたのですが、今回の質問に関しても測定ということが重要なのだと感じました。 ずっと電子の位置を追跡できたらいいですけど、きっと測定の影響を受けて本来の電子の運動を知ることにはならないのでしょうね。