日本の危機管理と副総理
安倍氏が自民党総裁に就任されたそうで、辞任経緯を踏まえて様々な批判があるようです
個人的に疑問なのは、安倍総理の入院後の動静がどうしても擁護しようがないと思うので、質問したいと思います
基本的に、戦後歴代内閣では、副総理という地位は名誉職扱いで実務権限がないことからポストとしても空白である事例が多いのが現実です
参考資料:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%89%AF%E7%B7%8F%E7%90%86
しかし、副総理という地位は、総理の事故の場合などに総理権限を代行する非常事態において重要なポストです
参照:内閣法9条
第九条 内閣総理大臣に事故のあるとき、又は内閣総理大臣が欠けたときは、その予め指定する国務大臣が、臨時に、内閣総理大臣の職務を行う。
安倍総理の場合は、2007年9月12日に辞任の意向を示し、翌日13日に入院。25日福田総理誕生までの13日間に、仮に東日本大震災などの非常事態が発生していたならば、どう対処できたのでしょうか?
資料によれば
「病院側は、安倍首相の容体は回復軌道には入っているものの退院できる状態ではないとした。病室内では新聞は読まずテレビも基本的には視聴せず、外部の情報をシャットアウトした環境下で治療を行った」
このような状態の総理が総理としてどこまで非常事態に対応できたのでしょうか?
それ以前に、小渕総理が突如倒れ、不明のまま逝去された時にも何ら正当性もなく・意味不明なまま、総理権限代行を官房長官が務めるという慣習が成立したように指摘されているのも現実です。
以下の質問をします。
(1)総理不明の状況を想定した「副総理」(=内閣総理大臣臨時代理)の制度整備が必要ではないか?
(とかく危機管理という指摘する人は多いが、総理不明という状況を想定しない非常事態の危機管理において、現状の国政は異常というしかない)
(2)内閣総理大臣臨時代理を官房長官が務めるという慣習の正当性はどこに存在するのか?
(3)安倍総理が入院中に、職務に耐えられる状況とは思えないにも関わらず、内閣総理大臣臨時代理を置かなかったことは、危機管理の上で適切な判断であるか?
安倍氏が体調管理が出来なかったことの批判とは別にして、非常事態においての最高指導者としての責任感は極めて希薄であるように思えてならない
辞任のタイミングなど問題はあるが、事後の処し方こそ政治家としての責任論として重要視するべきではないだろうか?