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HSAB則の問題
HSAB則の問題でわからない事があったのですが教えていただけないでしょうか? 1 Ag+はNH3とPH3のどちらのイオンと強く反応しますか? 2 NiとNi2+ではどちらがCOと強く反応しますか? 3 NCS-がAg+イオンに配位する時、N原子とS原子のどちらが金属イオンに配位するのでしょうか? 理由も教えて頂けるとありがたいです。宜しくお願いします。
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そもそも、こういった出題がされるということは、Ag+とCOのhard, softについてはわかっていることが前提になると思います。 それ以外の部分に関しては、原則論で予想がつくことです。1では塩基であるNH3とPH3の比較ですが、原子番号の大きい方がsoftということは予想できます。ambidentアニオンのSCN-のS末端とN末端のどちらがsoftであるかということも、原子のサイズなどから予測できます。NiとNi2+に関しては荷電の大きい方がhardであるという原則で片付きます。 こうした予測が出来るかどうかが問われているのだと思います。 それに対して、Ag+とCOに関してはそういった予測は困難であり、参考URLにも記載されているような表がいろいろな本に記載されています。普通はそれを使って判断すると思います。また、そもそもHSAB則というのは経験的なものであり、それが上述の表です。それに対して理論的な説明をつけるとすれば分子軌道(HOMOとLUMOのエネルギー差など)を議論する必要があります。 実際にそこまで求められているのかもしれませんが、個人的にはありそうにないことだと思います。 なお、COはsoftな塩基のようですので、2はNiということになります。
- phosphole
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知識問題ではないと思うので、銀(I)は軟らかい、として回答した方が良いかと思います。No.1では私の経験論で答えましたが、他の配位子のことを考えると、軟らかいと見た方が統一がとれますし。 COは軟らかいと見なされます。 パイ受容配位子は軟らかいです。ホスフィンもそう。 電子豊富な金属=軟らかい 電子豊富な金属とよくくっつく=軟らかい配位子 と考えてください。 d金属でも、前周期(チタンとかそういうの)は硬いイオンが多いですし、後周期になると軟らかくなっていきます。
Ag+やCOが硬いか軟らかいかは忘れましたので結果的にどうなるかはわかりませんが、NH3とPH3ではNH3の方がhardですし、NiとNi2+ではNi2+がhardです。 SCN-ではN側の方がhardです。 仮に、Ag+がsoftであるなら、PH3とより強く結合することになりますし、COがhardならNi2+とより強く結合することになります。 同様にAg+がsoftならSCN-のS末端がAg+に配位することになります。 Ag+とCOのhard、softが逆なら結果も逆になるということです。 要は、hard-hardあるいはsoft-softの組み合わせにしろということですよね。
- phosphole
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あ、ちょっとNO.1で気になったので補足していただきたいんですが、配位子は中性分子であるアミンとホスフィンを比較しているんですよね? ”イオン”と書いてありますが、これらから脱プロトンして生じる塩基である、アミドNH2^-とホスフィドPH2^-を比較する問題ではないですね?
補足
はい、配位子は中性分子であるアミンとホスフィンを比較しています。 脱プロトンして生じる塩基である、アミドNH2^-とホスフィドPH2^-を比較する問題ではないないです。
- phosphole
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私もうろ覚えですが・・・ 1.銀(I)が硬いか柔らかいかって結構難しいですね。 私の感覚としては、アンモニアの方がくっつきやすいと思います。 銀(I)のアミン錯体はよくありますが、ホスフィン錯体はあまり見ません。 ・・・じゃあ銀(I)って硬いの?というとこれがそうでもなくて、硫黄配位子やアルケン・アルキンと良くくっつきます。もろに柔らかいですね。 2.カルボニルは強いパイ電子受容体です。要するに電子豊富な金属に強くくっつきます。ニッケル(0)とニッケル(II)ではどっちが電子リッチでしょうか。 ・・・なお、余談ですがNi(CO)4は猛毒液体で、これの先駆的研究をした研究者は毒にやられて亡くなっています。 3.すいません、分かりません。 硫黄への高い親和性を考えると、Sで配位しているのでは、と思うのですが・・・
お礼
詳しい説明ありがとうございます!