- 締切済み
「ESL」製法だと何故長持ちするの?
「ESL」製法だから、おいしさ長持ち!と書かれた牛乳がありますが、WEBサイトを 探しても、「長持ちします」とは書かれていても、「何故長持ちするのか」迄 踏み込んで書かれたサイトを見つけられませんでした。 単なる無菌充填なら、アセプティックと表現するのでは無いかと思いますし、 製品に至る迄の加工方法が違うのか、管理レベルが違うのか、見当がつきません。 ここが通常と違うから長持ちするという事を、ご存じの方はお教え頂くか、 適切なWEBサイトをご紹介下さい。
- みんなの回答 (4)
- 専門家の回答
みんなの回答
- zarastro21
- ベストアンサー率45% (15/33)
少し補足します。 経緯からESLはカナダ開発された手法でアメリカなどで普及。 定義はないわけではなく、やや曖昧なのです。 高温短時間殺菌牛乳よりも保存期間が長い牛乳 (おそらくこれが定義) 保存期間は25日~45日を目標とする 主たる利点は流通管理の合理化 従来の無菌製品に比べ焦げ臭がない など(国際酪農連盟 B-Doc 298) 日本におけるESLの対応は 120℃以上15分以上の殺菌(セレウスなどの芽胞菌を考えてのとと思われます) 基本的にはチルド用の設備を使用、アセプテックの技術を使用、 コストの低減(イニシャル、ランニング) あと、消費期限についてですが、基本的に消費期限の表示義務は法で定められていますが、その決定は各企業の自己責任にあります。通常は製品についての保存試験、虐待試験(通常の保存条件より厳しい条件下での保存性)などの試験を実施して、科学的な検証を行い、それから推定される保存可能な期間に安全率(例えば0.7など)を掛け合わせて決定しています。ですから、消費期限が延びているのは企業努力の結果と解釈する事もできます。 日本におけるESLの14日間というのは国際的な目標から見るとかなり短く見えます。 もうひとつだけ加えると牛乳の保存性の向上には殺菌前の細菌除去が大きく関与していると思われます。殺菌工程はある意味で確率的なところがあります。ある条件の殺菌で目的の細菌を1/10にできた場合を1Dと表現します。このときの時間がD値と呼ばれます。レトルト殺菌などの場合ボツリヌス菌の12Dが目標です。だから仮に細菌が10の13乗存在すれば殺菌後10個生存することになります。初発が1000個ならば10のマイナス10乗個生存することになります。理論上殺菌後の菌数を0にする事はできません。ですから殺菌前の菌数を少なくすることは非常に重要です。事実初発の菌数を抑えると賞味期限はかなり延びます。 ESLではマイクロフィルトレーションやバクトフュージョンと呼ばれる物理的な細菌等のろ過が行われることがあります。実際に企業がどうしているのかはわかりませんが、このような処理で初発の菌数を抑え、保存期間は可能とかんがえられます。
- zarastro21
- ベストアンサー率45% (15/33)
ESL製法は概念があっても定義がないものと考えてよいと思います。 メーカーとしてはチルドの牛乳の消費期限を延ばしたいと考えるのは当然でしょう。これとは別に長期保存用にはアセプティクがあります。しかし、アセプチックの設備はライン全体を無菌にするため設備コストが大となります。 安い設備で消費期限を延ばすと考えるのは当然。特に大手ではね。 そこで、チルドのラインにアセプティクの手法を組み入れていって低コストで消費期限を延ばそうとしたのがESLです。数年前から議論のあったところですが、業界全体としてどこをどうするとゆうような決まりもなく、各企業が独自にやっているようです。 だから基本的にはチルドのラインです。 joshuaの言うような「グレードの高い設備」とも違うと思います。本当にそう考えるならばアセプチックにすればよいのですから。 例えば充填用の容器を薬剤殺菌するとか、紙製の容器ならばコーティングの樹脂を使うとか、考えられることはいろいろありますよね。
ESLとは、「Extended(延長)、Shelf(棚)、Life(寿命)」の略で、ESL仕様設備とは「主な汚染の原因を減らすことにより、製品の品質を維持しながら品質保持期限を現状より長くする」ことを目的として設計された生産設備です。これによって7日程度だった牛乳の品質保持期限が、12日~14日程度に延びたのはご存知の通りです。参考となるのはこんなところかな。 http://www.meinyu.co.jp/package/milk.htm http://www.asm.ne.jp/~milk/qa/20.htm
補足
benjaminさん、引き続き有り難う御座います。 kyaezawaさん、有り難う御座います。 実はご紹介のWEBサイトは私も覗いたんですよ。(kyaezawaさんの出典も同じかと思います) 簡単に言ってしまうと、(悪く言えば) 「グレードの高い設備で、今まで以上に汚染を排し、管理を徹底して作って いるから長持ちします」としか、書いてないんですよね。 ですから、情報だけで推察すると、 1.牛乳というのは殺菌しても大なり小なり汚染されている(こりゃ解ります) 2.ESL製法だと、従来より汚染レベルが低い(これも言ってることは解るんですが) 3.従って、牛乳本来の寿命(?)により近づけることが出来る(うーん?) としか理解できないんです。 それが、ホンマかな?というのが疑問のそもそもの発端です。 当然、無菌だとか殺菌だとか、どちらにしても、菌や異物がゼロという事ではない。 要は、そのレベルの違いだ、という事もそれなりに理解しているつもりなんですが、 「じゃあ、そのレベルの違いだけで、これだけ長持ちするんかいな?」と、 思った訳です。 もっと言うと、LL牛乳が殺菌方法で根本的に違う様に、もし、製造方法に於いて本質的に 異なる部分があるのなら、安全性はどうかな?と、勘ぐっていたんです。 牛乳自体をよく解って無いからかも知れませんが、もしかしたら質問を、 「殺菌をした牛乳って汚染が全く無いとしたら、何日保存できるんですか?」に、 変えた方が良かったのかなとも思います。 そこまで深刻な問題ではないので、しばらくして新しい情報が入らなければ 打ち切りにします。
ESLとは、Extended Shelf Life(品質保持期限の延長)の頭文字をとった略語です。原料から製品に至る製造工程において、より高度な技術で製造し、徹底した管理システム体制を整備することによって、従来のチルドのおいしさをそのままにしながら品質保持期限の延長を可能にしました。 具体的には、牛乳を130℃で殺菌処理して、成型後のパックの消毒装置の設置、充填機の内外の衛生管理の徹底などによって、可能な限り製品の品質保持期限を延長するように処理したものです。品質保持期限は12日~14日程度といわれています。
補足
kyaezawaさん、有り難う御座います。 私なりの補足は、上のbenjaminさんの所で纏めさせて貰ってます。
補足
有り難うございます。 アセプでもなく、定義も無いとすれば、業界の情報に明確な基準(指針)が無いのも解ります。 とは言え、極論を言えばメーカーが勝手に消費期限を延ばしているのでしょうか? 多分そうでは無いと思うのです。 食品衛生法(かどうかは知りませんが)なり、JASで、消費期限の表示日は定められていると思うのですが。 ESL製法であれば、期限を延ばしても良い、という根拠は何処にあるのでしょう? また、何を基準に期限を延ばして良い設備と認めるのでしょう。 仰有る「チルドのラインにアセプティクの手法を組み入れていって・・・」のあたりに ヒントがあるような気もします。 とは言え、 なにがしかの基準に基づいて期限を延長しているのではないかと思うのですが。 (手法はさておき)要は衛生管理のレベルが違うという所までは理解できました。 アセプに近いプロセスであることも解りました。 じゃあ、何処がどう違うからESLだと名乗り、期限延長が出来るのか、 ついでながらそこのトコロをお教えいただくと、疑問が氷解します。 「うちの会社はきっちり・しっかりやってるので、消費期限を延ばします。」 と言って出来るものでは無いと思いますので。