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根管治療のあと の骨のできるまで
根管治療をし、薬を充填終了しました。 先生は、 「根っこの病気が完全に消えてなくなるまで(骨ができるまで)、 数ヶ月から1年以上かかることがある」 ということなのですが、 骨ができるまでとは、どこに骨ができるのでしょうか。 よろしくお願いします。
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>歯が骨の中にあるのではなく、ほほのほうに突き抜けている のですね。 このように、歯の根がアゴの骨の外に出ている状態は、フェネトレーションと呼ばれています、これがどの程度の頻度で生じるのか、私はデータを持っていません。 というのは、最近まで、これを検査する方法がなかったからです。 根管治療を行っても痛みが取れない場合に、「歯根端切除」と言って、手術で歯ぐきを切って剥がし、根の先の悪い部分を切除してしまう方法があります。この手術を行う目的で歯ぐきを剥がした時に、フェネトレーションが発見されるので、かなり古くから知られてはいました。 しかし、歯ぐきを剥がさずにこれを診断するためには、高性能の断層撮影装置が必要です。癌検診等で使われるCTは、骨の中に5~6mm程度の癌がないかどうかを診断するためのものなので、歯の根の周りに1mm以下の厚さの骨がないかどうかを確認できる精度がありませんでした。 これが診断できる精度のCTが開発されたのが数年前です。 ですから、原因不明の痛みが取れない、という理由で抜歯されてしまった歯も少なからずあると思います。 また、フェネトレーションがあると必ず痛みが出る、というわけでもないので、フェネトレーションがあっても誰も気付かない、という場合もあると思います。 ですから、どの程度の頻度であるのかは、現在のところ、誰も知らないのです。 さて、治療方法です。 二つの方法が考えられます。 1)歯根端切除:歯の根のうちで骨の外へ出ている部分を切除する。 2)骨再生:骨の移植などの方法で、根の周りに骨を作る。 それぞれに長所と短所があります。 確実性という観点からは歯根端切除が優れていると思います。 しかし、根の長さが短くなりますから、たとえば根の半分以上が骨の外へ出ていた場合、これを取ってしまうと歯がグラグラになって抜けてしまうかもしれません。 骨を作る方法は、一見よさそうに思えますが、骨の外へ根が出ている(=根の周りの骨が不足している)のには、なにか原因があるはずです。 この原因が不明のまま骨だけ作っても、作られた骨はまた吸収されてなくなってしまうかもしれません。 要するにどちらも完璧な治療法ではないのです。 また、フェネトレ-ションがあっても痛みが生じないこともあります。 もしかすると、何もしなくても徐々に痛みが消えてしまうかもしれないのです。 こういったことを考えると、gou5111さんの歯が、現在少しずつ痛みが消えつつあるのなら、このまま痛みの強さがどう変るかを見た上で、 日常生活に支障のない程度になるようであるならば、そこで治療を終了とする。 痛みが残るようであるならば、骨から出ている根の様子を詳しく調べてどうするかを決める。 というのが現実的な選択のように思います。 いささか歯切れの悪い回答になってしまいましたが、ご参考になったでしょうか。
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- aokisika
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>歯を裏側から押さえてると、たたいても全くかんじません。 歯をたたいた時の感覚は、実は歯の感覚だけではないのです。 歯はアゴの骨の中に植わっていますから、歯をたたくと叩いた振動はアゴの骨にも伝わります。そしてアゴの骨に痛い部分があってその痛い部分に振動が伝わると痛みを感じます。でも痛い部分に振動が伝わらなければ、叩いても痛みを感じません。 歯を押さえていると叩いても痛みを感じないのは、抑えることによって振動の伝わり方が変わり、痛い部分に振動が伝わらなくなったためであると考えられます。グラグラしているかどうかとは関係ありません。 インプラントはできます。インプラントの場合には、骨が沢山ある場所に植えますから、できると思います。 ただし、上アゴの骨の中には「上顎洞」という鼻とつながっている空洞があり、人によってはこれが歯の根の近くにあるためにインプラントができない場合があります。 これはCTで調べれば判ります。 どうしても痛みが取れない場合には、インプラントは良い方法かもしれませんね。
お礼
たびたびの質問、 お時間をとっていただきありがとうございました。 あまり神経質なほうではないのですが、 痛みがかなり続くことと、知識がないので、 かなり不安な1年でした。 いろんなことが詳細にわかり、 不安が少しなくなってきました。 いろいろネットで検索しても、私の歯の生え方は、 なかなか解りませんでした。 ここまで説明していただけて本当に感謝します。 ありがとうございました。
- aokisika
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歯の根っこの先には、「根尖孔(こんせんこう)」という直径が0.1~0.2mmぐらいの小さな穴があり、ここから歯の中に、俗に「神経」と呼ばれる、歯の感覚をかんじる神経や、歯を作る細胞・血管などが入り込んでいます。 虫歯が深くなると、歯の神経(正しくは歯髄と呼びます)が死んでしまい、歯髄が入っていた根の中は、死んだ歯髄の細胞の破片や、それが腐った汚物、食べ物のカスなどになってしまいます。 ところで、歯はアゴの骨の中に植わっていますから、根の先にある根尖孔の外側はあごの骨です。つまり、アゴの骨に食べ物のカスやばい菌が直接触れる状態になってしまうのです。 ばい菌が直接アゴの骨にまで入ってしまいますから、骨が壊されてしまうのです。と言っても、ばい菌が入れる穴が0.2mmですから、骨が壊されるのは根尖孔の周囲の2~3mmぐらいです。(重症の場合もっと大きくなることもあります) この時に行う治療が根管治療です。 根管治療では、根管の中を掃除し、消毒したうえで、ばい菌が再び入ってこないように、樹脂で根管を塞ぎます。 そうすると、壊された骨がもう一度作られます。 これが時間がかかります。 ところで、お茶碗を落として割ってしまい、接着剤でくっつけたとします。 破片と破片の間の接着剤の厚さはどのくらいでしょう。0.1mmかそこらですよね。 ではスキーで転んで足の骨を折ってしまい、これを治療した時のことを考えてみてください。 整形外科で折れた骨を元の位置に戻してギプスで固定してもらいます。固定した骨と骨の間の隙間は、接着剤の厚さと同じで、たぶん0.1mmぐらい(もうちょっと厚いかもしれませんが)。その厚さに新しく骨ができてくっついて欲しいわけです。それには、数ヶ月かかりますよね。 根っこの先の骨が壊されたのは、その20倍以上の2~3mmもあったら骨ができる時間は・・・ というわけです。 ですから、骨ができて完全に治るには、数ヶ月から数年かかるのです。
補足
こんなに解りやすい回答本当に本当にありがとうございます。 よくわかりました。 状況として 右上4番の根管治療をして、すでに1年がたち、 2つある根管のうち、 ひとつの根管に最後まで激痛があり、 途中から、保険外の治療に転院し、 側枝になってる神経を除去し、 やっと、薬充填をし、2ヶ月ぐらいたちました。 すこしずつよくなってます。 ですが、少し叩くとまだ痛みはあります。 後ろから歯を支えて、叩くと痛みはありません。 もうひとつ質問なのですが、 私の場合、ctをとると、歯が骨の中にあるのではなく、 ほほのほうに突き抜けているといわれました。 だから、押すと痛いはずで、少しは、違和感は残るということでした。 このような構造って、稀なのでしょうか。 すみません。よろしくお願いします。
- pink1005pink
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どのような症状で治療されたのかわかりませんが・・・ 多分根っこの先(根尖)ではないでしょうか?根っこの先が化膿してるとか膿がたまってるとか等言われなかったですか?このような場合根管治療をしてきれいにする治療をします。それが治るのにそれぐらいかかるということでしょうか・・・。 すみません。あまり詳しくなくて。一度先生に聞いて見てもらうのが一番ですね。
補足
参考どころか、 本当に詳細な回答、本当に心から感謝します。 今まで、歯でこんなに悩むとは思ってもいませんでした。 たしかに、 現在の担当の先生は、 もしこれでだめなら、歯根端切除とおっしゃいました。 現在の先生は、本当にすごいです。もう完全にだめだとおもってた歯が柔らかいものがかめるのですから、涙がでます。 でも、私に知識がなさすぎるのと、 かなり不安な状態で質問させていただいています。 先生は、治療している歯の前後の歯をたたき、 痛みはないか確認してました。 ぜんぜんたたかれても、痛みはありません。 痛みがあるのは、治療中の4番の歯だけです。 もともと、5番の歯が内側にはえていて、 数十年も舌をかみきってしまうので、 去年の夏に抜歯してもらいました。 そして、 4番の歯は、最初なにもいたくはなく、 がんがんかんでいた歯でしたが 横にはえているので、差し歯にしてもらいたいということで 治療は開始されました。 治療をする場合は、神経がでてしまうので、 根管治療開始となりました。 保険内の根管治療開始後、一方の根管の先に激痛があり 半年治療しても痛みはますばかりで、 保険外のct撮影とマイクロスコープの設備のある根管治療専門の先生に現在は、みていただいています。 先生は、やわらかいものだったらかんでもいいということで、 ここ数日かんでみると、かめます。 ですが、痛みは少しあります。 そこで最後の質問をさせてください。 歯を裏側から押さえてると、たたいても全くかんじません。 そして、おさえないで叩くと、歯のおくに痛みを感じます。 ぐらぐらしてるのでしょうか。 また、将来的に、最悪、この歯がだめになった場合は、 フェネトレーションという構造のもとで、 インプラントは、できるのでしょうか。 すみません。最後の質問です。 よろしくお願いします。 このサイトでこんな先生がいらっしゃるなんて、本当に感謝します。