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盲点について
ヒトやサルにはある視神経乳頭,いわゆるマリオネットの盲点ですが,他のどんな動物にあるのでしょうか?また,こういう生物の器官(?)みたいなものが他の動物ではどうかなど,調べられるサイトや本などご存知の方がお教えください.よろしくお願いします.
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視神経乳頭の部分には視細胞がないために盲点が生じることはご存知の通りです。視神経乳頭は視細胞層が網膜の最外層に位置し、神経線維がその内側を走行するため、神経線維の出口を確保するための構造です。このように視細胞が光から最も遠い位置に存在するという非合理的な構造をとる限り、視神経乳頭、従って盲点は必然的に生じます。 脊椎動物の眼球の構造は基本的には同じなので、魚類を含めて全ての脊椎動物の眼球には盲点が存在すると考えられます。 イカやタコの目は脊椎動物とよく似たカメラ眼です。しかし、根本的に異なる部分があります。イカやタコの眼球の網膜では視細胞が最内層に位置し、神経線維はその外側を走行します。従って、視神経乳頭も盲点も存在しません。 やはり、どう考えても光の来る方向に視細胞がある方が理にかなっているように思えます。ヒトの目よりもイカの目の方が合理的にできているというのはなかなか面白い現象だと思います。 昆虫の複眼やハエトリグモの2個の大きな単眼ではどうなっているのか、興味深いのですが、わかりませんでした。ご存知の方がいらっしゃったらぜひ教えていただきたいと思います。 さて、このような各種の動物の器官の構造を比較するのは「比較解剖学」や「比較組織学」といわれる分野になると思いますが、適当なサイトは見つかりませんでした。大学の図書館であれば、多分文献があると思います。また、ネットでも「comparative anatomy」で検索するとかなりの件数がヒットしてきますので、英語でよろしければチェックしてみて下さい。私にはその根性がありませんでした。あしからず。
お礼
すごく丁寧なまた詳しい解答をいただき,ありがとうございました.とても一般人とは,思えない解答ですね.わたくしは,盲点を視覚心理的,精神物理的に,研究しているものですが,まだまだはじめたばかりで,いろいろ知らないことが多くて.本当にありがとうございました.おかげで,助かりました.