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MOS構造体のおけるキャリア濃度の位置依存性について
MOS構造体のおけるキャリア濃度の位置依存性について簡潔に説明できる方いらっしゃいますか? ネットなどで検索してみましたが参考になるようなHPがなく困っています。よろしくお願いします。
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- sanori
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こちらの図を参照します。 http://ja.wikipedia.org/wiki/MOSFET 最初に断らせていただきますが、 私の知識は10年ぐらい前のものでして、当時のLSIに関するものです。 最近のLSIのことは分かりませんし、他のタイプのMOSFET(パワーMOSなど)のことも分かりません。 以下はご参考ということで。 n+("+"の記号は"濃い"という意味です)においては、 10^15/cm^2 オーダーのイオン注入(リンやヒ素)をして、 0.1μm (=10^-5 cm)オーダーの厚さの層にしていたので、 n型のキャリアの濃度、すなわち多数キャリアである電子の濃度は、 (10^15/cm^2)/10^-5cm = 10^19/cm^3 程度。 また、電子とホールの濃度積が10^20/(cm^-3)^2 であることから、 少数キャリアであるホールの濃度は、 10^20 ÷ 10^19 = 1/cm^3 程度。 p型基板(pタブとかpウェルとも言う)は、 10^-13/cm^2 オーダーのイオン注入(ボロン)をして 1μm(=10^-4cm)オーダーの厚さの層にしていたので p型のキャリアの濃度、すなわち多数キャリアであるホールの濃度は、 (10^13/cm^2)/10^-4cm = 10^17/cm^3 程度。 また、電子とホールの濃度積が10^20/(cm^-3)^2 であることから、 少数キャリアである電子の濃度は、 10^20 ÷ 10^17 = 10^3/cm^3 程度。 イオン注入後の工程での熱処理が弱いほど、n+とp型基板との境目の濃度勾配は急峻になり、 熱処理が強いほど、ぼけた濃度分布(濃度勾配が小)になります。 以上は、NMOSの話なので、PMOSの場合は、nとpとを逆にして考えてください。 下記のリンクは、ぱっと見、難しいと思いますが、濃度の位置依存性をシミュレーションした例です。 文中、「LDD」(Lightly Doped Drain)というのは、 n+とp型基板との横方向濃度勾配が急峻だと、トランジスタの特性(耐圧みたいなもの)が悪くなるので、横方向の濃度勾配を意図的にぼかした技術です。 http://jaco.ec.t.kanazawa-u.ac.jp/kitagawa/edu/vlsi/sup/ldd.html
- sanori
- ベストアンサー率48% (5664/11798)
MOS構造体という言葉は聞いたことがありません。 MOSトランジスタ(MOSFET)やMOSダイオードのことでしょうか。
お礼
大変助かりました。ありがとうございます。
補足
MOSトランジスタのことです。 申し訳ありません。