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ヒト細胞中の不明物体について
生物嫌いの生徒達(物理系研究者)のバイオ啓蒙用に童心にかえって 先生役を務めている者です。 高校生物の授業を思い出しつつ口腔内のヒト細胞を観察してみましたが、 きれいに染まった核の傍に密集してちらばっている筒状の物体が何なのか わからず先生の私が悩んでおります。以下はモノクロVGAのキャプチャ 画像例です。黒く見える物体の正体がお分かりの方おられますでしょうか。 http://album.nikon-image.com/nk/NK_AlbumPage.asp?key=1016691&un=29066&id=55&m=2&s=0 (観察方法) 念入りに塩水でうがいをしたあとに、下唇と前歯の間の唾液を0.1cc ほどスポイトで採取し、サフラニンOで染めた後、プレパラートに移し 最高倍率にした金属顕微鏡を透過照明モードにしてCCD観察しました。 カバーグラスは付けずに長作動距離の対物レンズを使用したので解像度 はよくありません。 スケール用に同じ顕微鏡で観察したCDのビット(トラックピッチ1.5um) を画像に張ってあります。 細胞観察をトリガーに、遅まきながら生物学が面白くなるきっかけにな ればと思っております。
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口内細菌でしょう。学生実験などでやらせると、人によってずいぶん「汚染」の具合が違うものです。ためしに、周りの人に協力してもらっていろいろサンプルをみて見て比べてください。細胞本来の構造でないことがわかると思います。 このような染色では細胞を固定します。固定というのは、たとえばフォルマリン、アルコール、酢酸のような薬剤で細胞、組織を殺してタンパク質等を不活性化し形態を保持することです。また通常、生きた細胞は特殊な色素、染色法でも使わない限り染色されません。 固定なんかしないでいきなり染色したよ、と思われるかもしれませんが、その染色液に固定液成分(たとえば酢酸)が入っているはずです。 >細胞壁の内側に必ず静止している物で、細菌類ではないようです。 >大小の細菌たちは外で無数に蠢いております。 細菌も固定されて死んでいます。ブラウン運動をご存じないか? 細胞表面にくっついた状態で固定されていればブラウン運動しないので止まっています。
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- bunnosukehina
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病理屋さんです。写真を見せていただきました。 面白そうな実験ですね。 回答はすでに出ていると思いますが、口腔内細菌の一種だと思います。 虫歯菌やカンジダなんかは普通にウジャウジャいるので、生食でうがいしたぐらいではなくならないのでしょう。(薬用消毒うがい液なら少しは減るのかな?) 口腔内の細胞は粘膜上皮細胞ですから、唾液中にはほとんど脱落して無いと思うので、遠心して集めないと観察できないのでは?(経験がないので推測になりますが) 細胞を観察したいのならば、ほほの内側の細胞(口腔スワブ)をぬらした綿棒で掻きとって、スライドガラスに塗りつけたものをギムザ染色すると素人(学生)でも結構きれいに採材・観察できます。私ならこれで行くかな。
お礼
実践的なアドバイスをありがとうございます。 小学生レベルの知識だったことに赤面ですが、口内細菌なのですね。 今一度、同一条件で観察し直したものを先ほどアップいたしました。 http://album.nikon-image.com/nk/NK_AlbumPage.asp?key=1016691&un=29066&id=55&m=2&s=0 顕微鏡は倍率を50%ほど上げ、カラーCCDに交換しました。 フォーカスをずらして観察した、6A/6B、9A/9Bの写真で同種の細菌らしき ものが細胞の外側に張り付いていることを確信しました。 今回の照明方法ではデフォーカス時の陰影加減で黒っぽくなったようです。 3A/3Bや8番目の写真では、細胞の内部にある物体(オルガネラ?)が浮遊 しているようにも見えます。ここから先は私が自力で解決すべきですね。 どうもありがとうございました。
- nullpompom
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口腔内の細胞を観察するときって、ほほの内側をつまようじ(丸い方)で掻き取って観察しませんか? 唾液を取るというのがよくわかりませんし、これだとバクテリアだらけになるのも当然と考えられます。 >細胞壁の内側に必ず静止している物 えっと、これは細胞膜ですよね? 制止している=死んでいるのかもしれませんし、 光学顕微鏡では上下にあっても中にあるように見えますので、 そのように断定された理由は何か知りたいです。
お礼
ご指摘どうもありがとうございます。 フォーカスを慎重に行ってみます。 最初はつまようじを使っていたのですが、ガラス上では 照明の熱で(手作りで熱線カットしていないこともあり) すぐに乾いてしまい、細胞組織が破壊されて見えにくく なくなってしまうことと、重なりが多いためにきれいな立体状 の細胞が見つけにくかったので、乾かないように唾液の底に 沈んでいるきれいな(自然に近い)細胞を探すという作業を 行いました。本業の片手間なのですが、カラーのキャプチャボード を探し解像度も上げて、数日中にもう少しきれいな写真を複数 アップしてみたいと思います。
- ga111
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CDのビットって凝ってますなあ。口内細菌ではありませんか? >例えばクリスタルバイオレット染色はグラム陽性菌のみを染めるグラム染色である。サフラニン対比染色はグラム陰性菌を同様に識別するために、全ての細胞を染めるために使われる。 茶化すわけではありませんが、形態からやると、、、むしろ嫌いになっちゃいそう。(茶化してるか。^^!)
補足
細胞壁の内側に必ず静止している物で、細菌類ではないようです。 大小の細菌たちは外で無数に蠢いております。 小胞体にしては小さいし、ミトコンドリア、染色体?? 何かと話題の染色体をきれいに見せてあげたいと言うのが、先生の ひとまずの目標です。
http://images.google.co.jp/images?hl=ja&lr=lang_ja&q=%E3%83%92%E3%83%88%E7%B4%B0%E8%83%9E+%E5%90%8D%E7%A7%B0&ie=UTF-8&oe=UTF-8&um=1&sa=N&tab=wi ・・・ちょっと微妙・・・出てるのが有れば良いけど・・・
お礼
ありがとうございます。 一般書閲覧やイメージ検索などは1週間以上続けておりますが、 ヒト細胞の詳細な写真って意外に公開されていないものなのですね。
お礼
詳しいご説明を有難うございました。 皆様には当然のことが、私の知識として欠落しているものと思われます。 染色液の素性は購入元に確認してみたいと思います。 選択的に同種細菌が死んで細胞に付着しているのでしょうか。 おっしゃるとおり、複数人のサンプリングにおきましては口腔内細菌 の種類と生息状況に個人差が如実にあり、たいへん驚きました。 くし団子のようなレンサ球菌?や好中球等がさかんに活動しており、私は 感動するものの、生徒たちは鳥肌が立つ者もいるようです... プライバシーに関わりそうなので(?)、その後は私自身の細胞に限定 し採取しております。 寸法や形状的には大腸菌にもそっくりなので、もしそうならば口の中にも いるのか?!と半信半疑であります。 異なる種類がコロニー状に見つかるので、詳しい追加写真がとれましたら、 またアップさせていただきたいと思います。