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ベッセルの不等式の証明について
- ベッセルの不等式の証明について、私が持っている解析学の参考書によると、Sn[f]とfとの差の積分を評価すると次のように求める不等式が得られる。
- 不等式の証明なので大きいほうから小さいほうを引いて正になることを証明したらいいと思って挑戦しましたが途中でうまくいきませんでした。
- 詳しい証明方法を教えていただけると幸いです。
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例えば、3次元ベクトル空間(内積空間)を考えて下さい。3次元ベクトル空間上の点Pから、xy平面に降ろした垂線の足をHとした時、必ず、 |OH→|^2≦|OP→|^2 が成り立ちますよね。ベッセルの不等式ってのは、要するに、上のような事を主張しているんです。ただ、考えている空間が3次元空間とは限らないし、xy平面のような2次元部分空間に垂線を下ろすのでなくてもいいんです。 上の不等式は、三平方の定理(|OP|^2=|OH→|^2+|HP→|^2)と|HP→|^2≧0から直ちに証明されますよね。一般の場合も全く同様に証明できます。(点Pが関数fに、垂線の足Hが関数Sn[f]に対応します) 関数f,gに対して、<f,g>=(1/2l)∫(-l,l)f(x)~ g(x)dxと定義します(f~(x)はf(x)の複素共役)。 >Ck(f)=1/(2l)∫(-l,l){f(t)*e^(-ikωt)}dt >Sn[f](x)=Σ(k=-N,N)Ck(f)*e^(ikωx) これから、<Sn[f],f-Sn[f]>=0が証明できます。(というより、こうなるようにCk(f)を定義した、と言った方がいいのか) ※上の例で言えば、OH→とHP→とが直交するということに対応するものです。つまり、三平方の定理が成り立つための条件ですね。 これを使えば、、 <f,f> =<(f-Sn[f])+Sn[f],(f-Sn[f])+Sn[f]> =<f-Sn[f],f-Sn[f]>+<Sn[f],Sn[f]> ≧<Sn[f],Sn[f]> となり、ベッセルの不等式が証明されます。(<Sn[f],Sn[f]>=Σ(k=-∞,∞)|Ck(f)|^2など、細かい部分はご自身で確認ください)
お礼
自己解決しましたっ! どうもありがとうございました。
補足
ご回答ありがとうございます。 なんとなく理解できたのですが、 <Sn[f],f-Sn[f]>=0 の証明がどうするのかわからないです… 定義したとおりに積分して根性でやっていけばいいんでしょうか? もしお時間いただけるなら詳しくお願いいたします。 <f,f>以降は自分で確かめました。