「世界は一つ。そこに時間という一本の道筋が通っている」という論調が見られます
が、このところ「世界はいっぱい。それぞれに時間がある」という平行世界説が市民
権を得つつあります。
この説によれば、タイムマシンで過去を変えたとして、その結果は書き換えられた過
去を持つ新たな世界が、その直前の世界から枝わかれするだけであり、現在の世界に
は何も影響を与えないってことになるので、タイムマシンというのはあまり意味を持
たない、ということになりそうです。
現在さかんに研究されている量子コンピュータも、この「多世界解釈」に基づいた原
理で動作します。(とはいっても、学者自ら「量子コンピュータが実現されれば、そ
れが『多世界解釈』が正しいという証明である」といってるくらいですから、この説
を鵜呑みにするのはまだまだ危険なようです。)