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大きなスピーカーは何故音がよい?
大きな箱のスピーカーは何故音がよいのでしょうか? この前聞いたのですが、小さいと、干渉を起こしやすいからとか。 確かに、小さな箱なら小さな波長の音は、干渉が起こりやすい気がしますが、大きな箱も大きな波長の音で干渉が起こらないのかなという気がします。 どうして、大きいといいのでしょうか?
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音はスピーカーユニットのコーン(振動する部分)が振動することで発生します。 このコーン自体のサイズは高音域は小さい方がよいし低音域は大きい方がよいです。 なぜならば高音域は周波数が高いので大きなコーンだと振動させるのが大変です。 逆に低音域では小さなコーンでは十分な空気の振動を与えることが出来ません。 さて、次の問題として、スピーカーユニット単体で音が出るのに何故スピーカーBOX(エンクロージャと呼びます)が必要になるのでしょうか。 それはスピーカーの構造に理由があります。スピーカーでは平たく言うと板状のものを振動させます。 この時にスピーカー背面からはスピーカー全面とは反対の位相の音が出ます。 これをそのままにすると、両者は位相が反対なので打ち消しあってしまいます。つまり電気信号に忠実な音を作ることが出来ませんし、音も貧弱になります。 そこでエンクロージャにより、 ・スピーカー背面の音を吸収してしまう(密閉型) ・スピーカー背面の音を位相を反転させて同位相として全面に出す(パスレフ型など) などの工夫をする必要が出てきます。 ところでどちらにしても、音を意図的に吸収またはうまく反射させるなどするため、エンクロージャ自体がスピーカーユニットの音で振動してしまっては、意味がありません。そうなるとエンクロージャ自体から望ましくない音が発生するからです。 ではどうすればよいのか。特に低音だと振動エネルギーは大きいですから、より大きなエンクロージャを用意して、容易にエンクロージャ自体が振動したりしないようにすればよいわけです。 そのため、良い音のスピーカーというのはどうしても大きさが大きくなります。 ただBOSEのようにうまく構造によりエンクロージャの振動を抑えて極力小型でスピーカー背面からの音を制御するなどの工夫をするケースもあります。 基本的には共鳴周波数を出来るだけ低くすればエンクロージャの不要な振動を抑制できます。 まあ基本はそういうわけですけど、エンクロージャ自体の微妙な振動が逆に響きをもたらすなどしてプラスに働くケースも存在するため、微妙になってくると単純ではなく奥が深い世界となります。 つまり単に振動を抑制すればよいというものでもなくなるわけです。 ただ小型のスピーカーだと、不快な振動を抑制することは難しいので、相対的には大きなスピーカーの方がよい音を作りやすいことになります。
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「背圧がかかる」はたぶん、バッフルにかかる空気バネの機械的インピーダンスが、密閉箱内は無限バッフルに比べて大きいってことを表現したのではないかとおもいます。 >バッフルとはなんでしょう・・? 日本語で言えば仕切り板です。スピーカのコーン紙が振動するとき、前と後ろでは位相が反対の動きなのでバッフルに取り付ける必要があります。 無限バッフルを実現するのは無理があるますし、小さな密閉箱は空気バネが強すぎるので、通常は低域の特性を改善ために(ヘルムホルツの共鳴箱の原理を用いた)バスレフ型の箱を設計します。 スピーカは機械的インピーダンスと電気的インピーダンスを持つ共振回路なのでユニットの性質に応じて適切な大きさの箱が必要です。 さらに忠実に音声変換するためには適切なゲインの駆動回路で動かすこが重要です。 蛇足になりますが、音がよいかどうかっていうのは主観的な要素が強いので数値などで表すのは難しいです。 音がよいというのを客観的に測定するとしたら心理学的手法が考えられますが、サンプル中央値付近の人は満足してもサンプル端っこの人からすれば不満な点があるかもしれませんので、「好みの問題」というのも完全に排除するのは難しいようにも思えます。
お礼
納得いきました。 なるほどです。 みなさまありがとうございました!
- ginlime
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#1です。バッフルとはスピーカーを取り付けている板のことです。背圧とは、スピーカーボックスの中に生ずる、スピーカーのコーン紙が振動する事によって生ずる圧力変化です。密閉された箱に取り付けられたスピーカーのコーン紙が振動しますと(コーン紙が前に出れば、BOXの中はコーン紙を引っ張る負圧が生じますし、コーン紙が後ろに行けばコーン紙を押し出すような圧力が生じます)振動に応じた逆位相の圧力変化がBOXに生ずるのです。空気が有限の場合には、空気はバネの様にコーン紙にまとわり付きます。無限大バッフルとは、仮想的に聞く側と後ろ側を無限に遮断するバッフルであり一つの理想です。#2さんが書かれてもいるように、この逆位相の圧力変化をどう解き放つか=コーン紙を信号通りに振動させられるスピーカーが理想とも考えられます。URLにバスレフの理論を加えておきます。
- higejii3
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すでにginlimeさんとwalkingdicので回答は出てますね。(^^) walkingdicさんの「逆に低音域では小さなコーンでは十分な空気の振動を与えることが出来ません。」 というのは、こう考えて見たらどうでしょう。 小さな扇風機と大きな扇風機(銭湯の天井にあるような)があります。 小さな扇風機はかなりの高回転で回しても、たいした風は来ません。 大きな扇風機ならゆっくりと回すだけで大きな風が来ます。 低音を過不足無く出そうと思ったらどう考えても大きなスピーカーが有利なことになりますね。
- ginlime
- ベストアンサー率27% (280/1031)
オーディオは理屈では難しいです。箱が小さい密閉箱はスピーカーにかかる背圧が高く締まった音になります。バスレフの場合には、背圧はかからないですが、その分は締まりが悪い音にもなります。コーン紙が小さいと=振動板が小さいと低音は出し難いですから、ウーファー、スコーカ-、ツィタ-と周波数を分けて再生する場合には、ウーファーの背圧(コーン系が20cm以上の場合)を充分に避ける為には箱が大きい事が必要です。良いか音か悪いか音かは、コーン紙を含む振動系を如何に信号に忠実に動かすかです。この為には定性的には大きい方が良い事になります。理論的には無限大に大きなバッフルに取りつけたスピーカーが良いとも言われます。(背面の音は前に出る音と逆位相ですから)
補足
うわ・・、本当に難しいですね・・ 背圧、バッフルとはなんでしょう・・? 波長に関して、「大は小を兼ねる(大きな箱に小さな波を作ることは出来るけど、その逆はムリ)」みたいな理解でよいでしょうか?
お礼
分かりやすい解答をありがとうございました!