日本の気象は五風十雨の変化を見せます。と言っても、此の言葉はもう死語になったので改めて解説すれば、例えば冬は北風、春は東風が吹きつけます。夏は南風、秋は西風です。
つまり四季の巡りに応じて東西南北から風が吹いて天気を変えて行きます。さて台風は年中発生しますが、上の理由によって夏から秋の季節に上陸します。方位では未申(南西)に当るからです。
裏を返せば其れ以外の時期・方位の台風は原則として上陸出来ない仕組みです。日本では古来、此の時期に寺社では「夏越の祓い」をして来ました。そうして支那戸の風を呼んで清浄を祈願して来た。
其の祓いの役目を此の大風に期待した。こうして時節の変わり目に禊ぎ祓いをしたので、それに因み、昔の商家では5日と10日を納品請求のシメ日(ゴトバライ)として来ました。