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あ、この作曲家のこの部分はあの曲にもあったな
ある作品を聴いていると、同じ作曲家の他の作品にまったく似通ったフレーズとか和声進行があったなぁと時々思うのですけど、そういうことって感じるものでしょうか。 それから波及して、音楽に限らず、小説とか絵画とか芸術鑑賞には多かれすくなかれ、あることだと思います。芸術鑑賞って言うのは、芸術家の人間性とかテクニックを、作品そのものとともに実感するものなんでしょうか。
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曲を聴いていて他の作曲家を連想することはあります。 パッフェルベルのカノンのコード進行はポップスでもいくつか使われて いるようですが,メロディーやコード進行の一部を借りたものでなく, 手法として似ていると思うものはクラシックの中にもあります。 例えば,ストラヴィンスキーのペトルーシュカでは, まるっきりファリャと思うところもあります。 ストラヴィンスキーがファリャの影響を強く受けたとのことですので, その表れかと思います。 また,ラフマニノフの楽興の時4番では,ショパンの革命を連想します。 ラフマニノフも24の調を使った前奏曲を書くなど,ショパンの影響を 受けていることは明らかです。 著作権について作曲家の坂本龍一さんのインタビューで 「どこまでが自分のオリジナリティか分からない」という言葉が 印象的でした。過去の作曲家や画家の作品を知ってしまうと, 無意識のうちにも学習してしまいますので,自分の作品の中にも 無意識のうちに影響している可能性は大きいです。 >芸術鑑賞って言うのは、芸術家の人間性とか……実感するものなんでしょうか。 作風と人間性,性格といった個人的なものは関係すると思います。 自分が創造した世界は,自分の内面から出てきたものなので, その人の個性が影響します。人によって感じ方は違うと思いますが, ベートーヴェンは真面目な人,或いは頑固者,ストラヴィンスキーは ユーモラスな一面がある人というイメージを持っています。 作風(テクニック)については,自分がよく知っている作家のものであれば, その作品との出会いは初めてでも,もしかして,この曲はモーツァルト?とか, この絵画はルノワール?とか思いますね。 また,自分が創造した世界を100%自由に表現できるかですが, それぞれの時代の風潮とか,どこまで認められるかという問題も あります。ベートーヴェンの時代にストラヴィンスキーの作風が 認められただろうかという疑問が出ます。 それぞれの時代の中で制約を受けながら,或いは,その時代の 感覚の中で生きていると,創造する中身も違ってきます。 芸術家の人間性とか手法といったものは感じますが,その人の 個性だけでなく,時代背景や技法の歴史とも関係すると思います。
お礼
人の作品の影響を見ることもあるのですね。それはより深い聴き方ですね。私は聴きこんでいないせいかあまりその点は感じられませんでした。人間性というより作品性というか、作品が本当に人間を表しているのかは非常に疑問なので、とりあえず作風というものに注目します。もちろん時代背景とあわせてですね。