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中和反応の量的関係
酸の価数(n価)、モル濃度(c[mol/l])、体積(V[ml])と塩基の価数(n'価)、モル濃度(c'[mol/l])、体積(V'[ml])の間では、n×c×V/1000=n'×c'×V'/1000 これって水素イオンや水酸化物イオンの物質量が電離度によっては変わると思ったんですけど、なぜ電離度に関係なく成り立つのでしょうか?
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#1の方の書かれているように、平衡状態が移動することによるのです。ルシャトリエの平衡移動の法則をご存知ですか? 中和反応などによって、水素イオンや水酸イオンの濃度が減少すると、その傾向を打ち消すように反応が進行するのです。つまり、元々、電離の平衡状態にあったものの平衡が破れ、減少する成分を多くするような方向に反応が進み、新しい平衡状態に達するまで、それが続くのです。
中和というのは、系内のH+とOH-の量を合わせることではなく、H+の元になっている酸と、OH-の元になっている塩基の物質量を合わせることだからです。 つまり、酸や塩基の電離度は、系内にある他の物質の影響を受けます。特に、別の酸や塩基があれば、大きく変化する可能性があります。中和滴定を行っていく過程でも変化します。 たとえば、滴定の際のH+の量をリアルタイムで調べたければ、pHメーターでも入れてチェックすればよいですし、そのpHが7になった点が中和点であると約束してしまうことも可能であったかもしれません。しかし、現実には、中和点というのは、系内のH+やOH-に関係なく、酸と塩基の物質量が釣り合った点であると決められています。結果的に、酸や塩基の電離度(あるいは酸や塩基の強さ)とは無関係になります。そのため、中和点のpHは必ずしも7にはなりません。
- anthracene
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酸や塩基の電離は平衡反応である、ということを理解されていますか? たとえ1%しか電離していなくとも、中和が起こってH+が消費されれば、平衡は電離する方向に進みますから、最終的には全て消費されつくします。