現行犯は一般人にも逮捕権が？でも・・・

質問

現行犯は一般人にも逮捕権が？でも誤認逮捕してしまい、その際に犯人もどきにケガをさせたらどうなりますか？、誤認が軽過失の場合と重過失の場合を教えてください。

また、誤認逮捕してしまうと、逮捕監禁罪に問われるのでしょうか？

回答No.4

noname#61929

判例通説の線に沿ってなるべく平易に説明します。その分理論的には不正確ですが、別に構わないでしょう。

現行犯逮捕は、刑事訴訟法213条に規定のある法令行為で、刑法35条の法令行為に該当して逮捕罪とはなりません。36条の正当防衛ではありません。

誤認逮捕というのがつまり「現行犯人だと思って現行犯人でない者を逮捕した」ということであるならば、これは法令行為として正当化することを認めるために必要な事実の存否について勘違いしたということになります。

まず、ここで注意しなければいけないのは、正当化を認めるために必要な事実が実際には存在しない以上、35条その他の規定による正当化は認める余地がない、ということです。つまり、勘違いの場合には、法令行為として正当化されることは「絶対に無い」のです。
その上で、正当化を認めるために必要な事実の存否について勘違いした場合、判例通説の線では犯意（故意）を欠くことになるので故意犯は成立しません。
ですから、逮捕監禁罪が過失犯を処罰していない以上、逮捕監禁罪は成立しません。逮捕の際に怪我をさせても逮捕罪が成立しない以上、逮捕監禁致傷罪も成立しません。

しかし、怪我をさせたことについては、勘違いが不注意（過失）によるものであれば、それが重大な不注意なら重過失致傷罪、重大な不注意ではない不注意という意味の軽い不注意ならば過失傷害罪が成立します。この場合に勘違いしたのは、「正当化を認めるために必要な事実が存在しないのに存在すると思ったこと」であって、「怪我をさせる云々」ではありません。念のため。

不注意すらなければ過失犯も成立しませんから一切の犯罪が成立しません。しかし、先に述べたように、これは「正当化されるから」ではありません。あくまでも、「犯意も不注意もない以上、犯罪の成立に必要な条件を満たさないから」です。

以下は参考です。参考なのであまり平易には書いていません（もっとも上の説明も結局あまり平易にはなりませんでしたが）。悪しからず。
勘違い騎士道事件の最高裁決定では、「いわゆる誤想過剰防衛に当たるとして刑法36条2項により刑を減軽した原判決は、正当である」としています。本件は35条の問題なので直接的には関係がありませんが、参考として軽く説明しておきます。

これは、
１．誤想過剰防衛は急迫不正の侵害の事実が実際には存在しない以上、36条は適用できない（この理屈は本件と同じです）。
２．過剰結果についての認識があれば、過失犯ではなく故意犯が成立するので過失致死罪ではなく傷害致死罪が成立する。
という前提の下で、
急迫不正の侵害が存在する場合である過剰防衛についての刑法36条2項が、急迫不正の侵害が存在しない誤想過剰防衛においても適用できるか。
という点が問題になったところ、適用を肯定したものです。

お礼

大変詳しい説明を頂きありがとうございます。

逮捕と考えるとすぐに手錠を思いつくのですが、まだ手錠は買っていませんし買うつもりもありません、(暴れるなど正当性があれば)縄で縛ってもいいんでしょうか
・・・そもそも、たかが水泥棒にそこまでするのもリスクが高すぎますか、防犯カメラで十分ですよね。

本当にありがとうございました。

回答No.3

nep0707

とりあえず、元の質問への回答を。

まず、誤認が１００％過失になるわけではありません。
もしかすると「本来すべきないことをしてしまった」ことを
全部過失だとお考えかもしれませんが、
「しなければならず、且つ、できるはずの注意を怠った」
という条件も必要です。

注意する義務がなかった、あるいは、注意できる状況ではなかったといえる場合は
たとえ誤認があったとしても(刑法との関係では)過失にはなりません。

誤想防衛もこの点は変わらず、誤想したことに過失がなければ、
刑法３６条の適用を受けるとされています。
(いわゆる勘違い騎士道事件では、
防衛の程度が過剰と認定されたために過剰防衛とされただけです)

ところで、重過失はともかく軽過失という言葉は初めて目にしたんですが、
どこかで使われている用語でしょうか？
…できれば「重過失」も含めてどういう意味で使われているのか
説明いただければうれしいです。でないと、答えようがないです。

回答No.2

gooes

またきました。
それは腹立たしいことをされてしまいましたね。
水も立派な財物です。従って刑法235条の窃盗罪の適用となり、10年以下の懲役又は、50万円以下の罰金となります。
故にこの行為は軽微な罪とはいえないでしょう。
また、水道の位置が敷地内であれば、住居侵入も科せられます。
その場で捕まえる分には証拠も十分ですし、逮捕しても問題ありませんが、そんなことをする人はろくな人間ではないので、逮捕を免れようと暴力を振るってくる可能性も否めませんので、できれば警察に任せるべきです。
しかし、警察が来るころにはいなくなってしまうと思うので、これがまた難しいところです。

やはり、ナンバーを控え、ドライバーの顔を覚える、できれば写真を撮れれば一番いいのですが・・・

しかし、後日ただ単に、そのドライバーを見つけただけで逮捕するのは現行犯ではないので、逮捕するのは違法ですので注意してください。

証拠の関係上、通常逮捕の執行は難しいと思われますが、証拠を押さえ、告訴するのも手です。

お礼

敷地内です、しかも汚い泥を落としていきます・・・

人気がするとすぐに逃げていって、それから来てないのですが、また来たら・・・って思ったので

蛇口に画鋲でも付けてやろうと思います、また回りに刺されると痛い毛虫の付いた植木鉢を置いておきます、暗いので恐らく刺されるでしょう、こんなことしたらダメかな？

回答No.1

gooes

例えば誰かが襲われていると勘違いし、その被害者を守るために犯人に対して怪我をさせてしまった場合、誤想過剰防衛となります。
正当防衛の成立要件である急迫不正の侵害が実際にはない以上，刑法36条１項によって違法性を阻却できません。

また、逮捕監禁罪の成立ですが、誤認逮捕したときにすぐに警察へ引き渡していれば善意による行為ですので逮捕監禁罪に問われることはないでしょう。

しかし、重過失の場合は逮捕監禁罪に問われることもあるでしょう。

お礼

この質問をしたのは、深夜に勝手に我が家の水道を使い、トラックを洗っている運ちゃんを見つけたのです。
残念ながら木の陰で暗いこともあり、会社名がわかりません。。。仲間と一緒に捕まえてやろうかとおもっているのですが、相手の罪が軽微すぎますでしょうか・・・