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ノックアウトマウスとキメラマウス
ノックアウトマウスを作るためにキメラマウスとES細胞が必要である、ということはわかるのですが、なぜこの2つが必要なのかがわかりません。。。
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ノックアウトは、狙った遺伝子と相同なDNAの内部を、その遺伝子の機能を失わせるような配列と入れ替えたものを導入して、ゲノム上の遺伝子と相同組換えさせて作ります。 ゲノムのどこに挿入されてもかまわない遺伝子導入なら受精卵に注射しても出来ます(というかそうします)。しかし、相同組換えでうまいこと導入したDNAがゲノム上の標的遺伝子と入れ替わったものが出てくる確率は低いので、受精卵に注射してノックアウトをとるのは困難です。 そこでES細胞が必要になってきます。培養細胞ですのでトランスフェクションの技術でいっぺんに多数の細胞に遺伝子導入できます。薬剤耐性マーカなどを利用して遺伝子導入が成功した細胞を単離培養し、さらに標的遺伝子がデザイン通りにノックアウトされている細胞をサザン解析やPCRで選び出します。だいたい100クローン以上調べるとそういうのが取れてきます。 細胞をノックアウトしただけではマウスにはなりませんから、当たりのES細胞をほかの系統のマウス(ES細胞の由来が黒毛なら白毛のマウスなど)の胚に導入します。 これがうまくいくと、キメラ(毛の色がぶちになっていることで判断できる)ができます。 ES細胞は全能性を持っているので、キメラマウスの体内で、うまいことES 細胞が生殖細胞に分化していれば、生まれてくるマウスの中にノックアウトされたゲノムをもつものが出てきます(全身がES細胞由来なので宿主系統とは毛の色が違う、この状態ではノックアウト遺伝子はヘテロ接合)。 キメラがとれたとしても、生殖細胞にES細胞が行ってくれるかどうかは、これも確率の問題で、ノックアウトマウスが生まれてこないこともあります。
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- Chicago243
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まずES細胞から遺伝子をノックアウトした細胞を作ります。これを発生させてマウスなどの生体を作るわけですが、ES細胞から直接個体を発生するのは現在の技術ではできません。したがって通常の受精して発生途中の胚にこのノックアウトESを注入(まぎれこませる)します。そうすると、通常の胚の発生の時にノックアウトESが入り込んで一緒に発生、分化する訳です。それが生まれるとキメラマウスになっているわけです。
お礼
ありがとうございました☆
お礼
詳しく説明していただき、ありがとうございます!