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労働組合の組織率。
近年労働組合の推定組織率が低下しています。 2005年度は18,7%、2004年度は19,2%というように2割をきっています。 しかし、なぜそんなに騒がれるのかが解りません。 労働組合が減ることによって何か都合の悪いことでも起こるのでしょうか? 教えてください。
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これは重大なことなのです。資本主義社会の初期はアダムスミスの見えざる手を信じ、自由競争が実現していました。その結果は惨憺たるもので、経営者は競争に勝つために労働条件を過酷なものにすることでコストを引き下げようとした結果、労働条件は悲惨なものになったのです。それに抵抗して労働者が団結し、当初は違法行為だったストを連発し、遂には団結権、団体交渉権、争議権という労働三権を獲得し、経営者と労働者が対等の立場に立って労働条件を決めることができるようになったのです。 ところがこれを維持するには費用や義務が伴い、これを嫌う人達が組合から離れて行きました。バブルの時代は人出不足でしたから不当労働行為などやろうものなら忽ち従業員がいなくなってしまうような情況でしたから、ますます組合からの離脱者が多くなったのです。 ところが現実はどうでしょうか。サービス残業が横行し、有給休暇を返上させられたりしていますよね。これが昂じると正常な労使関係が維持できなくなり、経営者の専横がますまずひどくなります。 これは会社側にとっても実は大変危険なことなのです。経営が易きに走り、その結果、不当労働行為で処罰されるようなことになると一気に信用を失い、会社が倒産の危機に瀕することになるのです。組合いは経営者にとっては煩わしいものではあっても必要なものなのです。 その意味で組合の組織率が下がるのは日本経済にとっては由々しいことなのです。アメリカがサービス残業を理由に不当なダンピングといちゃもんを付け、輸入制限に踏み切る可能性がじゅうぶんにあるのです。アメリカは第二次世界大戦前にはこのような理不尽な輸入制限を連発したのですよ。戦後も度々日本はこのような仕打ちに苦しみながら成長して来たのです。
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- nayon
- ベストアンサー率22% (10/45)
人間の欲求というものは、キリがありません。 人が、お互いの立場を尊重することは、どんな状況でもいえます。 多様な価値観があるように、立場が尊重されることで、これからの未来のあり方が求められるのです。 日本にある労働組合の価値が疎んじられることは、将来的には日本の企業が、世界の労働界から軽んじられることは確かではないでしょうか。 ある企業が、外国人労働者の流動化を喚起しました。 世界の中の中心的な企業として、長く成長していくつもりなら、世界の背負っている、当たり前の環境を避けて進むことはできません。 ユニバーサルな企業を目指すなら、未発達の日本環境に甘んじるべきではありません。
- zorro
- ベストアンサー率25% (12261/49027)
組合の目的は立場の弱い労働者が一丸となって経営者側と話し合いを持って労働条件を改善していくところにあります。組織率の低下は経営側の思う壺です。