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「蒋介石」の読み方
英語では「チャン・カイシェク」と言いますね。 「シェク」という発音は北京語にはないと思うのですが、なぜこんな言い方をするのでしょうか。
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まず、蒋介石は中華民国の人間として生涯を終えましたので、台湾においては、中華人民共和国の普通話およびピンイン表記、現在のいわゆる北京語で表記されることはありません。 漢字表記された中国語ということでは、今では世界的に「Jiang Jieshi」と呼ばれますが、そのことに対して本人が納得しているかどうか。(笑) 余談はさておき、今は中華人民共和国のピンイン表記が、事実上世界標準になっていますが、台湾(に限らず)の中国語のローマ字表記には各種あって、そのうちの「蒋」を「Chiang」と書くのは簡単に言ってウェード式の記法ですので、ピンインより以前には多用されていた表記になります。ですから、これは標準的な中華民国当時の中国語表記に従っているとも言えます。 それに対して、「介石」の方は、他の方が、Wikipedia 中文版で紹介したように「広東語」(参照されている中では普通話で「yue」の字)とみていいでしょう。「ガイセック」のような発音になると思います。 おそらく、辛亥革命を率いた孫文(孫中山)を中心としたメンバーが広東語圏であり、革命を支持した海外で活躍する中国人も多くは広東語を話す人たちであったことから、広東語読みになったのではないでしょうか。 また、蒋介石が頭角をあらわすのも、広州に赴いた頃からになりますので、そこでは広東語で呼ばれることが穂とんどだったのではないでしょうかね。 (それほど有名になる前に日本にも長く滞在して「かいせき」と呼ばれていたかもしれませんが、その頃は何と名乗る、呼ばれていたのでしょうね。おそらく、その頃までは出身の呉方言で、「かいせき」「ガイシェック」に似ていたかもしれません。呉方言で、何と読むか、今は調べがついていません。) 現在、現地ではどう呼ばれるかと考えてみるに、台湾では、あまり「蒋介石」という表示はせずに、「蒋公」だとか、ほとんどの場合はその号の「中正」を用いますね。
お礼
大変詳しいご説明ありがとうございました。 納得です。