ユダヤ人を主に迫害しているのはキリスト教徒ですが、それはイエス・キリストを十字架にかけるようにユダヤ人たちが望んだからです。そもそも、そのイエス様じたいがユダヤ人のはずですが、イエス様は「神様の子」なのでユダヤ人ではない、という解釈のようです。
ユダヤ人はある特徴がありまして、それは「他人にどう思われようと独自の信仰を絶対捨てない」ところです(厳密にはユダヤ教徒がユダヤ人でありヘブライ人とことを指すわけではないのですが)。ユダヤ教は律法(その宗教の決まりごと)がマニアックなまでに厳しく、例えば乳製品と肉を一緒に食べてはいけないからチーズバーガーはダメとか、安息日はなにがあっても働いちゃダメとかです(もし安息日に急病人が出たら?働いちゃいけないのでユダヤ人のお医者さんは何もしません。だって、働いちゃダメだって決まりですから)。
アキバ系もそうですが、極端なマニアは嫌われます。この律法マニア集団もそのマニアックさ加減が嫌われているところがあります。
ここらへんは在日朝鮮人の人たちも似ているところがあって、彼らは決して日本人に融合しようとせず、自分たちの文化アイデンティティをかたくなに守ろうとします。それがこっち側とすれば「こっちに住んで長くなるのにこっちの習慣に馴染もうとしない」と感じるのです。
中世のキリスト教は、基本的に「商売は穢れてるので禁止」でした。中でも、形のないものを商売とする金融、銀行業は禁じられました。しかし、ないと困るのでそれはキリスト教徒ではないユダヤ教徒にやらせました。ユダヤ教徒たちは軽蔑されながら商売に精を出して金持ちになりましたが、しばしば裁判で理不尽な判決を受けたりしました。突然財産が没収されたり、貸した金を返してもらえなくても裁判が取り合ってくれなかったりしたのです。このあたりのユダヤ人の心境はシェイクスピアの「ベニスの商人」がよく描かれています。