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音声学で・・

今音声学を習っているのですが、 説明を受けてもaspirationとminimal pair、異音が今一よくわかりません。 教えてください。

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noname#19923
noname#19923
回答No.1

aspiration(帯気) 手のひらを口の近くにおいて、「パ」と言ってみましょう。軽く息が手に当たりましたか? ではつぎに、お腹に力を入れて、思いっきり「パッ!」と言っていましょう。息がさっきよりたくさん当たりましたか? これが「帯気」です。 「帯気」の字が表すとおり、空気が出ていれば帯気音です。日本語でも「タ、カ、パ」などはある程度、空気が手に当たりますが、「マ、ナ」等ではほとんど当たりませんね。これが無気音です。 普通の日本語の「タ、カ、パ」などよりも中国語や英語の「p, t, k」のほうがはるかに「帯気」が強いので、帯気音の例で日本語が出てくることはないでしょうが。 minimal pair(最小対) 音が一つ違うだけで全く別の語になってしまうペアのことです。たとえば、 「竹」/take/ と「負け」/make/ take /teik/ と make /meik/ allophone(異音) 音声学的にはたしかに違う音なんだけど、同じ一つの音のグループに入れられるもの。これには「位置異音(結合異音、組み合わせ異音ともいう)」と「自由異音」がある。 「位置異音」は現れる位置や環境によって、発音が決まるもので、たとえば東京方言の /g/ は語頭では [g] ですが、語中では鼻濁音になります。 また、「さんま」/sanma/ は [samma] と 「ん」/n/ は [m] となりますが、「サンタ」/santa/ は [santa] と、「ん」/n/ は [n] となります。つまり、/n/ は /m/ の前で [m]、/n/ の前で [n] となるように、位置によってその発音が決まっていますが、そんな違いは言われないと分かりませんよね。だって、同じ音(厳密には「音素」といいます)なんだもの。 「自由異音」はその名の通り、入れ替えて別の語にはならないものです。つまり最小対にならないものということ。 たとえば、先ほどの「パ」と「パッ!」ですが、 「ぱーっと使っちゃおうよ」 の「ぱー」を帯気音にしようがしまいが、別の語にはなりませんね。

finalfight
質問者

補足

丁寧なご解答ありがとうございます!では気息音というのはそういう空気が当たる音と思えばいいのでしょうか?そして気息音はどんなものかときかれた場合どのように定義すればいいのでしょうか??

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その他の回答 (1)

noname#18922
noname#18922
回答No.2

はじめまして。大学時代に中国語を専攻し、音声学で卒論を執筆した者です。 Nsuika さんのご説明は非常に分かりやすく、またほとんど正しいのですが、aspiration についてのみ、僭越ながら多少補足させていただきます。 aspiration とは、その名のとおり発音に伴って発される息(気息)のこと。「空気が当たる」というよりは、「息が漏れる音」と言った方が多少近いでしょうか。 中国語においては、この気息の有無が音素的価値を持ちます(日本人にとっては同じように聞こえる音であっても、気息のあるなしで意味が違ってきます)。文字だけで書くより、実際に聞いていただくのがいちばん手っ取り早いと思いますので、中国語の発音練習用のページを一つご紹介します。最初に、参考 URL のページの説明を一読して下さい。中国語学習者向けですが、一般の人が読んでも十分参考になると思います。 次に、ページ右下の「次へ」をクリックして下さい。発音練習のページに移動します(要 Flash Player)。画面上部に出る女性講師の画像にマウスを重ねると、画像左下に再生ボタンが出るので、これをクリックすると、講師が「気息のあるなし以外はまったく同じだが、意味が異なる発音の組み合わせ」(すなわち、中国語における最小対)を発音してくれます。これらの最小対は、いずれも最初に気息のない音(無気音)を用いて、次に気息のある音(有気音)を用いて発音されます。例えば最初の最小対、"ba" と "pa" において、前者は数字の「8」、後者は動詞で「這う」という意味です。 慣れてくると、有気音の方は、敢えてかな書きすれば単なる「パァ」等ではなく、「パハァ」のように、子音の発音から母音への移行時に一瞬のタイムラグがあることが分かります。 各最小対を発音した後には、どちらを発音しているかの聞き取りテストが行われます。最初はどこがどう違うのか分からないかも知れませんが、気息の有無を実感できるよう、ご自分で練習してみるのも良いかも知れません。私の学生時代に勧められた練習法は、小さな紙切れやティッシュペーパーなどを手に持って口のすぐ前に保持し、例えば「パ」なら「パ」の音を発音する、というもの。気息がある場合は、漏れ出た気息のせいで発音と同時に紙片が揺れます。ない場合は揺れません。自分で発音し分けられるようになると、聞き分けも自然とできるようになります。 慣れない人が意識的に有気音(気息音)を出す = 口の前の紙片を揺らすには、確かに強く発音した方がやりやすいですが、本質的に有気・無気の区別は、音自体の大きさや強さには関係ありません。慣れればつぶやきながらでも有気音を出せますし、叫びながらでも無気音を使えます。 なお、参考 URL にもあるように、日本語(や英語)でも、多くの話者は気息のある音・ない音を発音しています。ただ、これらの言語においては気息の有無が音素的価値を持たない(気息のあるなしで意味が異なることがない、すなわち「異音」扱いになる))ため、通常は意識しないだけです。

参考URL:
http://dir.searchina.ne.jp/chinese/reading/3-4-1.html
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