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塩基性アミノ酸の塩基性溶媒下でのRf値
薄相クロマトグラフィーでアミノ酸のA,L,I,E,S,KのRf値を測定しました。展開溶媒はA:1-プロパノールと水を13:7 B:1-プロパノールと28%アンモニア13:7を使いました。 その結果、特に塩基性アミノ酸のLのRf値の増加が目立ちました。 Rf値が増加するということは、展開溶媒との極性が多きということですよね?展開溶媒Bの方が極性が高いということはわかります。しかし、Lのみ大きく変化したということは、塩基性溶媒(B)には塩基性アミノ酸がよく溶ける(極性が増加した)と考えていいものなのでしょうか?
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確かに、極性の大きい展開溶媒を使用するとRf値は大きくなりますが、 Rf値が大きくなるのにはもうひとつのパターンがあります。 それは、試料(この場合はアミノ酸)の極性が小さくなる場合です。 今回ご質問の例は、こちらに該当すると思います。 以下、簡単に説明します; 展開溶媒中の水をアンモニア水に変えると、アミノ酸の中の塩基性 官能基(アミノ基など)は、水の場合に比べ電離が抑えられます。 (一方、カルボキシル基などの酸性官能基はより電離) これはどのアミノ酸でも同じですが、塩基性アミノ酸では 塩基性官能基が多いので、「アミノ基の電離の抑制」の影響が、 他のアミノ酸に比べてより大きく効いてくることになります。 そのため、展開溶媒中の水をアンモニア水に置き換えると 塩基性アミノ酸の方がRf値が大きくなる、というわけです。 *-NH2の孤立電子対も水素結合に与らないわけではありませんが、 明確に電離した-NH3^+の方が、シリカゲルなどの吸着相との 相互作用(=「試料-吸着相」間の引力)は大きくなります。