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湿気を取る炭製品について
さいきん備長炭など炭を活用した防湿剤や防湿シート、防臭剤などたくさん出回っているようで、わたしも興味を持っているのですが、一つ疑問があって質問させていただきました。 床下や壁面に貼る物もあるようなのですが(テレビでリフォームするのに使っているのを見ました)、そういうものなら一度設置するとそのままずっと置いておくことになりますよね。炭が多孔質なので水分や臭い成分を吸着することは分かるのですが、吸着したものはその後どうなるのでしょう?。吸着したまま持っているとしたら、いつか寿命が来ますよね。だとすると、取替えなきゃいけないのでしょうか?。でも、床下なんかだとまず無理そうですよね。 以前、コーヒーのかすを乾燥したら臭い取りに使える、というのを聞いて、生ゴミ用のゴミ箱に入れていたことがあるのですが、ある時気付いたら、そのコーヒーカス自体が、すごいにおいを発散していてショックを受けたことがあります。しかも、ゴミ箱に入れてから数日しか経っていなかったのに。 炭の場合はそんなことにはならないのでしょうか?。 出来れば一般的な防湿剤(床下や押し入れに敷いたりするタイプのもの)と、炭製品の違いも教えてほしいです。
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お尋ねの件ですが、疑問に思われて当然でしょう。 私も疑問に思います。 常時水分の流入のある場所に「調湿剤」を置いても、調湿作用のうちの放出の機会がないからです。 これは想像ですが、押入れに貼ったシートは複合材料で構成されているのではないでしょうか。 押入れのベニヤに貼った側には「遮湿シート」、押入れ室内側には「調湿シート」といった構成が考えられます。 これならば、押入れに侵入する湿度を遮断し、押入れのない部位で発生する布団からの水分発生のみを調節することで、調湿シートの機能が発揮できます。 遮湿機能を持たないシートを貼ってもやがて「飽和(吸湿能力が一杯になる)」して吸湿シートもビショビショになります。 ただし、ベニヤ板と違って結露が生じる条件にはなりにくい効果がありますが、押入れ内の空気が湿気ていることへの改善効果は考えられません。 もちろん調湿シートの能力を発揮させるためには、押入れ内部の空気の循環が行われなければなりません。 布団が床や壁に接することのないように、床、壁ともにすのこを取り付けて空気の通り道を確保します。 常時利用されない押入れの場合は襖の両端を1~2cmあけて空気の流通を促進させてやります。 湿度防止の基本はあくまでも 1.水分を持ち込まない 2.調湿効果をもたせる 3.調湿効果を助けるために換気する です。 吸湿剤で吸収できる水分など、たかが知れていて効果はまゆつば物です。 CMに惑わされないようにしましょう。 オマケですが、 質問が発展した場合は「新しい質問」に切り替えましょう。 その方が多くの利用者の目にとまります。
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- rakki
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質問内容では、吸湿と防湿、さらには調湿がごっちゃになっているようですので、整理しましょう。 市販されている「吸湿剤」の多くは塩化カルシウムを用いて水分を集めるものです。 集めきったところで寿命が尽きます。 建物の基礎に敷き詰める「防湿剤(シート)」は、透湿性のないポリエチレンなどを使用して、土壌やコンクリートからの湿度の上昇を防ぐものです。 昔の住宅の『土壁』や剥き出しの『無垢材の造作」は部屋の湿度が高ければ水分を吸収し、低ければ放出する「調湿作用」を持っています。 新建材が使用されるようになり、新建材では調湿作用が発揮されないために多くの弊害が発生してきました。 そのために新建材の不足を補うかのように「炭による調湿」がもてはやされるようになりました。 ですから、炭を必要とする住宅の多くは住宅としての調湿作用に欠陥がある場合が多いです。 炭はNo1の回答にもあるように、調湿効果を兼ね備えた吸着材です。 臭いなどを対象とした吸着には寿命がありますが、水分の調湿作用に関しては寿命は気にしなくてよいと思います。 吸着した臭いと水分では出入りに必要な「刺激」に差がありますから、通常の使用方法では臭いは放出されません。 もちろんそれなりの刺激を与えれば炭は「再生」可能ですから、臭いが出ないと言うことではありません。 コーヒーのかすは十分に有機物ですから腐ります。 炭は高温で燃焼することで『炭化』していますから、炭自体が腐ることはありません。 床下に炭を敷き詰める効果として取り上げられているものには、調湿効果のほかに、遠赤外線効果、磁場改善効果などがあります。 真偽のほどは確かではありませんが、効果がないとは言い切れないといったところでしょうか。
補足
丁寧なご回答ありがとうございました。 No.1の方のご回答と併せて、ほとんど理解できたのですが、もう少し教えて下さい。 私が見たテレビ番組で使用していた例・・・ 押入れの裏側が風呂場に接しているため、押入れがすごく湿気が多くて、奥まで物が入れられない、というお悩みに対して、炭を含んだ押入れシートを押入れの全ての面に貼っていたのです。「これで奥まで使えます」と言って。 このお宅の場合、押入れの中は多分常にしっけていて、乾燥して炭が湿気を放出する暇がないのではないか、あっという間に寿命が来てしまうのでは?、と思ったのです。 でも、風呂場側から出てきた湿気を炭シートが吸って、押入れがわに放出し、それを押入れのふすまから出すことで、押入れの中が湿気でいっぱいにならないから、ずっと大丈夫なのでしょうか。炭シートがなければ押入れのベニヤ板が湿気を含んだままで常にしっけているけど、炭シートを貼ることでそれを乾燥させる手伝いをしている、というわけですか?。 例えば押し入れなら機密性もあまりなさそうなので、炭が湿気を出しても、こもらずに外に出そうですが、もうすこし機密性の高い収納庫だとすると、炭で壁面が湿気たままになるのを防ぎ、さらに吸湿剤で水分を集める、ということをした方がいいのでしょうか。 どうでしょう、間違ってますか?。これが理解できれば、すっきり出来そうな気がします。 (床下に使用する場合のことは、すごく良く分かりました)
- kenchin
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>吸着したものはその後どうなるのでしょう?。 炭は周囲の湿度に併せて水分を出し入れしますよね。 で、大気中の湿度が低下すると、水分の放出に釣られて 若干ではありますが捕集した成分も出ていきます。 多孔質の物は、加温・水洗浄・その他の物理的な刺激を 与えることで、吸着した成分を放出させる(再生と言っ て良いと思いますが)事が可能なんですね。 □ ただ、現実問題として、この放出量で「臭う」かといい ますと、非常に微妙です。 1.放出量・速度が非常に小さい。(少ない) 温度変化が少ない状態での水分の出入りという 「非常に刺激が少ない状態」ですからね。 2.捕集中の成分変化 成分によっては、捕集されている間に酸化等で 一部が分解されますから。 なんてところと、臭いの感じ方の差(薬学を専攻された なら、官能試験のばらつきの多さを見られた事がありま せんかね?)が大きいことが理由ですね。 □ >取替えなきゃいけないのでしょうか?。でも、床下なん >かだとまず無理そうですよね。 で、この部分です。 実際、床下の炭は、主に調湿を狙っていますから、交換 の必要は現実的にはありません。 ※:炭の調湿機能面から見た寿命は、ほぼ永久的って ことです。 ただ、埃などが多ければ、炭の 表面が汚染されて寿命って事もあり得ますが..。 ま、その場合でも置き直しは比較的簡単ですし 3年5年なんて単位ではないですわ。 (そのような短寿命なら、別の面で家には 大問題ですわ。) お部屋の場合には(微妙な場合もあるんですが)現実 問題は、こちらも交換の必要は無いでしょう。 但し(可能性レベルですが)お部屋の暖房器具の種類 によって、壁の一部だけに熱が当たる場合(例えば ヒータ類を壁際に設置した場合)は、暖房器具の使い始 めに、熱の為に捕集成分が(一気に)放出され、臭いを 感じる場合はあり得ます。 また、設置量が少ないと寿命が早く来ることも事実です。 □ >出来れば一般的な防湿剤(床下や押し入れに敷いたりす >るタイプのもの)と、炭製品の違いも教えてほしいです。 「敷く」って事でしたから、どの様な防湿剤を連想して 居られるのかが不明ですが、カップ式で押入に置くタイプ の物なら塩化カルシウムの潮解を利用した製品が多いと 思うんですね。 建築の時に使う防湿シートなどでしたら、ポリエチレン シートなどを敷いて、水蒸気が上がりにくくしたりも しますね~。 □ >そのコーヒーカス自体が、すごいにおいを発散していて >ショックを受けたことがあります。 私もありまして、女房から顰蹙浴びました。(^^;) 追伸 上手く使うと、凄く良いものですから、もし 使えるシーンなどがありましたらお試しを。
お礼
すごく丁寧なご回答、ありがとうございました。 「調湿」が主な目的、ということは、要するに桐ダンスの「桐」のような役割だと考えればよいわけでしょうか。(微妙に違ったりして・・・)吸湿、とばかり思っていたから分からなかったのですね。 しかしこんな博学な方でも、私と同じコーヒーカスの失敗をしたことがあるなんて・・・笑ってしまいました。私はこのコーヒーカスがすごい怖い臭いだったので、それと炭との区別があんまり分からなかったものだから、どうしても炭にも不信感を感じていたのです。だって、「コーヒーカスは 臭いを取るけど、それ自体も臭くなる」、なんて誰も言っていなかったから。 これで安心して、炭の製品を使う気になりました。 ありがとうございました。
お礼
再度のご回答ありがとうございます。 これで以前からの疑問が全て解決し、腹の底からすっきりしました。 水分を放出できる環境であれば炭は非常に有効で、常に湿気を帯びていてそれを放出できる環境がなかったり密閉されている場所では、炭だけではなくもう一段階踏み込んで考えなければ、完全ではない、ということですね。 本当にスッキリしました。 それにしても、コーヒーカスは有機物で炭は無機物、という所に考えが及んでいなかったことが、非常にお恥ずかしいです・・・。そりゃー、くさるわなあ、という感じです。 ここまで分かりやすく教えて頂いたので、もう大丈夫、ちゃんと「適材適所」を実行出来そうです。 ありがとうございました。