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分布定数・インバーター・マイクロサージについて
400Vインバータで3φ誘導電動機を駆動しています。 インバーターメーカー(大手)よりマイクロサージ発生の恐れがあるため、インバータにフィルタを追加するよう依頼を受けました。電動機が古いため絶縁が800V程度までしかもたないのに、マイクロサージの影響で1200V程度掛かる場合があるとのことでした。 1200Vになる理屈は、400Vを整流すると500V弱になり、最悪この2倍の電圧が電動機巻線に印加されてしまうそうです。 これはインバータから電動機までの電線のC分と電動機のL分の割合により最悪2倍の電圧になるようです。 電源側と負荷側のインピーダンスによっては入射電圧が全反射し、2倍の電圧が掛かるということは電験1種で勉強したので、なんとなーくうっすらとですがわかります。 しかし、インバータの出力のようなキャリア周波数が高い場合、電圧反射の影響によって電圧が2倍近くなることがあるのに、普通の50/60Hzの100V回路では2倍近くにならないのはなぜかということです。 ご教授ください。よろしくお願い致します。
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- h0ge
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インバータに印加される電圧が最悪2倍となる理由が分布定数回路によるものか否かは分かりかねますが, 高周波数の場合に電圧が2倍となり, 通常の50/60Hzの100V回路でそれが起こらないかについて書かせていただきます. 反射等の影響の有無には単純に周波数だけが影響しているわけではなく, 周波数(波長)と回路の距離(寸法)が影響しています. 電圧の送り側と受け側の位相差が無視できる程度なら反射等の(分布定数的な)影響は現れません. 例えば, 60Hzの回路で回路の配線長が10cmでかつ電気が光速で搬送されるすると, 送り側と受け側の位相差は4pi*10^(-8) radとなり, 限りなく0に近くなります. 即ち, 回路中全ての位相(及び振幅)が等しくなり, 集中定数回路として扱うことが可能となります(反射等の影響が現れないことを意味します). 一方, 周波数が60Hzでも配線長が2500km(電力系統でもなかなか無いと思いますが)となるとその位相差はpi radとなります. このようになると, 場所により値が大きく変わるので, 分布定数回路として扱わなければならなくなります(反射等の影響が現れることを意味します). 長々と書きましたが, というようなことで50/60Hzの通常の回路では反射等の影響が出ないということになります. 分布定数と集中定数については以下のciteに書かれていますので, ご覧下さい. http://www1.sphere.ne.jp/i-lab/ilab/tr/tr_s/tr_s1.htm
- denkiya3
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>インバータの出力のようなキャリア周波数が高い場合、電圧反射の影響によって電圧が2倍近く なることがあるのに、普通の50/60Hzの100V回路では2倍近くにならないのはなぜかということです。 *「反射波」の影響ではなく「LC共振」で発生するとの説明が、 JEMAが出しているパンフレット 「400V級インバータで汎用モータを駆動する場合の絶縁への影響について」(H6年4月)にあります。 PWM方式では、方形波が出力されており、その立ち上がり部が急峻であれば、 多くの周波数成分(高調波)があり、その高調波がLC共振を起こしているのでしょう。 電力周波数は、低次の周波数成分がほとんどですので、PWM方形波のようにはならないのでしょう。 **私どもの経験では、既設をインバータ駆動に変更してモータが絶縁破壊を起こしたのは、 ケーブル恒長が長いものがほとんどで、期間は変更後2・3ヶ月以内に発生しました。 (インバータ駆動に変更から長期間経過して何とも無い物は、条件を変えない限り大丈夫です。)
- foobar
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一番の違いは、電圧の(時間)変化率です。 AC50Hz400Vの場合には、0.2V/μ秒程度の時間変化ですが、PWMインバータですと(スイッチングデバイスの動作速度にもよりますが)数千V/μ秒程度以上の変化率になります。 電圧の時間変化が大きく(ということは、伝送線路上の長さあたりの電圧勾配も大きくなる)なると、伝送線路的な挙動(接続点での反射など)の影響が強く現れるということでしょう。