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父の戒名について
お世話になります。 6年前に亡くなった実家の父の戒名について、どうしても解らないことがあります。 父の両親(祖父母)の戒名は院居士(9文字)を頂きました。父は祖父母と同じく院居士を頂いたのですが、11文字あります。 これには何か意味合いがあるのでしょうか?9文字でも11文字でも院居士なら同じなのでしょうか? (戒名を頂く前に、「何かお父様がお好きだった漢字などはありませんか?」と訊いて下さいましたので、好きだった漢字は伝え、入れていただきました。) 親戚には「すごい、11文字の戒名なんてなかなかつくもんじゃない」と言われました。(言われてみれば、私も見たことがないです) そして、もう一つ、非常に下世話な疑問で申し訳ないのですが、祖父母が亡くなり、院居士を頂いた時は、結構な額のお布施を包んだ・・・と言うような話を両親から後々聞いたことがありました。しかし、父の時は、正直、「えっ?そんな額で付けていただいて良いのでしょうか?」と聞きそうになるほど(実家も、決して裕福ではないので助かりましたが)の額だったのですが、基準があるのでしょうか? 因みに代は代わっていますが、同じお寺さん(代々お世話になっている菩提寺)です。 以上宜しくお願いいたします。
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天台宗の僧です。さて、そもそも仏教とは現実と論理に立脚したを宗教ですから「下世話な疑問」こそ、その本質に触れるものと考えられます。ご質問ありがとうございます。 ご質問の骨子である「戒名料」の基準についてですが、これには地域性により多寡があります。一般的に都市部のほうが高額相場です。また葬儀の「お布施」を一括でみている寺院と、戒名料と法要への布施とを別にしている寺院もあるようです。ついでながら「寺格」なんてものもありますね。 私は葬儀のお布施については「いわゆる戒名料、枕行・通夜・葬儀・荼毘・初七日のコミコミで100万円」と率直に申し上げます。ただ、あくまでも基準額であって檀家さんの葬儀をするのは住職の義務ですから、その多寡に関わらずきちんと務めます。また院号居士・院号信士の場合、基準額よりも割増でお話しますので私一人ではなく、二人もしくは三人で法要を行ないます。(一緒に法要をしていただく僧侶の方には、お礼をお支払いします) なお、檀家総代・世話人の許可がなくては、いかな高額の戒名料を申し出されても院号や居士号大姉号はつけない、という地域もあると聞いています。 寺院ごとの基準があるとすれば、先祖代々の院号格の家だからとか、総代・世話人だったからとか、年回法要のお布施が多めだったとか、どちらかといえば主観的なものでしょう。毎朝掃除をしてくださって、それを檀家さんたちが知っているなどというのはわかりやすいですね。 興味深い実例として、たとえば「寄付・布施の金額5万円につき1点」と基準を設け「100点以上で院号」などという客観的基準を設けておられる寺院も存在します。……基準を設けるにあたって、檀家さんたちと数年にわたり協議をなさったそうです。 なお院号が普及したのは、明治以降に戦死者(英霊)に院号をつけるようになったことといわれています。国家に貢献したということですね。また高度成長期からバブル期の社葬において「立派」な戒名を求めるようになり「戒名料」という概念がでてきたともいわれています。この場合は、#4さんが「没後において、寺院に対して一定の金銭的な貢献を行った者」と表現なさったとおりでしょう。 余談ながら、当山は首都圏都市部にある檀家300軒規模の寺院ですが、院号居士格と院号信士格の檀家さんは合計で30軒前後でしょう。さまざまな類推の参考になさってください。
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- amida3
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坊さんです。 具体的に戒名の記載があれば的確にお答えができますが、院号が付いていたとして、 □□院▽譽○○△△居士だとすれば、 □□院は院号 ▽譽は、誉号 ○○は道号 △△が戒名(法号) 居士は位号です。 仏弟子としての戒名・法名部分はどの宗派も2文字です。 まれに、浄土宗さんの場合、新帰元とか枕文字を加えますが、これは戒名の一部ではありませんので下の戒名とはつながっていませんので全体の文字数とは数えません、49日後削除して位牌を作ればよいのですがそのまま戒名の一部と勘違いをしている方も多いです
お礼
ご回答ありがとうございます。 大変勉強になりました。
- teinen
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「○○院○譽○○居士」 (院号+譽号+道号+位号)ではありません。(院号+譽号+戒名+位号)です。位号の前にあるのが戒名(法名・法号)です。 浄土宗の場合,道号を付けないことがありますので,ご先祖さんは道号が付いてなかったが,お父様には道号が付いたということだと思います。
お礼
端的で解りやすく教えていただきありがとうございました。 法名ではなく、道号でしたね。前の方も教えてくださってたのに、勘違いしてました。
我が家も浄土宗です。 浄土宗の戒名についてはこちらが分かりやすいですよね(多分ご覧になっているものと思いますが)。 http://www5f.biglobe.ne.jp/~ohaka/kaimyo/kaimyo_05.html http://www5f.biglobe.ne.jp/~ohaka/kaimyo/kaimyo_02.html 徳川家康の生母・お大の方の法名(=大義の戒名)が「伝通院殿蓉誉光岳智香大禅定尼」で、この方の菩提寺・伝通院は浄土宗のお寺ですね。 「伝通院殿」が院号、「蓉譽」が譽号、「光岳」が道号、「智香」が戒名(狭義の戒名)、「大禅定尼」が位号-ということになります。 以下、大義の戒名と狭義の戒名が混乱しますので、大義の戒名を「法名」と言わせていただきますね。 道号というのは、戒名の上に付けるもう一種の名で、号や字(あざな)に相当します。 我が家のお仏壇には、現在、私の祖父母(父方)、伯母(父の姉)、母が入っていますが、全員、法名は「○譽○○△△居士」と「○譽○○△△大姉」という8文字で揃えてあります。 ですから、譽号+道号+戒名+位号のパターンです。 これに院号(○○院)が付けば11文字になりますので、私にとっては11文字の戒名も不思議なものではないのですが…。 -というか、ウチの檀那寺の法名は、「○○△△信士・信女」、「○○△△居士・大姉」が殆どで、戒名+位号のパターンは見かけないです。 これに譽号がついて8文字、院号がついて11文字というカンジです。 我が家は、お隣が檀那寺で、(ご近所さんという点からも)気心も知れているせいか、葬儀等の費用も「枕経から初七日法要に法名代まで入れて○○円で。」と、金額をズバリと仰ってくださるので助かりますが、結構安かったですよ(ここ5年で母、祖母、伯母の順に送っていますが、値上がりもしていません)。 法名については、最初に亡くなった祖父の時に、特にお願いしたことはなかったけれど「○譽○○△△居士」をいただいたので、その後も「同格の8文字にしてください。」とお願いしています(お寺様は、祖父の時と祖母・伯母・母の時では代替わりしていますが)。 先にも書きましたとおり、我が家の場合、お隣が檀那寺ではありますが、祖父母・伯母・母は「特別にお寺に貢献した」ということもありませんでしたね(私と弟はそのお寺が経営する幼稚園を卒園しましたが(笑))。 父(存命)は数年前に五重相伝を受けましたが、祖父母・伯母・母は受けていません。 多分、「院号もつけてほしい」と言えば、プラスアルファの金額でつけてくれると思います(イコール「没後において、寺院に対して一定の金銭的な貢献を行った者」ということにでもなりますか…)。 ですから、私は単に「金額の問題」だと思っていたのですが、ご質問者さまのパターンを拝見しますとそうでもないようですね。 うーん。 #3さんが、「お戒名に関しては、「解説などはしないものだ」としてあまり多くを語らないお寺さんもいらっしゃいますが、昨今は、文字の意味合いや、どうしてそういう文字を選んだかを説明してくれるお寺さんも増えてきたと感じています。」と仰っていますが、我が家の檀那寺の和尚さま(当代)は説明してくださいましたよ。 好きだった字や使いたい字などについては、全く訊ねられず、和尚さまがつけられました。 ご近所さんならではのことかもしれませんが、亡くなった家族のことをよくご存知でしたので、こういうイメージを持っていたから-と初七日法要の際にお話をしてくださいました。 祖母の場合は、俗名がひらがな2文字だったので、俗名にちなんだ文字というものはなく、「享年99歳ということもあり、どうしても白寿の『白』の字を使いたかった。極楽に吹く風をこういうので、この字とこの字を使い、極楽には様々な花が咲いているがその中からこの花を選んでこういう戒名にしました。」というお話でした。 我が家の亡くなった女性は3人とも、俗名にちなんだ文字は使われていませんが、めちゃくちゃキレイな法名なんですよ~。 回答らしい回答にになっていませんが、同じ浄土宗の檀信徒としては、私は「9文字でも11文字でも院居士なら同じ」と思います。 道号+戒名か、戒名だけかの違いだと思います。
お礼
ご丁寧な回答を頂き、誠にありがとうございます。 同じ浄土宗の戒名でも、色々とあるものなのですね。私の実家の祖父母の様に、院居士で「○○院○譽○○居士」 (院号+譽号+道号+位号)と法名のない戒名を頂く場合(実はこのパターしか知りませんでした)もあれば、ode_an_dieのお宅のように、居士で「○譽○○△△居士」(譽号+道号+法名+位号)となる場合もあるのですね。何だか、また新たな疑問が・・・と言う感じになってきました。父の戒名が2文字多いのも、法名の分なんですよね。 本来、ode_an_dieのお宅の様に、戒名の文字数は全員揃えてあるもの、とも思い込んでましたので、当時、母は「ご先祖さんより長い戒名を頂いてしまって・・・」と戸惑い気味でした。 金額につきましては、他のサイトを調べていたら、檀家付き合いの長さ以外にも、そのお寺のお坊さんの位にもよるとのっていました。 結局のところ、あちらで父が恙無く過ごせて居ればそれで良い事なのですが、邪心いっぱいで現世に生きてる私は、いろんな事を考えてしまい・・・いけませんね。 ありがとうございました。
- les-min
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こんばんは。。 仏事関係の業者で働いています。 現場で見聞きしているだけなので、誤りがあるかもしれませんが・・・真言宗・天台宗・曹洞宗のお戒名のつけ方のように見えますが・・・ #1のご回答に記されている事柄は、確かにそうで、本来お戒名は2文字といってよいそうです。○○○○居士という場合、最初の二文字が道号(一種の称号のようなもの)、次の二文字が戒名の本体(?)だと本で読んだことがあります。 確かに「院号(院居士)」は、通常は「○○院○○○○居士(あるいは大姉)」という全部で9文字をよく見かけますね。 11文字というと、「○○○院○○○○大居士」の「三文字院号の大居士」か「○○院殿○○○○大居士」の「院殿大居士」のかたちのお戒名かな、と思いましたが・・・ あまり見ないですね。通常は9文字の院号の上に11文字の院号がありますし。(「院殿大居士」はもともとは院号の下ですが、しかしながら、現在そういう扱いをするお寺さんはないと思っていますが・・・) お父様は菩提寺に何か貢献された(役員・世話役になった、寄進をした、お寺の役に立つ何かのをした等)ことはありませんか? ご親族があまり意識されていなくても、お寺さんが恩義を感じていらっしゃる何かがあるのかもしれません。 また、代がかわって、そのあたりの方針というか考え方が変わったのかもしれません。 回答らしい回答になっていませんが、確かに文面を拝見していると、自分の見聞きした範囲でも解せないな、と思いました。 お寺さんに直接お尋ねになってもよいかな、と思いましたけど・・・ お戒名に関しては、「解説などはしないものだ」としてあまり多くを語らないお寺さんもいらっしゃいますが、昨今は、文字の意味合いや、どうしてそういう文字を選んだかを説明してくれるお寺さんも増えてきたと感じています。 自分の感じたことは、こういうところです。では。
お礼
ご回答ありがとうございます。 また皆様、質問文が不出来で申し訳ありませんでした。 実家の宗派は浄土宗です。また、「院殿大居士」なんて・・・そんなりっぱな人じゃないんですよ。院居士の上「○○院○譽○○居士」となるのかと思っていたら「○○院○譽○○△△居士」と二文字多く(△△の部分)入っていたのです。↓でも申しましたが、私にとっては良い父でしたが、たいした功徳もなく・・・ ありがとうございました
- ymmasayan
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すごいですね。 私の弟は清居士で10字でしたがそんなに無茶な金額ではありませんでした。 その地方では7字の上は10字のようでした。 一般に寺に貢献した人にはいい戒名がつくようです。 寺の役員の人とか日頃から寄進をするとか法事を欠かさないとか。 心当たりはありませんか。
お礼
ご回答ありがとうございます。 檀家としての長さや、功徳を積んだなどは、影響すると言う話も聞いたことがあるのですが、確かに父は晩年、人のためによく動いていました。しかし、お寺さんに対しては、お世辞にも貢献したとは言えないので・・・ ただ、近くに住んでいた父の姉が(自分も入るところだからと)失礼のないないようにと、度々足を運んでくれていたようです。 ありがとうございました。
- natu77
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1月に父が亡くなりまして、戒名を頂きました。 その時、ご住職が言われた事には 「戒名と呼ばれるのはそもそも2文字だけなのです。」 空海・最澄・一休・・・みんな有名なお坊さんは2文字ですよね。 これと同じで、戒名は2文字なのだそうです。 後、何文字増やそうと、本来あまり意味がないそうなのですが、やはり院とか付いた方が何か立派に見えるから、長く付けたがるようになったとか。 うちの父は9文字頂きましたが、結構安かったですよ。 これもお寺によって決まりがあるそうです。 でも、11文字とは立派な戒名ですね。すごいです。 ちなみに戒名とは、お釈迦様の弟子になったという意味だそうで、お坊さんは生きている間に戒名を頂いているそうですよ。2文字ですけどね。
お礼
早速ご回答いただき、ありがとうございます。 記しておけばよかったのですが、実家は浄土宗で、戒名の意味合いについては、大意は自分なりに調べて理解できました。院号・譽号・道号・位号についても大体は解ったのですが、どうしても多い二文字が気になったので質問をさせていただきました。
お礼
大変解りやすくご説明いただき、ありがとうございます。 実家の菩提寺は、関西の大都市で中心部からもそう外れていない、寺町と言われている辺りにあります。お寺の格は解りませんが、葬儀の際、お渡しさせて頂いたお布施と戒名料は、回答者様のお寺よりは、若干少額であったと思います。 これもまた下世話なことですが、ご住職は高級外車に乗って檀家さんを廻っておられます。(そのようなこともあり、「以外」と感じたのかもしれませんね。) 今回、私どものような質問に、多くの方がお答え下さり、驚いております。 また、質問させていただいたことで、色々と考えさせられるところもありました。 実は、なくなった父を含め、母、姉夫婦は20数年前から、浄土宗とは違う、宗教的なものに拠り所を持っています。葬儀につきましては、様々なことを考えたうえで、元々の実家の宗教である浄土宗でさせていただきました。(ご住職も快諾してくださいました) 癌の転移で、余命が残りわずかとなっていく父に、私にはもっと違うことがしてあげられたのではないか?臨終の時も、紫斑だらけの体で、必死に呼吸しようとする父に母、姉と共に私が「もういいよ、ゆっくり休んで」と言っってしまったことは、間違っていなかったのか?(父は急かされたと思わなかったのか?) 七回忌を終えた今も、普段は日々の生活に追われていても、折に触れ思い出しては、自問自答しています。 そんな中、あの世で父は苦しんでいないか?現世で好きなものも食べられなくなってしまっていたけれど、あの世では食べさせていただいているのか? 等と考えているうち、戒名が妙に気になりだし、挙句は戒名の料金までも・・・ しかしながら、看病に集中できたのも、このように父を思い出せるのも、同居してる主人の両親が健在であるからこそだと思い、改めて感謝の気持ちを持つことができました。 今後は、婚家の宗教である曹洞宗についても、色々と学んで参りたいと思います。 今回、質問させていただき本当に良かったと思います。 ありがとうございました。