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投信の基準価格と成績の関係
エコノミスト誌の2月増刊号に「基準価格と運用成績は全く関係ない」という記事が載っていました。 インデックスファンドを例に取って10のファンドの過去5年間の成績と基準価格を比較していますが、どれも騰落率はほとんど同じです。現在の価格が6千円台の野村のトピックスインデックスファンドと1万2千円台の三菱のインデックスファンドの騰落率はほとんど同じです。 その説明として設定時期と分配金の支払い方法による違いを挙げています。同じ1万円円の基準価格からスタートしても日経平均が2万円の時にスタートすれば少ししか買えないから現在の基準価格が低くて当たり前ということらしいのです。 何となくわかったようでまだ納得ができないような気分です。要するにファンドの基準価格が低いのは設定時期が悪かった、高値掴みをしたということでしょうか? 買う方としては同じ1万からスタートして現在の価格が8千円なら単純に考えて2割損をしているということですよね? ここではトピックスしか挙げていませんが、そうでない日本株ファンドは大きく成績が違うのではありませんか? 基準価格が低いものはやはりファンドマネージャーの腕が悪くて成績が悪いんだと思います。 同じ時期にいろいろな日本株ファンドを買ってみんな8年ほど保持しましたが、基準価格が低いものはやはり大損でした。ファンドの価格=成績としか思えません。少なくとも設定と同時に買ったものは価格が低ければ損、高ければ儲けだと思います。 有名な糞ファンド「日本株戦略ファンド」を5千円台の 時に買った人は儲けでしょうが、設定時に買った人はまだでも大損です。 なんだかこの記事はファンドをかばっている印象ですがいかがでしょうか?
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私もこのサイトで以前同じ趣旨の質問に答えたことがありますが、お読みになったエコノミスト誌の記述は正しいです。別に投信をかばっているわけではありません。 まず「高値掴み」かどうかですがこれは発売時、基準価格が10000万円で運用が開始される投信を投資家がいつ買ったかということが「高値掴み」かどうかの違いです。 その意味では日経平均が20000万円の時始まったインデックス投信と10000円の時始まったインデックス投信との基準価格の差は(信託報酬などのコストを除外すれば)前者が後者のおよそ二倍程度で並行移動しているだけです。 もうひとつ差が出ない要素はおそらくエコノミスト誌にもあったと思いますが、現在のインデックス投信の場合は対象銘柄をすべて時価構成比どおり投資する「完全法」という投資手法がとられてかつ指数と離れないように管理されていますので、何処の運用会社が運用して運用成績に差が出ようがないというのがその理由です。 ですからおっしゃっている例で基準価格10000円からスタートした投信に発売時に投資し現在8000円になったとすれば、買入れ時にたまたま5000円の基準価格であった既存の投信はほど4000円になっていて、ともに2割の評価損というまったく同じことです。 インデックス投信というのはその意味「運用に差が出ない投信」であり投資家自信のこれからTOPIXが上がるか下がるかという相場観にほぼ全部成果がかかっている投資商品なのです。 では運用会社の巧拙というのは基準価格でどうみるか。それはインデックス投資以外の場合初めて出てくるものです。 日本株戦略ファンドのようなアクティブ運用のファンドでは運用担当者それぞれで投資銘柄が異なりますので運用成績に差が出ます(これらとてTOPIX指数との乖離に一定の制約を設けて運用管理をしている場合が多いので想像していらっしゃるほどTOPIXのリターンと変わらないこともあります)。 2000年の初頭のITバブルのピークで設定して1兆円集めたというのは「投信会社、販売した証券会社にとっては時期が悪かった」ということは言えます。投資家にそれ以後も株が上がるようなイメージで販売したでしょうから。むろん販売者も投資家もそう信じていたでしょう。 その後はご存知の日経平均8000円割れを経験しました。この過程でまったく価値を損なわず値上がりするような株式運用はほぼ不可能です。それではこのような場合どうやってファンドごとの運用の巧拙を比較するか。 それがTOPIX(あるいは日経平均でのよいですが)のリターンと比べる方法です(ベンチマークとしてご存知だと思いますが)。 TOPIXが仮に半分に下がった期間に60%でとどまっていればそれは「上手い」ということになります。大勢の運用成績平均であるTOPIXを相対的に上回っているからです。その上回り方の差でおのおののファンドを比較するのです。 最後にまとめますと、どのような運用期間でもその期間の平均株価の騰落率とおのおののアクティブファンドのリターンを比べて見ることが正当な成績評価になります(もし分配金があれば調整してくださいね)。日本戦略ファンドではそれはどうなるか計算してみてください。もっと細かく言えば期間期間によって大抵勝っている時期もあれば負けている時期もあるはずですよ。どちらが長いかで勝負がつきます。 インデックス投信を同じように計算すると、いずれのファンドもTOPIXをやや下回る成績にぴったり張り付いているはずです。この差はほとんどが運用するために投信会社などが毎日少しずつ基準価格から差し引いている信託報酬です。 もちろんアクティブ投信にも同じように信託報酬が差し引かれていますので、この場合こそこれを上回るアクティブな成績が出せないとインデックス投資の方がマシということになります。買入れ時の手数料もインデックス投信より高いですから、TOPIXには勝っていなければいけません。それが出来ない場合初めて結局コスト倒れになるわけです。でもアクティブ運用でも株価が非常に大きく下がったときにもプラスを維持するのは実際は無理です。
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#6です、設定時期が間違っていました。 さわかみファンドは、「1999年8月24日」 日本株戦略ファンドは「2000年2月 2日」です。 つまり、この2つのファンドは6ヶ月しか差が有りません。 この場を借りてお詫び申しあげます。 申し訳ありませんでした。
ここでは「さわかみファンド」「日本株戦略ファンド」の2つを挙げて説明しますが、宣伝目的では無い点に注意してください。 >要するにファンドの基準価格が低いのは設定時期が悪かった、 >高値掴みをしたということでしょうか? インデックスならば、その通りです。 但し、アクティブファンドの場合は言い訳できません。 例えば、「さわかみファンド」と「日本株戦略ファンド」は1998年に設定されていますが、1月26日の基準価額が「さわかみ」は18100円、「戦略」は8714円です(参照URLでは青がさわかみ、赤が戦略、緑がTOPIX)。 >なんだかこの記事はファンドをかばっている >印象ですがいかがでしょうか? インデックスならば時期が悪ければ当然基準価額は下がりますから「基準価格と運用成績は全く関係ない」と言うのはインデックスについては正しいです。 但し、ほぼ同時期に近いスタートでも「さわかみ」「戦略」でこれだけ大きく運用成績が違うのは明らかにFMの腕を疑う他有りません。 何故「戦略ファンド」運用成績を落としたか?ですが、ITバブル時代にIT株(例えばソフトバンク)に集中させてしまった為、バブル崩壊に伴う大暴落で、基準価額が大幅に下落しました。 更に、このファンドは強力な営業で1兆円を集めた為、損した顧客からは投売りも出ました。 その結果、株を安い時に売らざるを得ませんでした。 しかし、さわかみファンドは宣伝、営業は一切無く、ファンドの趣旨を理解してくれる人のみ顧客になって欲しいと言う物でした。 だから2003年4月の日経平均大暴落時には「さわかみファンド」は社長が「ここでは株を断固買います」と言った途端にファンド仲間から資金が次々に到着し、日経平均8000円割れ時代に株を大量購入できました。 つまり、FMの腕、運用哲学、勧誘方針、運用者と投資家との信頼関係の違いが基準価額に現れた物と考えられます。 私も最終的には「ファンドの価格=成績」と考えていますが、顧客本位なのか、それとも単なる手数料稼ぎのビジネス物なのかによって、将来、大きく違ってくると思います。
お礼
そうですね。私もインデックスに関してはエコノミストの記事が正しいと納得できましたが、アクティブに関しては経験上異議がありましたので質問させていただいた次第です。 「日本株戦略」は買っていませんが、同じ野村で「ジャパンオープン」を親から相続でもらい、今も保有しています。 父はこれを設定の時に買ったのですが、今少しよくなっても8千円台です。 例に取って説明していただいたさわかみですが、投信にはほとほと懲りていた私も著書などを読んで共感できたので 毎月定額購入を申し込みました。 「戦略ファンド」は鳴り物入りで1兆円を集め話題を呼びましたが、当初よりバカ高い買い付け手数料と信託報酬に あきれていました。それで成績を注意してウォッチしていたのですが、案の定のていたらくで「やっぱりね」と思っていたところです。 明らかにFMの腕ということで言い訳できないと私も思っています。証券会社の勧誘の方針も金儲け主義が強かったと思います。 個人的にはさわかみかフィディリティぐらいしか買う気がしません。 経験豊富な方に詳しく解説していただき、もやもやがすっきりしました。有難うございました。
- nekomomota
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No.2で答えたものです。投信は「プロがいろいろ技術を駆使して分散投資するから成績が良いだろう」というのは一部正しく、一部は必ずしも正しくないでしょう。 正しいところは「分散」です。この点ノーロードのインデックス投信は一番投資する際に合理的だと言うことになります。個人の小額資金でなかなか分散することは難しいです。最近こそETFが出来ましたが。 個別株は自分の判断で投資できて有利なことはあるでしょうが、個別株に投資するリスクはインデックスや投信のファンド運用の比ではありません。投信の手数料は決して安いとはいえませんが、インデックス投信の場合など特に分散投資効果を考えれば十分ペイすると思っています。 アクティブ運用の投信ではそれぞれ手数料と成績に不満を感じる投資家も多いでしょう。過去の実績をつぶさに見ると、アクティブ運用が非常に勝ちやすく、手数料をはるかに凌駕する成績が得られ期間もあります。現在がまさにそういう局面だと思っています。 ただしこれは流れが逆流するとほとんどの投信がアンダーパフォームします。おっしゃる通りプロの運用者の力にも限界があるのです。そのあたりを理解して投信を利用されると使いようはあると思います。 良い運用者を見つけるのは儲かる銘柄を探すのと同じ程度の難しさがあります。
お礼
個別株に投資するリスクはインデックスやアクティブ投信の比ではない ですか。 わたしの場合は昨年たまたまのビギナーズラックということでしょうね。 でも、●●●ショックの時にある自動車株を仕入れ、反日デモのときそれをまたナンピンしたりして超安値で仕込み ずっと持っています。そんな感じで他の優良銘柄を仕入れ て中長期で保有すればリスクってそんなに大きいとは思っていません。甘いですかね? 今回のショックでもあまり影響を受けず、受けたものもほとんど戻りました。動かずにいてよかったと思っています。利喰い千人力などと言われますが、ちょこちょこ利確 すると儲かる機会も増えるようですが、その後に買う銘柄で損する機会も増えるのではと思い、安値で仕入れた優良銘柄は割安解消するまで保有します。
- tomomonkey
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株も投信もブランド商品と同じです。 安いブランド商品をどう思いますか?「本物か?」と多くの人が考えると思います。高ければ安心して購入できます。 株も投信も、安い時にはあまり注目されません。今がいい例です。多くの雑誌やTVで株式投資が騒がれています。 株が安い時に株式投信を設定しても、あまり買われません。高くなって買われる傾向にあります。だからどうしても高い時の、投信の設定が多くなります。 ファンドマネージャーの腕が悪いのではなくて、多くの人が安値の時に投信を買うようになれば、状況は変わってくると思います。
お礼
仰る通りみたいですね。素人は高い時に買い、安くなって売る と言われていますからね。安値の時にインデックス投信を買うのが一番堅い投資法かな?と思います。有難うございました。
- nrb
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設定時期がいつであれ、ファンドマネージャーはこれから成長するとふんだ業界や企業の株を仕込んで時々組換えをしながら収益を目指すのではないでしょうか。それがファンドマネの腕の見せ所だと思いますが・・・経験から言うと駄目なファンドはどれだけ辛抱強く持っていても駄目です。しかも当然分配金もゼロ。そしてそんなファンドは例外なく基準価格も低いです。 と思うでしょう実は違うのですね ファンドには色々あります 例を書きましょう 日本成長株 日本小型株 トヨタ関係のファンド 化学Aなど業種別 未公開ファンド 日本戦略ファンド 高利回りファンド なんか結構あります あとは設定金額を見てみましょう 大型1000億円以上 中型数百億円 小型数十億円 結構種類が多いのですね まあ、日本戦略ファンド なんか当初は1兆円ものでかさ このデカイ金額上 小型株は変えません 100銘柄に分かても1株100億円ですは 投資できる会社は限られてます まあ、結局トピックスと殆ど連動する可能性が高いのです 業者別やトヨタファンドなんか 殆ど投資する買会社がぼほ決まってしまいます ファンドマネージャーの選択余地が少ないのです ファンドも見てみると 小型成長株や高利回りファンドなんか好調です すなわち選ぶ側もどれを選ぶかである程度決まってしまうのですね 鉄鋼関係のファンドや不動産株のファンドならば 軒並み良いでしょう 実は買う側にもある程度これを見分ける能力が必要なんですね No2にも指摘がございます いずれのファンドもTOPIXをやや下回る成績にぴったり張り付いているはずです。この差はほとんどが運用するために投信会社などが毎日少しずつ基準価格から差し引いている信託報酬です。 ファンド全体の平均で見ると同然そうなります 私がファンドをしないのは 信託報酬約年2%位ですから 10年ファンドにいれると 単純に2割も信託報酬に取られるのです したがって 10年で2割儲けてー信託報酬2割=儲け無しなんですね たからどのファンドを選ぶかなんね・・・・ 自分で株え運用するのは 自分の信託報酬はただだからなんですは・・・ たからファンドはしませんよ
お礼
その通りですね。選ぶ側がどれを選ぶかでほぼ決まってしまうのですね。 ファンドを購入する時はいろいろマネー雑誌などで研究して買ったつもりなんですが・・・総じて成績は芳しくなかったです。 手数料も高いし、ばかばかしくなって2つくらい残してすべて処分しました。その資金を元にして昨年初から株を始め 地合がよかったこともあり、60%資産を増やすことができました。株の儲けと相殺して無税にしました。 ご回答有難うございました。
- nrb
- ベストアンサー率31% (2227/7020)
基準価格と運用成績は全く関係ない 答えは合ってるようであって無いんですね それはファンドの分売金の方式と密接に関係があるのです Aファンド Bファンド の2種類を例にとって見ましょうね Aファンド、Bファンド 3年満期 仮に両ファンドども同じ成績年1割増加 信託報酬は計算がややこしくなるので省略 Aファンド年1回儲けた分を分配きんで支払う ならば 当初10000円基準価格とします 1年後基準価格は1割儲かるますので Aファンド 基準価格10000円 分配金1000円 Bファンド 基準価格11000円 となります 2年後 Aファンド 基準価格10000円 分配金1000円 過去の分配金1000円です Bファンド 基準価格12100円 となりますね 実際は同じ収益なのに基準価格が違うのです 分配方式により見かけの基準価格には差がでる 実際は Aファンド、Bファンドの収益は同じです ファンドには 毎月分配型 半年分配型 1年毎分配型 分配金無し 分配金再投資型 など 多種にわたります 実際にはには分配金込みの実質利回り分で評価しないといけません だからあってるようであって無いんで ファンドの中身が判らないと評価ができません
お礼
早速有難うございます。なるほど分配金の支払い方法で基準価格が違ってくるというのは納得いきますが、ファンドの設定時期についての違いはインデックスファンドを除けば納得できません。 設定時期がいつであれ、ファンドマネージャーはこれから成長するとふんだ業界や企業の株を仕込んで時々組換えをしながら収益を目指すのではないでしょうか。それがファンドマネの腕の見せ所だと思いますが・・・経験から言うと駄目なファンドはどれだけ辛抱強く持っていても駄目です。しかも当然分配金もゼロ。そしてそんなファンドは例外なく基準価格も低いです。 何だかファンドマネの責任逃れと投資家に対する目くらまし記事といった印象をもつのですが、間違っているでしょうか?よろしければもう少し解説をお願いします。
お礼
早速わかりやすい説明をしていただき有難うございました。インデックスファンドについてはどれも成績が同じですね。 アクティブファンドはやはり運用者の拙攻がだいぶあると思っていますが、ベンチマークを大きく上回ることは無理ですね。 97年から98年にかけて日本株や世界債権、地域別ファンド、世界株などいろいろなファンドに分散投資をしましたが、どれも成績はふるいませんでしたね。 一番よかったのはフィディリティのジャパンで平均年率10%以上で回りました。大損はインベスコの香港とかグローバルインベストメントです。損を出さなかったものでも年率3%とかしょぼいのは0.3%です。大損したのは昨年の株の利益の相殺に使いました。 アクティブは経費ばかり高くてちっとも成績は上がりませんでしたので今ではインデックスがだいぶマシだと思うようになりました。 もっとも投信には懲りました。「プロが色々にリスク分散して投資するので個別株投資よりもずっとリスクが低い」なんて大嘘のようです。損する時はファンドも個別株も同じです。人任せで損するより自分の判断で損をした方がまだ諦めがつくというものです。 詳しく説明していただき本当に有難うございました。