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タンパク質の構成と移動の仕方について。

L-アミノ酸で構成された生体内で機能する成熟タンパク質のすべてのN末端はメチオニンを持ち、アミノ酸のみで構成されているのでしょうか?私は20種類のアミノ酸でタンパク質は構成されていると習ったのですが、成熟タンパク質の場合は違うのでしょうか? また、リボゾームで合成されたタンパク質は細胞内をどのようにして最終目的部位に移動しているのでしょうか?

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回答No.2

たとえば、糖タンパク質はrER上のリボソームで翻訳されるとすぐにERの中に入り、そこで糖鎖が付加されます。N末端の疎水アミノ酸からなるシグナルペプチドがあることでERに入りますが、このシグナルペプチドはERの中で切り離されます。 シグナルペプチドは、分泌タンパク質や膜タンパク質に一般的に見られ、これらは、いったんERに入った後、膜小胞として最終目的地に輸送されます。 タンパク質にはこのようなシグナル配列のほかにも、局在性を指示する配列があることで、最終目的地に局在します(核移行シグナル、ミトコンドリア移行シグナルなど)。 また、タンパク質分解酵素などは、一般的に前駆タンパク質として発現され、他の酵素でN末端側から、プロ配列、プレ配列が切り離されて、成熟酵素になります。

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  • panda_
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回答No.3

No.1です。 >成熟タンパクとはこの意味で使われているのでしょうか? 「mature」の意味で書きました。 つまり、機能を持つ活性型タンパクを指しています。 >「タンパク分解酵素による切断を受けて初めて成熟タンパクになる物もたくさんあります。とありますが、具体的にどのようなものでしょうか?」 とても多くのタンパクが不活性型前駆体タンパクとして合成され、タンパク分解酵素による切断やジスルフィド結合の形成、その他の修飾を受けて成熟タンパク(活性型タンパク)となります。修飾を受けないタンパクの方が少ないかもしれませんね。よく教科書に出て来る(アミノ酸残基数が少なく絵として説明しやすい、Sangerが配列決定した)例は、、、 ○インシュリン:一本のペプチドであるプロインシュリンとして合成される→ジスルフィド結合により輪状になる→タンパク分解酵素で切断されて活性型ホルモンとなる。 >この分野は何の本を参考にして勉強したらいいのでしょうか? 日本語がよろしければ「ヴォート生化学」や「分子細胞生物学」などがお勧めです。どちらも東京化学同人から出版されています。

  • panda_
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回答No.1

成熟タンパクの全てが、N末端にメチオニンを持っている訳ではありません。翻訳の段階ではN末端にメチオニンを持っていても、これは前駆体タンパクであり、タンパク分解酵素による切断を受けて初めて成熟タンパクになる物もたくさんあります。N末端側が切断されて成熟タンパクになる場合、末端がメチオニンではなくなりますね。この場合、切断される部分をシグナル配列(またはリーダー配列)と呼んだりします。 また、20種類のアミノ酸で構成された前駆体タンパクがその後、修飾を受けて成熟タンパクになるものもあります。そのとき20種類以外のアミノ酸になる場合もあります(例えばランチオニン、デヒドロアラニンなどのアミノ酸等)。

A-dino
質問者

お礼

早速のご回答ありがとうございます!!とても分かりやすく書かれていて助かりました。 成熟タンパク質と生化学辞典で引いたところ、「小さいRNAファージの特異的タンパク質」と載っていましたが、panda_さんが説明されている成熟タンパクとはこの意味で使われているのでしょうか? あと >タンパク分解酵素による切断を受けて初めて成熟タンパクになる物もたくさんあります。 とありますが、具体的にどのようなものでしょうか? この分野は何の本を参考にして勉強したらいいのでしょうか?分子遺伝学や生化学系でしょうか? たくさんの質問ごめんなさいm(__)m