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中国の共産党
当方、政治の知識に乏しいため、常識的な質問になってしまうと思いますがお付き合いください。 最近、アジアの政治に興味を持ちましていろいろ調べたところ、中国は共産党一党の独裁政治だと知りました。 中国は株も盛んに行われているので、てっきり資本主義だと思っていたのですが、 現在の中国は旧ソ連と同じ共産主義なんでしょうか? それとも、旧ソ連とはまた違った共産主義国家なのでしょうか? ちなみに私は、社会主義と共産主義の違いもいまいち理解できません。 初歩的な質問だとは思いますが、よろしくお願いします。
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基本的には、旧ソ連と同じ共産主義国家です。 しかし、中国自身は、国家建設については旧ソ連とは異なった道をとってきました。かつては中ソは共産主義の理論や運動の進め方、資本主義諸国との関係などをめぐって激しく対立し、武力紛争に発展したこともあります。 現在の中国共産党を指導して、社会主義革命を達成したのは毛沢東です。したがって、中国共産党の中では(公式には)毛沢東は英雄であり、彼の考えは毛沢東主義といわれ、これが中国共産党の基本思想になります。 彼は徹底した反資本主義思想の持ち主、理想主義者であり、資本主義的要素は一切認めない国づくりを行います。彼らは党内では左派グループを形成します。 しかし毛沢東にも誤りがあり国家建設は試行錯誤の連続でした。そのような中で、経済発展を図るうえでは、資本主義の要素(競争原理や市場原理)を取り入れるべき、という現実的考えを持つ人々もいました。彼らは党内部では右派を形成し、毛沢東を信奉するグループからは「走資派」(資本主義に走る者)と批判され、文化大革命では徹底的に弾圧されました。しかし、経済や国家はなかなか発展しませんでした。 しかし、毛沢東の晩年には「四人組」(毛沢東の妻、江青などの毛沢東教条主義者)への不満・批判が高まります。そのような中で、「走資派」の指導者として政治の表に出てきたのが小平でした。彼は、抗日戦争を毛沢東とともに戦った中国共産党第一世代でもあり、毛沢東にならぶ人望もありました。しかし、左派が力を持っている間は、度々失脚します。彼の有名な言葉に「白猫でも黒猫でも、ネズミをとる猫がいい猫だ」というのがあります。社会主義でも資本主義でも、中国の発展に役立つものであれば、どちらでもかまわない、ということでしょう。 毛沢東が死に、四人組も失脚、そして名宰相といわれた周恩来も死んだあとは、小平が中国の指導者になります。(失脚しては復権する彼につけられたニックネームは「不倒翁」でした)彼の時代になってから、中国は「改革開放経済政策」を次々と実施します。人民公社の解体、剰余生産物の個人消費容認、市場原理の導入、「私」企業の容認、外国企業の誘致など、それまでの閉鎖的な国づくりから180度転換した政策を実施します。 ですから、政治・国家体制としては共産主義ですが、社会の現実は資本主義とほとんど変わらないということになり、tomo0111さんのような印象をもたれることも無理ないことと思われます。したがって、現在の中国には、かつての中国ではみられなかった失業者や、貧富の差が存在します。(もっとも、かつては皆が貧しかった、ともいえます) ともあれ、中国(人)ってのは、ほんとにしたたかな国(国民)だと思います。 >社会主義と共産主義の違いもいまいち ↓URLをご参考に http://personal.okwave.jp/kotaeru.php3?q=1692889 ○ 小平、については http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%84%A7%E5%B0%8F%E5%B9%B3
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- netcatme
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黄色い共産主義と昔から呼ばれていたそうです。現在の自由化路線になってからは、さらに離れたものになっています。 実際には共産主義というものは実現不可能なもので、一党独裁により、産業までも自由に命令でき全てを書記長の私物と同様にできる体制のための言い訳にすぎません。要するに神権君主制の権威の根拠に「神」のかわりに「共産主義」をもってきた、絶対君主制の一種と考えていたら、そう間違いはないでしょう。「共産主義」と目指していると国民から思われたら、それで良いのです。 中身は書記長・共産党と呼ばれる「絶対君主」の性質によって様々なものになります。
お礼
回答ありがとうございます。中国の国民は、今の現状に疑問をもっていないのでしょうか?それとも、そこもうまく独裁政治の名のもとに、誤った知識を刷り込むことでうまくやっているのでしょうか?中国そのものが一つの宗教のような気がします。
- Elst
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現在の中国は、毛沢東というカリスマ指導者が作った体制です。 建国当初、中国はソ連と大の仲良しでした。毛沢東の政治手法が当時のソ連の指導者スターリンと基本的に一致していたからです。それは、自国民を大量に殺害、投獄することによる恐怖政治です。 中国とソ連の間に亀裂が入るのはスターリンが死んでからです。ソ連はそれまでに払われた犠牲の多さを省みて、スターリンの名を否定したのです。 一方毛沢東は自らの立場を危うくするようなソ連の突然の変節を認めるわけにはいかず、ここから別の道を進み始めます。毛沢東が残した最大の負の遺産、文化大革命もこのあと始まりました。これは急進的な極左運動で、国内は荒廃し、膨大な物的、人的、知的資産が失われました。 この文化大革命の犠牲があまりにも大きかったので、中国政府は毛沢東の死後、彼の評価を功績7分、誤り3分、とせざるを得ませんでした。 毛沢東時代の中国は急進的な社会主義建設から共産主義社会の実現をめざす極左政権だったと言えるでしょう。 その後の中国はおおむね鄧小平という古参共産党員の指導によって形作られてきました。 鄧小平路線は、平たく言うと「豊かになれるものから先に豊かになれ」というもので、共産主義の理想からは逸脱する貧富の差を容認してしまいました。 しかし、彼の改革・開放政策は、中国経済を確かに大きく成長させたので、現在も基本的にこの鄧小平路線が継承されています。中国が市場経済に踏み切ったのはこの改革・開放政策の一環です。 このように、この50年あまり、中国社会はあまりにも矛盾に満ちた経歴をたどってきましたので、質問者様がにわかに理解できないのも無理はありません。 ちなみにソ連は、確かに中国とは違った共産主義国家でしたが、矛盾だらけだったのは同じです。そして、スターリンの死後、両者はお互いの矛盾を指摘しては罵り合っていたのです。やくざの抗争みたいなものです。 今どきソ連が平等の保障された社会だったと言うのは余りにも幼稚な説明で、日本のバラエティ番組の知性の低さには毎度呆れるばかりです。 あいのりのサイト見ましたらこんな記述がありました。 >『全ての人が平等』という理想のユートピア建設を目指した社会主義。 >しかし、かわりに国民は大切なものを失った。 それは「自由」。 ―――中略――― >1991年 ソ連崩壊。 >こうしてロシア連邦が誕生。国民は再び「自由」を手に入れた。 中学生でもこんな無知な文章は書かないでしょう。 帝政ロシアの国民の大半は農奴だったのです。地主の財産として売買されていたのですよ。 歴史上ロシア国民が自由を手にしたことなどなかったのに「自由を失い」、「再び手に入れた」などどよく恥ずかしげもなく書けたものです。そして現代ロシアにあるものもまた自由などではなく、単なる無秩序なのです。 では平等の方はどうだったかと言えば、ソ連は極端に権力の偏在した官僚的社会でした。平等などとんでもないデタラメです。ソ連でうまく世渡りするには、コネとワイロが不可欠でした。実力を正当に評価されない社会ではこのような方法が横行するのが当然です。現代ロシアはこの腐敗構造をしっかり受け継いでいます。しかもなおたちの悪いことに、そのうまみはマフィアに食い潰されているのです。 ここで憤慨しても仕方ないことですし、質問者様には何の責任もありませんが、日本においては社会主義体制、共産主義には誤解がはびこっていて、マスメディアがそれを無責任に垂れ流すから余計に状況が悪化しているようです。
お礼
とても勉強になりました。実は私もあいのりを見て、間違った知識で共産主義を知っていました。真実を知れてよかったです。ありがとうございました。
- km_queen
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旧ソ連がどうだったか詳しくないのですが、中国の共産党は、「嘘っぱち共産主義」です。 今の中国には、独裁政治という点以外は、共産主義としての形をほとんど残していません。 つまり、"自由"も"平等"も否定されてるわけです。 あいのりの説明によると(笑)、旧ソ連の社会主義は、"自由"は制限されるが、"平等"の保障された国だったと聞きます。
お礼
ありがとうございます。メディアでは、北朝鮮がやばいやばいと報道していますが、色々な回答を見て中国もそんなに変わらないくらい危険な国じゃないのかと思い始めました。
お礼
大変勉強になりました。社会主義と共産主義の違いもなんとなくですが、理解できました。ご丁寧にご教授いただきありがとうございました。