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フッ素系界面活性剤を含んだ泡の拡散
フッ素系界面活性剤を含んだ泡が油面上へ迅速に拡散するのは、フッ素系界面活性剤の作用で泡の表面張力が油の表面張力よりも小さいからだということを聞きました。 どうもこの理由がよく分かりません。 私には表面張力を下げることで流動性を向上させているために結果として早く広がっているだけのような気がするのですが・・・ 理解不足だけかもしれませんが、どなたか教えて頂けないでしょうか? よろしくお願いします。
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DexMachinaです。 > マランゴニ対流 聞いたこともない言葉でしたので、とりあえずWebで確認しつつ(笑) 今回ご質問された現象がマランゴニ対流の範疇に入るかどうかはわかりませんが、 「表面張力の差に起因した流動」という原理は同じようですね。 http://idb.exst.jaxa.jp/jdata/00154/199601J00154020/199601J00154020.html 前々回の回答で、液滴添加前の状況で「合力=0」と言いましたが、 例えば、実際の水分子は球形ではないですから、 その分子の方向によって表面張力も異なります。 この偏りは、巨視的には「合力=0」となるものですが、 ある程度の限られた範囲で見た場合には、偏りが残ります。 <各分子での合力の偏り> / ←・ ・ ・ ・ / \ <全体の合力> ・ ・ ← ・ ・ ※描写能力の都合上、力の大きさは合ってません。 この「ある範囲内での合力の偏り」によって生じる対流が、 マランゴニ対流といわれるものなのではないか・・・と思います。
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- DexMachina
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No.1のDexMachinaです。 お役に立てたなら何よりです。 > 自分の勉強不足を痛感しています。 疑問に思ったら誰かに訊いてでも理解しようとしているのだから、立派だと思います。 私が学生していた頃なんて、わからないものはわからないままで放置していましたから(汗) なので、必ずしも的確でない回答をしてしまうこともままありますが (前回(下)の回答もくどいばかりでややまとまりに欠けた気が・・・)、 今後もご縁がありましたら、こちらこそよろしくお願い致します。 ここは質問者あってこその場所なのですから、 疑問が生じたらいつでも質問されるのがいいと思います。 (・・・と、「アドバイス」らしくしないと、規約に触れると言われてしまうかもとおびえつつ(笑))
- DexMachina
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液体表面のある一点に掛かる表面張力を考えると、 (その液体の表面張力を、仮に矢印2本分で表します) \ ↑ / \|/ ←― ・―→ /|\ / ↓ \ というように、全方向に引かれる力になりますよね。 (斜線も、縦横と同様に矢印と見て下さい) そして中央の点に位置する分子は、(まわりの分子と中央の分子は同じ種類の分子なので)外側から引かれるのと等しい力で引き返しています。 従って、まわりから引っ張られる力と、まわりを引っ張る力が釣り合いますから、この点の部分では何の変化も起きません。 ・ (合力=0) 一方、この中央の点に、表面張力の低い液体の滴が落ちた場合は、まわりが引っ張る力は変わらないのに対し、中央の点が引っ張り返す力(=中央の点の表面張力)は低下していますから、合力は0になりません: (仮に、その滴の表面張力を矢印1本分とすると、合力は矢印1本分) \↑/ ←○→ (合力=1) /↓\ つまり、表面張力の異なる2つの液が接した場合、「まわりから引っ張られる力」と「まわりを引っ張る力」に差ができるため、この差が、表面張力の弱い方の液が「まわりに拡散する力」として働くことになるわけです。 よって、「表面張力の小さい液体Aを、表面張力の大きい液体Bに触れさせると、その表面張力の差がBを拡散させる力になる」、ということになります。 ご質問の例に即して言えば、液体Aがフッ素系界面活性剤液、液体Bが油となって、フッ素系活性剤の流動性だけでなく、油の表面張力も一役買っている、ということですね。 (なお、ここで滴を落としたのがガラス板だった場合、「ガラス面との親和力」が「まわりから引っ張られる力」になりますが、これは表面張力に比べれば小さなものであり、合力として拡散する力として働くことは少ないと思います:結果、界面活性剤液の表面張力が勝って、滴として残る)
お礼
DexMachina様 いつもいつも的確な回答ありがとうございます。 本当に感謝しています。 と、同時に自分の勉強不足を痛感しています。 非常に分かりやすい説明で頭の中がスッキリしました。 また疑問が生じましたら書き込むかもしれませんが、縁がありましたらまた宜しくお願いします。 まあ、間違いなく分からないことは生じるでしょうね(苦笑)
お礼
DexMachina様 これからもお世話になります(笑) さて、前回の回答を読んでいて思ったのですが、これはいわゆるマランゴニ対流といったものが生じているという事でしょうか? どうやらマランゴニ対流は界面の表面張力や温度、濃度の差によって生じる粘性流動だそうですが。 色々と調べていたらそこに行き着いたので。。。