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ドラマ「氷点」のような、自分の子を殺した殺人犯の子を養子にするのは本当に認められるの?
ドラマ、また小説を見て(読んで)思ったのですが、三浦綾子の「氷点」。 自分の子がある日殺され、そのとき妻が不貞をしていたことを夫は知り、復讐するかの如く、実の子を殺した犯人の子を引き取り、養女に・・・ 非現実的な話ですが、実際、法律上はこんなことは許される(認められる)のでしょうか?だって、被害者と加害者が同じ家族になるんですよ? 誰か教えてください。できれば、その道の方、お答えください。
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ANo.#3のDrStrangeloveです。 >この小説では、犯人は獄中で自殺しました。母親は、よくわかりませんが、いないでしょう。 獄中にいたということは刑が確定しているので、養女の父親が誰を殺したかは家庭裁判所の知るところとなるでしょう。 家庭裁判所では養子先と養女の関係を知った以上、その養子縁組の真意を明確にしないと、養子縁組の許可は出来ません。聴聞と言って、関係者を家庭裁判所に呼びだして事情を問いただします。 このとき、父親だけが家庭裁判所に行けば母親には分からないと思うかも知れませんが、家庭裁判所は母親の方が父親より子供の成長に多大な影響を与えると考える傾向にあるので、養子先の母親に事情を聞かずに許可を出すとは考えにくいです。 家庭裁判所に母親が呼び出されれば、「氷点」のような養子縁組を母親が了承するとは思えません。 ただ一つ気になることがあります。 「氷点」が書かれた時代がいつ頃かで事情が変わります。 家庭裁判所は昭和24年に新たに設けられた裁判所で、それ以前の時代では今までの話は通用しません。 また昭和22年の民法改正で家父長制度が廃止されるまで、日本では家父長、つまり父親がその家の全ての権利を掌握して、独断で物事を決められることが法律で認められていました。 だから、これらの制度が整う以前の話なら「氷点」の養子縁組は可能です。 また、人間は法律が出来たからと言っても、意識まですぐに変わるわけではありませんので、昭和24年以降でも家父長制の名残がありましたから、昭和30年頃まで(正確にはわかりませんが)、家庭裁判所が父親の意見を鵜呑みにすることがあったかもしれません。
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- anagosagari
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小説が書かれたのは昭和40年頃ですが、時代背景は昭和20年頃なので、回答No.4のDrStrangeloveのご意見が当たっているかもしれません。 ちなみに『氷点』には続編があり、陽子(養女)が殺人犯の娘ではないということが判明します。
- DrStrangelove
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法律的な事は前出の回答にありますので、運用面での回答をします。 未成年者の養子縁組は家庭裁判所の許可が必要ですが、この場合、養子先の家庭環境がきちんと調査されます。 未成年者を養子にするのは、普通は自分の子供として育てたいからですが、それ以外の目的で養子縁組しようとする人もいます。 日本ではほとんどいませんが、人身売買を目的とした養子縁組。 少女趣味、少年趣味の大人が性的目的でする養子縁組などです。 このような目的ではないか家庭裁判所が調査し、子供の成長に最適な環境と判断した場合に養子縁組が許可されます。 さて「氷点」の話ですが、私はこの作品を詳しくは知りませんが、養女の父親は殺人犯として警察に捕まったか、逮捕状が出て逃走したか、つまり警察の知るところなっているのでしょうか。 警察に犯人が特定されている場合、その履歴は公式に残りますので、家庭裁判所も養子縁組先が養女の父親が子供を殺した家だと分かるはずです。 その場合、養子縁組が申請されれば、常識的には恨みをはらすために養女を手元に置こうとしていると、家庭裁判所は判断するでしょう。 つまり、家庭裁判所はこのような関係の養子縁組は子供の成長に不適切と判断を下すはずです。
- hanbo
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民法上の規定によることになりますが、成人の場合は一切規定がありませんし、未成年の場合は家庭裁判所の許可によって、養子縁組がなされることになります。 現実問題として、そのような事実を知らなくて養子縁組をしてしまった場合と、意図的に養子縁組をする場合の2通りが考えられますが、前者の場合は確率的に考えますと万が一以上の極めて低い確率で、まず有り得ないと思いますし、後者の場合は養子縁組の前に離婚をするのが現実的でしょうから、結局、小説としての世界のお話ということになるでしょう。 しかし、法的には上記の要件が満たせば、認められることになります。
- keikei184
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民法上、ご質問のような特別な関係にある者同士が養子縁組を行うことは一律には禁止されていません。ただし、未成年者を養子とする場合には家庭裁判所の許可を得る必要があります(民法第798条)。ご質問のケースは、おそらく家庭裁判所が許可しないでしょう。おっしゃる通り、現実にはありえない話です。仮に成人であれば、これは十分成立し得ます。実際に存在するかどうかは分かりませんが。
補足
この小説では、犯人は獄中で自殺しました。母親は、よくわかりませんが、いないでしょう。