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半落ちを読んで。どこで泣けましたか?
- 横山秀夫作『半落ち』は映画化もされた作品です。裁判官の藤林氏と妻との会話場面で涙が出ました。
- 小説は組織の中の立場や行動の制限を興味深く描写され、一気に読んでしまいました。
- 最後の真相が明かされる場面では眠い状態で読んだため、あまり感動しなかったです。
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#1です。お礼有り難うございました。 再びになって申し訳ないですが、コメントに記されていた点について。 感覚とすれば、自分も藤林圭吾と奥さんの会話と藤林が思い至った結論がいちばん共感できた部分でした。 「違う。梶の行為が優しさなら、優しさなどこの世になくていい。」 という一文でしょうか。 ただ、藤林の思考にしても、それに続く「殺さなかった優しさ」と言う部分には釈然としない違和感を感じました。殺す・殺さないに「優しさは」関係するのか?また、関係させてよいのか?と。 人のあらゆる意味での「弱さ」は関係するかもしれない、とは思うけれども・・・ いろいろなケースはあるでしょうが、老人性にしろ、アルツハイマーにしろ介護は、意味不明の言動を繰り返す者との昼夜を問わない汚物にまみれた格闘になります。正直、かなり消耗します。 梶はまだそういう状態に至らない間に妻を殺してしまった。梶自身の心情や子供を亡くしているという周辺の事情は作品内で語られますし、確かに、まだ正気の部分も残る「まだら痴呆」の状態は、本人が痴呆を自覚した場合、本人も含めた上での辛さと、痴呆はこれからも悪化するという状況的な閉塞感はあります。それはわかるのですが・・・やはり、スッとは読めなかったです。そこで殺してしまうというのはアリなのか?それは梶の「弱さ」であり「逃げ」では?という感じですかね。(別に自分も強くはないとは思いますし、日々逃げ回っている人間なのですが・・・) 結局、物語のそもそもの始まりである梶の妻殺しそのものに疑問符がついたままだったので、梶が隠す2日間の行動に感心が向かず、結末にもやはり疑問符がついてしまいました。 全体が「作り物」くさく感じてしまった、というところでしょうか。(小説ですから、「作り物」なのですが・・・) 藤林夫妻にしても、このキャラクターは自分のような感情を抱く読者を想定して作者が用意したんだと、かなり強く感じました。(作者の本当のところはわかりませんが。自分にはそう読めました。) こんなところです。では。
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泣けませんでした。 私の感情の欠落? でもあれだけ気をもたせておいて 真相は・・・がっかりの内容でした。
- doramidorasan
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ネタばれなので,未読の人は読まないでください。 感動したところですね。 やっぱり,最後の場面,池上が志木に連れられて,梶に会いに来るところです。 池上「本当にありがとうございました。頂いた命,大切にします。うんと大切にしますから。」 梶「・・・違う,・・・私じゃない・・・」 最後の最後まで,梶は,否定します。 『半落ち』のままなんですよね。ここの部分を読んだときは,久しぶりに,読書で感動をしたのを覚えています。
お礼
うーん、なるほど。 あれからネットで半落ちの意見を調べましたが、 梶が真実を隠していた理由が1、池上がマスコミの餌食になることを 避けるため。2、(もともと規定にある)提供者名を隠すため。 3、提供者が殺人犯であることを知って欲しくないため。 という意見を見つけました。 これに納得したのですが、この理由からもNo2さんの場面は 重みのあるシーンですね。 ご回答ありがとうございます!
- les-min
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こんばんは。。 文庫版が出てすぐぐらいに読みました。 正直、かなり期待はずれでした。各組織の内情・駆け引きは興味深く読みましたが・・・ 主人公に共感できませんでしたし、また結末にも釈然としませんでした。自分にとっては(あくまで自分に関してですが)泣くような小説ではありませんでした。 介護等、作品に描かれていることをほとんど経験してしまっているからかもしれません。だから共感できる、泣けるという方もおられるかもしれませんが、自分にとっては、今ひとつという感じの小説でした。 自分の場合は、こんなところです。では。
お礼
同感です。組織内のやりとりは非常に根深く描写されていて 一人の作家さんからよく色々な方面の立場を表現してるなと感心しました。(もともと作家は一人ですが) 介護を実際に経験されていると小説はどのように感じられたのでしょうか。 ご返答ありがとうございました!
お礼
かなり、濃厚な回答ありがとうございます。 自分の中でも、梶の殺してしまった行動に、釈然としないものはありましたが、 いくら妻が頼んだとはいえ、それは梶の言う「妻への優しさ」ではなく 「そんな妻を見ているのに耐えられない、自分への優しさ(弱さ)」という感じでしょうか。 私自身、近い人間にそういう人は今のところ、居ないのでなんともいえませんが・・ 梶の殺しに至った思いの軸がしっかりしていない分、 梶を見守っていこうとする周囲の人間たち(刑事・検事等)の行動もも、 こう、根本からぐらついてきますね。 (上手く、表現できませんが・・) それにしても、いろいろと考えさせられる小説でした。 読み応えのある、良い小説だと思います。 深~くつっこむと、おしい!って感じでしょうか。 再度ご回答ありがとうございました!