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なぜスペースシャトルのメインエンジンは三つなのでしょう?
日本のH2ロケットはメインエンジンが一つですが、スペースシャトルはメインエンジンが三つ付いています。 なぜ、H2のように一つのエンジンにしなかったのでしょうか?そもそもロケットのエンジンは一つの方が良いのでしょうか?それとも複数有った方が良いのでしょうか?単数と複数の利点と欠点を教えて下さい。
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スペースシャトルメインエンジン(SSME)は姿勢制御には使われていません. 姿勢制御はその傍らや機体のあちこちにある姿勢制御用スラスタ(RCS)によって行います. エンジンが単数の場合,数が増えることによる信頼性低下を防げます. その代わり,数による冗長性を稼げないので,エンジン単体の信頼性が求められます. また,必要な推力を1機で出さねばならないので,加えて大推力化も課題になります. 複数の場合は,数が増えることによる信頼性の低下(故障率の増大)を招きます. しかし複数あることで冗長性を確保出来ます. また,推力も複数台で稼げるので,そこそこの大きさのエンジンですみます. この辺をちゃんと考えて(信頼性設計),どのくらいのエンジンを どれだけ載せるか,と決めます.コストも重要なパラメータです. どちらが良いかは,どちらとも言えません. それは根本的に設計思想の違いによるもの,開発予算規模の違いによるものなので, 言ってしまえば「ちゃんとやればどちらでも良い」となりましょう. 同じような話でボーイング747はエンジンが4機ですが, 767以降は2機です.2機だと冗長性が減ると言う意見も開発当時にはありました.
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- asuca
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>別な質問になりますが、エンジンがひとつ止まってもちゃんと飛べるのでしょうか? エンジンが一つ止まった場合は地球脱出速度に達することが出来ないので打ち上げを中止してある程度の高度で切り離しを行って地上に帰ってくることになります。
お礼
なるほど!ありがとうございました。
- apple-man
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>H2のように一つのエンジンにしなかったのでしょうか? シャトルは電源もコンピュータも何でも3つ あるんです。安全性を含めいりいろな理由で。 H2との違いで言えば、H2のロットエンジンは 地球帰還のことは考えなくていい。 シャトルはロケットの逆噴射で減速して 地球に戻ってこないといけませんから、 飛んだはいいが、周回軌道に乗ってから、 ロケットエンジン1つで、それが壊れたら 一大事です!(笑)
お礼
別な話になりますが、安全装置が多く複雑でコスト高の為、スペースシャトルは存続が危ぶまれているそうですね。
- asuca
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液体燃料のエンジンでもっとも難しいのがタービンの制御です。 スペースシャトルを打ち上げるには1器では大容量になりすぎて制御が難しく複数のエンジンに分けているのも理由です。 それによって最初に書いたように制御もしやすいというわけです。
いろいろ詳しいご説明が出ていますが、もっと原点にもどって。。。。 リフトアップ後のエンジントラブルの確率はゼロには出来ない、とすれば、一基搭載でのトラブルは当然致命的としても、二基のエンジンで一基のトラブルでは推力がまるで不足してしまう。といって多基に細分すれば、それもまた重量の問題とともに、トラブルの確率もまた高まってしまう。 ということで、あれだけの大きなものをリフトアップするに際しては、三基の搭載が結局最も効率と安全の面で好ましく、また姿勢制御の上からも望ましいということなのでは。。。
お礼
別な質問になりますが、エンジンがひとつ止まってもちゃんと飛べるのでしょうか?
- SCNK
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まあいろいろな理由はあると思います。もともとロケットのクラスター化は、ソ連が先でした。当初、単一のロケットで米国は打ち上げようとしましたが、力不足で失敗の連続でした。そこでクラスター化したのです。 単独のエンジンでは、フェイルセーフの面でも不利ですし、すでに回答があるようなノズルの首振りによる姿勢制御も、別の方法を考えなくてはなりません。 それよりも何よりも、エンジンを大型化するのは、やはり技術的に難しいのでしょう。なぜなら酸化剤と燃料の比率が少し狂っただけで、爆発事故などを起こしかねないからです。大量の燃料等を狂いなく一定の比率でエンジンに供給し、むらなく燃焼室内で混合して完全に燃焼するのには高い技術が必要です。大きくなればなるほど精度も高いものを必要とされます。 もちろん効率性を高めれば単一エンジンの方が良いかもしれません。しかし、そのようなエンジンを製造しても、使える用途は限られてしまいます。 固体燃料ならば単一のロケットの方が、有利です。複数を束ねると推力制御が難しいからです。ですからもしも推力に偏りがでるとこまるので、複数のロケットブースターを装着する場合、ノズルの推力線がロケットの重心方向に向いています。
お礼
なかなか複雑な事情が有るようですね。
- First_Noel
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#4です. 姿勢制御を,軌道上に出てからのものとしか見ておりませんでした. それゆえ,SSMEは姿勢制御には使わずRCSを用いると回答したのですが, 勘違いしておりました. スペースシャトルは上昇中にもロール,ピッチ,ヨーの制御を行っています, 3つのエンジンをジンバリングすることで,3軸制御が可能となります. ひとつのエンジンでは,2軸ジンバリングによりピッチとヨーを制御出来ます. ふたつのエンジンでは,2軸ジンバリングか,1軸ジンバリング+エンジン出力調整により, ピッチとヨーを制御出来ます. エンジンがひとつかふたつの場合は,ロール制御は出来ず, ロール制御には推力分布を変えられるノズルか,尾翼か,別の小型エンジンを搭載するか, 又はSRBを用いて制御する必要があります. みっつですと,3つのエンジンのジンバリングのみでロール,ピッチ,ヨーの3軸制御が可能です. メインエンジン3つで3軸制御するのが良いか, 又はエンジン1つと尾翼又はSRBで3軸制御するのが良いか,は, 打ち上げマヌーバをどう取るかで異なって来ますが, スペースシャトルの場合はSRBを切り離した後もSSMEが作動しますし, また,いろいろな状況に対応することが出来るように,3つになったのだと思います.
お礼
ディスカバリィーで色々有って、責任者が宇宙飛行は未だ冒険だと言っていましたが、スペースシャトルもまだ完成されたものにはなっていないのでしょう。
- asuca
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スペースシャトルのメインエンジンには首振りエンジン方による制御があるかと思うんですが。 スラスタは宇宙空間にでてからの制御だと思います。
アメリカのロケットは伝統的に複数のエンジンを持ってました。 複数ある理由は、#1さんもかかれているように姿勢制御しやすいからなのと、フェールセーフの概念からです。 もし、エンジンブロックの一つが破損すれば一つしかない場合にはそのまま落ちるしかないです。 エンジンが複数あるならば、一つのエンジンが止まっても残りのエンジンの燃焼時間を延長するなどの対策を取ることによって安全に飛行できます。 加えて、用途の違いもあると思います。 H2ロケットはより安価に物を打ち上げることです。 だから、複数のエンジンを持ってもその分だけ搭載できるペイロードが減ってしまっては何もないでしょう? シャトルの方は、少なくとも有人です。 確実に安全に人間を打ち上げるために何重もの防護措置を行っています。
お礼
なるほど。エンジンが止まれば落ちるしかないですね。
- driverII
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スペースシャトルの場合、メインエンジンは 打ち上げ時のみ使用で、姿勢制御には使われて いないようです。とすると、なぜ一つではなくて、 3つなのかというと設計上の問題ではないでしょうか。 (収まらなかったとか、推力の関係であるとか) ちなみに Space Shuttle Main Engine (SSME)と呼ばれています。 関連ページ(英文): http://science.ksc.nasa.gov/shuttle/technology/sts-newsref/sts-mps.html#sts-mps-ssme 野口さんの勇姿: http://spaceflight.nasa.gov/shuttle/index.html
お礼
URLありがとうございました。参考になりました。
- asuca
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エンジンが複数になるとその分重くなるという欠点があります。 しかしノズルの方向を変えての姿勢制御などの細かい制御が複数エンジンの方がやりやすいんです。
お礼
重くなるというのは欠点ですね。恐らくコストもかさむのでしょう。
お礼
別な質問になりますが、エンジンがひとつ止まってもちゃんと飛べるのでしょうか?