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食塩水について
食塩が水に溶けるとイオンに分かれるとならいました。なぜ、水に溶けるとイオンに分かれることができるのでしょうか。また、他の液体ではだめなのでしょうか。
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食塩=塩化ナトリウムは、塩素とナトリウムの元素の化合物ですね。化合物と言うとお互いの原子が手を出し合って握っているというイメージを思い浮かべますが、塩化ナトリウムの結合はイオン結合と言い違います。 イオン結合というのは、互いの原子が余分な電子をあげる・足りない電子を貰うという関係が成り立っています。原子核の周りを回っている電子は安定できる数が決まっているので、塩素原子は電子が一個足りない・ナトリウム原子は電子が一個余分にあまっているので、そのままの存在では不安定で電子を他にやる・奪い取ろうとするので化学反応が起こりやすい原子なんです。電子を受け取った塩素原子は電子が一個余分に増えるのでマイナスの電気状態になった陰イオンに、電子をあげたナトリウム原子は電子が一個減るのでプラスの電気状態になった陽イオンになります。実際は塩素原子とナトリウム原子はちょっと隙間があり繋がっていませんのです。一般的な他の結合は余っている(足りない)電子を共有するという関係(「手を繋ぎあっている」というイメージがこれです)になっています。 水の分子は水素結合と言い、分子の中に電気的な偏りがあり酸素原子の部分はプラスの電気・両端の水素原子の部分はマイナスの電気状態になりやすいという性質があります。そのため塩化ナトリウムを水に溶解する時、陰イオンの塩素原子は水の水素原子に電気的に引っ張られるように塩結晶から離れて、陽イオンのナトリウム原子は酸素原子に引っ張られて離れていきます。食塩が水に溶けるメカニズムはこれです。 油の溶媒(液体)では、分子の中にくっきりとした電気的な偏りがなく塩の陰イオンや陽イオンを電気的に誘導できる性質がないので溶けないのです。