こんにちは。
生痕化石というのは、骨や歯など、その生物そのものではなく、糞や足跡、住処など、正に生活の痕跡が保存されたものですよね。
糞などは実体がありますから、そのまま化石化して保存されるのでしょうが、足跡や巣なんていうのは堆積が起こらないと、たぶん風化してなくなってしまうはずです。ですから、やはりそういうものは堆積層の境目辺りから念入りに掘り出されるんじゃないでしょうかね。オナラの化石はありませんが、糞の化石ならばたくさん見付かっているみたいですよ。
恐竜の足跡の化石なんていうのを調べると、それが二足歩行だったとか、歩幅を数えれば、どのくらいの速さで歩いたなんてことが分るそうです。群や親子連れの足跡も見付かっているそうです。
変わった例では、カンブリア紀の肉食動物アノマロカリスに食い千切られた三葉虫の化石なんてのがあります。化石は三葉虫そのものなんですが、頭の部分が何者かに食い千切られているんです。そこから、これを食い殺したアノマロカリスの歯型や口の大きさが推定できます。
似たような例では、頭蓋骨を殴打されたカモシカの化石ですかね。それを調べると、なんと、そのカモシカを叩き殺した原始人は右利きだったというんです。面白いですね。
縄文時代の貝塚も生痕ではないでしょうか。その土地の人々が魚介類を食べていたということは、当時はその近くまで海岸が迫っていたということです。その時代の地形や気象が分ります。
以前、火星隕石から生物の痕跡「らしきもの」が発見されて話題になりました。これは、生物そのものではなく、微生物が化学物質を分泌した痕が残っていたという話だったと思います。それだけで大騒ぎになってしまうんですね。
回答でなくて済みません。