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テープへのダビング(いまさらながらの質問ですが)

昔。20年ほど前、貸しレコード屋がはやっていたころ、当たり前のようにレコードを借りてきては、テープにダビングをしまくっていました。ダビングしたテープは長い間聞かずにしまっていたのですが・・・今ごろになって、ふとあれは著作権的に問題があったのではないかと思いました。確認のためレコードをみたところ。東芝EMIのレコードには、”このレコードを権利者の許諾なく賃貸業に使用することを禁じます。また無断でテープその他に録音することは法律で禁じられています。”と明記されていました。 個人的に楽しむためには録音(ダビング)しても良いと言うのは(このサイトで調べた限りでは)最近のCDレンタルでも見とめられているようなのですが。(これも確かではない)そもそも、貸しレコードしたものをテープにダビングしたのは違法行為だったのでしょうか?どなたか、ご助言下さい。

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回答No.5

再度、補足の件に関して。 分かりにくい文だったようで、失礼しました。 まず「他人から貸与されたものでも複製可」の点について。複製権は著作者が占有する権利ですが、これは、自己の著作物を勝手に複製して流布されないという点と、著作物の利用行為の最も基本的な態様が複製である事に由るといわれています。従って、複製の段階で押さえおけば、著作権者は、その著作物の流通を一定程度コントロールできるわけです。 これに対して、私人が小規模に複製する程度であれば、これを脅かすほどのものとはならないため、限定的に複製権を制限することで、市民の自由な利用という便益を確保してきました。 これが、CDやDVDとなると、著作物は電子情報に置き換えられ、複製が容易で、またパソコンとインターネットの爆発的な普及により、高額な装置がなくてもオリジナルと同等の複製品が作れるようになり、昨今の様々な問題の原因となっているわけです。 もっとも、だからといって著作権を強化すれば良いと断じるのは全くもって短絡的で、大変な危険を孕むことに注意しなければなりません。先にも書いた通りですが、誰もが自由に利用できることが文化の発展を促し、より豊かな社会を実現する、一つの方向性を示しているからです。 もちろん、自由が過ぎれば知的創作へのインセンティブが損なわれ、これも社会や文化にとって有害といえます。 この辺り、経済力やコネを使ってゴリ押ししようとする様子が見え隠れして(例えば、米国著作権法が改正されて、その背景を揶揄してミッキーマウス法などと呼ばれています)、私としては結構危機感を抱いていたりするのですが.... 「複製権を留保している」の件ですが、平たくいえば、「レコードの所有権はあなたに譲るけど、複製権まで譲った意味ではないよ」ということです。その上で、私的使用のための複製という限られた範囲であれば、著作権者の権利が一定程度制限され、自由にダビングできることになっています。 「CDを買った人が個人的に楽しむためにipodなどに落とすのは許される」という点ですが、全くその通りです。さらにいえば、自分のCDを友人のためにCD-Rに焼いてあげるというようなことも可能です。(レンタルで借りてきたものでも構いませんが、業として、日常的、継続的にコピーをしてあげることは許されません。) ============== 以下、まったくの私見ですが... 「レンタルショップでCDを借りてきてMP3にコピーされるから、CDの売り上げが減って困る」とレコード会社はいいます。でも、MP3程度の音質で構わない、CDを買うほどでもない、と人々が思うからこそ、そういった利用方法が広がっているのでしょう。

sapyon
質問者

お礼

Yorkminster様。再度のご丁寧な回答ありがとうございました。***ダビングされてしまうことで売上が減ることは音楽業界全体の縮小→音楽好きにとっての損、に繋がるのではないかと危惧したこともあります。しかし前向きに考えれば、簡単に音楽をダビング、コピーできることで最終的にそれが将来的な購買に繋がる、プロモーションの機会にもなっていると考えれば音楽業界にとっても損ばかりではないのかもしれません。著作権を強化しすぎて結局は損してしう事は、マッキントッシュがマイクロソフトにシェアで負けた敗因とどこか似ているかもしれません。(ぜんぜんトンチンカンな考えかもしれませんが)。回答にご協力していただいた皆様ありがとうございました。

その他の回答 (4)

  • north073
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回答No.4

せっかく#2,#3で詳しいお答えが出ており、後の参考にもなるQAだと思うので、多少御質問から逸れるところもあるかもしれませんが、後の閲覧者の方々のためにも、補足をさせてください。 ・ 私的使用のための複製について  基本的な枠組みは現行著作権法の制定(1970年)以来変わっていません(86年のダビングも問題ありません)。制定以後の改正事項としては、技術の進展に伴い、複製が容易になってきたため、公衆用の自動複製機器(店頭にあるダビング機)での複製、技術的保護手段を回避しての複製が制限されるようになったほか、政令指定されたデジタル機器・媒体を使って複製する場合には補償金を支払うようになりました。 ・ レコード・CDレンタルの制度について  著作権者が貸与権を行使して許諾する代わりに使用料を徴収しているほか、レコード製作者・実演家にもそれぞれ1年の貸与権と49年の報酬請求権が認められており、一定額の使用料(貸与報酬)が支払われています。(著作権法95条の3、97条の3) ・ ジャケットなどへの著作権に関する表記について  これは単なる注意書きなので、どのような意図で書いていようとも、法律を超えて利用者を拘束するものではありません。利用許諾契約の場合には、一定の場合を除き、法律を超えて当事者に契約上の義務を課すことになりますが、ジャケットへの表記は権利者側の一方的行為であり、契約の要件である他方の当事者=利用者との合意があったとは言えないからです。

参考URL:
http://www.cpra.jp/web/qanda/qanda_top.html, http://www.riaj.or.jp/all_info/rental/index.html
sapyon
質問者

お礼

north073 様、ご回答有難うございました。”ジャケットへの表記は権利者側の一方的行為であり、契約の要件である他方の当事者=利用者との合意があったとは言えないからです。”というのは今回始めて知りました。CCCDは嫌いなので私は買いたいと思いませんが、レコード会社もどうやって権利を守るか難しい立場にあるようですね。レンタルをしてコピーをするのが馬鹿らしくなるくらい、値段を下げるくらいしか思いつきません。薄利多売ってありえるのかな・・CDの場合・・ないか・・・。ぼそ。でも洋盤は新譜が1500円で買えるくらい安くできるのですよね・・日本のCDの定価は若干高い気はします。3500円。

回答No.3

補足の件に関して。 86年当時の著作権法について詳しくは勉強していませんが、「複製を禁ず」の文言は、複製権(21条)を留保している意味と考えられます。 我が国の著作権法の基本として、著作権の財産権的側面(狭義の著作権)を細かな権利に細分化し(支分権という)、それぞれについて権利の内容を明らかにする、という方法をとっています。その上で、公衆の利用の便益を考えて、それぞれの権利に対して、一定の制限を加えています。 30条の私的使用のための複製を始め、例えば引用における複製や、教科書・試験問題等への利用など、複製行為に対して権利者が有する権利(複製権)を制限したり、著作物が権利者から正当に譲渡され市場の流通に乗った後は、もはや譲渡権を行使し得ない「消尽」など、各種の規定がおかれています。 従って、「無断複製禁止」とあっても、それはこの制限の範囲を超えては認めない、の意であって、これらの権利制限規定を排除するものと考えるのは不当であると思われます。 けだし、著作者の権利を守ることは、著作物を創作するインセンティブを確保し、また自己の著作物が勝手に流用されて不快な思いをしないために不可欠ですが、同時に、その自分の著作物はこれまで触れてきた様々な著作物の上にあるに過ぎない、という認識も必要です。 まして、手に取って管理できない人間の「観念」に独占権を認める法制度をとる以上、必要以上の権利強化は、かえって社会に不幸をもたらします。 この辺り、どの程度の権利を認め、どこからが自由であるのかということは、単に法律の問題にとどまらず、一国の、ひいては全世界の産業政策や経済との兼ね合い、独占禁止政策との兼ね合いなど、非常に難しい話になってきます。 この点については、何か一つの答えがあるというよりは、社会的なコンセンサスによって柔軟に運用されるべき側面もあると思われます。権利だから強いほど良い、というワケではなく(もちろんレコード会社にしてみればそうでしょうが)、ある程度自由に使えなければかえって悲惨な社会になるだけに、根の深い問題ですね。

sapyon
質問者

お礼

Yorkminster様、再度のご回答ありがとうございました。複製権(21条)を留保している意味と考えられます。とお書きになられていますが、これの意味するところは不明です。(もしかしたら、やはりテープへのダビングは駄目だったのかもしれませんね。)30条の私的使用のための複製というのは、例えば、CDを買った人が個人的に楽しむためにipodなどに落とすのは許されるという意味なのかもしれませんね。Yorkminster様が社会的なコンセンサスによって柔軟に運用されるべきと、書かれているように著作権は消費者側のマナーに依存するところが大きくなってくるのかもしれませんね。法律的な文章は慣れてないので、少し頭が痛くなりました。でもありがとうございます。

sapyon
質問者

補足

再度Yorkminster様の前回の書きこみを読みなおしたのですが、”「私的使用のための複製」の規定では、その元が自己所有のものであっても、他人から貸与されたものでも構わないことになっています。”この他人から貸与されたものでも,というのが30条で通った経緯はわかりませんが、レコード会社からみれば、不利な内容ですよね。よくこれが通ったなと思います。ちょっと理不尽な内容ですよね・・といいつつ。昔はダビングしまくってたのですが・・・

回答No.2

著作権法30条1項により、個人的に、もしくは家庭内およびこれに準ずるごく限られた範囲内であれば、著作物を複製することは認められています。この範囲は「特定少数」であり、家庭内と同視しうる程度の親しい関係で、かつ、およそ10人程度までと解されています。 この「私的使用のための複製」の規定では、その元が自己所有のものであっても、他人から貸与されたものでも構わないことになっています。 ただし、同条により、技術的保護手段の回避を行った上で複製する行為は認められていません。いわゆるCCCD問題でこの部分が取沙汰されましたが、CCCDの技術が、同法にいう「技術的保護手段」に該当するかどうかは、学会では議論のある部分です。 閑話休題。 貸しレコードに関してですが、現在は、著作権者等の許諾なしに、業として賃貸を行うことはできません(同法26条の3)。CDレンタル業においては、レコード会社の団体とレンタル業者団体との間で取り極めがあり、賃貸収入の一部をレコード会社に支払うなどの運用がなされています。 その昔の話ですが、この条文が「26条の3」と枝番号になっていることからも分かる通り、その貸しレコード紛争の末に立法されたものです。記憶が正しければ、1984年であったと思います。従って、この権利が規定されるまでの間は、貸しレコードは権利者の許諾なしに行うことができていました。 蛇足ながら、附則で、小規模な貸本業者の営業を存続させるために、20年にわたって書籍に関しては貸与権が停止されてきました。これが、先日の著作権法改正で廃止され、原則通り、書籍のレンタルにも貸与権が及ぶようになり、一部で議論を呼んでいます。

sapyon
質問者

お礼

すいません。補足のところにお礼を書いてしまいました。改めて。ありがとうございました。ところで、再度質問になってしまうのですが、以下の東芝EMIのレコードに記載されていた”このレコードを権利者の許諾なく賃貸業に使用することを禁じます。また無断でテープその他に録音することは法律で禁じられています。”というのは86年のレコードに書かれている文章でした。ということは、当時はレンタルはできても、ダビングをしては駄目であったということになるのでしょうか?今は、著作権法30条1項で大丈夫になったのかもしれませんが・・・

sapyon
質問者

補足

Yorkminster様ご丁寧な回答ありがとうございました。 安心して昔ダビングしたテープ(一五年以上前のものですが)を聞くことができます。補足ですが、CCCCD処理されていないCDがレンタルで簡単に(ほとんど、情報の劣化無しに)複製できてしまう、今の時代はさすがにコピーすることは気がひけます。著作権はアーティストにとって大切だし、昔のテープへのダビングとは時代も、意味も違ってきていると思います。アーティストの権利は守られなければならないし、それがなされないと良い音楽を提供する場事体の縮小になり。まわりまわって、一般のオーディエンスが損をすることになりますものね。でも、CDからCDへのレンタルコピーも違法ではないのですよね・・少しレコード屋の立場からみると辛いですね。。

  • impulse21
  • ベストアンサー率15% (11/69)
回答No.1

どうなんでしょう、別にコピーした物を安価で売買しているわけではないので違法行為にはならないと思います。

sapyon
質問者

お礼

そう思われますか。レスありがとうございました。

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