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宇奈月温泉事件についておしえてください

宇奈月温泉事件っていう有名な事件があるらしいのですが、調べていても原文だったり説明が難しくて一般人の私にはわかりませんでした。少し判りやすく教えていただけたら嬉しいです。宜しくお願いします。

質問者が選んだベストアンサー

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  • mr_rengel
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回答No.1

【事件のあらまし】 宇奈月で温泉事業を経営したA社は、泉源の黒薙川上流から宇奈月まで約7.5キロメートルにわたる川沿いに引湯木管を敷設して温泉を引いた。 このとき甲地(約370平方メートル)の一部(わずか6平方メートル余り)について、土地所有権者と借用契約が無い状況になっていた。 このことを知ったBは、甲地と隣接の乙地(雑木草が繁茂し黒部渓流に臨む急傾斜地)とを買い取り、A社の承継会社C社に対して、引湯管の無断通過は所有権侵害であると言ってその撤去を要求し、それができないなら甲地・乙地併せて約9900平方メートルを地価の数十倍の価格で買えと強要した。 C社がこれを承認しなかったので、Bは土地所有権に基づき木管除去と立入禁止を命ずる判決を請求する訴訟を起こした。 これにたいして 第1審の魚津区裁判所は、Bの請求を斥けた。敗訴したBが控訴。 第2審の富山地方裁判所もBの控訴を棄却した(昭和9年7月31日)。 C社の訴訟代理人が、「Bの請求は、正当な所有権の行使ではなく、所有権の濫用である」と反論していたのを容れて、富山地裁は、判決理由の中で「所有権の…範囲を逸脱した請求にして権利濫用に外ならないから法の保護を受けるべきでない」旨を判示した。 第3審の大審院(戦後の最高裁判所に相当)は、富山地裁の原判決を支持し、大審院として初めて「権利の濫用」という文言を判決理由の中で使い歴史的意義をもつ判決を下した。 その要旨を現代文にして簡略にすると、「(Bの行為は)全体においてもっぱら不当な利益の獲得を目的とし、所有権をもってその道具にしているものであるから、社会観念上所有権の目的に違背し、その機能として許される範囲を超脱するものであって権利の濫用に外ならない。…このような訴訟上の請求は、…保護を与えるべき正当な利益を欠如するから…直ちにこれを棄却すべきものと解する…」と言明した(大審院昭和10年10月5日判決)。 この宇奈月温泉木管事件判決のあと、「権利濫用の禁止」の同旨判決が続き、この法原則は、判例法として確立した。 そして、昭和22年の改正民法において、第1条第3項「権利ノ濫用ハ之ヲ許サズ」と成文法化された。

johnyangel
質問者

お礼

ありがとうございました!ずいぶんワル知恵を働かす人がいたもんだとビックリしました!すごく有名な事件なんですね~

その他の回答 (1)

  • Kyonsama
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回答No.2

民法を習えば必ずでてくる有名な判例です。 所有権の濫用のケースです。 宇奈月温泉側が無断で一部他人の土地の下に温泉をひく管を通していたところ(たしか彼らは善意だった)、そこに目をつけたやつが当該土地(やぶみたいなところで土地利用としてはほとんど役に立たない)を格安で購入して、所有権に基づく妨害排除請求権を主張して高額で土地を買い取るよう迫ったものです。 大審院は、所有権の目的を逸脱する、良俗に反する主張として、訴人の訴えを退けました。 かなーり適当に概要を述べました。 私の解説にうなづきたくなりましたか?

johnyangel
質問者

お礼

すごくうなずけました!!!!!大変判りやすい説明で、あっという間に理解できました!!本当にありがとうございました。

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