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自衛隊が軍隊になれば
自衛隊は今のままでも、国連の平和維持活動や、国際救助活動に参加していますよね。 自衛隊が軍隊になれば、どうなるのですか? イラク戦争のように、アメリカが引き起こす戦争について行かなければならなくなるんじゃないのですか? なぜ自衛隊を軍隊にしようとしているのですか? 難しくてよくわかりません。どなたか教えてください。
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大雑把な回答でよければ。 日本国憲法上、日本は戦争のための戦力を保持しない、と明記されています。しかし日本は実際は相当な戦力を持っています。それは漠然とでもわかりますよね?で、この矛盾をいろいろこねくり回して自衛隊を海外派遣できるようにしたり、隣国が攻めてきた場合の対処を議論したりしてるわけですが、厳密に現在の法律を適用するならば、今隣国に戦争を仕掛けられた場合、たとえ事前にわかっていたとしても、自衛隊は敵に先制されるまで動けません。ミサイル攻撃だったら発射が確認されるまで動けません。(実際には着弾して初めて動くでしょう!)要するに実際には戦力があるが、法的には丸腰に近い状態です。あくまで「防衛」というお題目でこじつけのように作られた戦力だからです(昔の朝鮮戦争の頃、憲法とは矛盾するが、やはり日本に戦力がないと極東のパワーバランスが保てない、と判断したアメリカが創設を後押ししたのです)。もっとも大事なときに力を発揮できないのでは、意味がないだろうというもっともな意見が最近ようやく活発化しているのです。 現状を変える手段としては、 (1)今やっているように、ケースごとに細かい法律を立てて自衛隊の動ける範囲を広げてゆく (2)憲法を改正し、正式に軍隊にして、超法規的行動が可能なようにする の二つですが、(1)では法で規定された以外の事態に対して自衛隊が無力化する、というリスクが常にあります。このせいで災害時の初期活動が遅れ、どれだけの人的、経済的損失があったかわかりません。また、自衛隊のために余計な法律をいちいち作らねばならず、莫大な国会運営費、および国策への時間的・人的資源が浪費されます。(2)はアジアの一部の国で強い反対があるように国際世論への影響が懸念されますが、法的制限という足かせが外れることで、国内外の災害救助活動へすばやい対処ができるし、(考えたくはないですが)万一戦争が起こったとき、先制攻撃されるまで黙って待っている、などということがなくなるわけです。そもそも侵略戦争自体いまさら不可能、というか国益にならない情勢です。少なくとも敵対国に対する抑止力となればいいのです。 おっしゃるように、同盟関係にある国とともに戦地に赴かねばならないときもあるでしょう。しかしながら現在の日本がアメリカの庇護の下にあるから中国の領海侵犯や韓国の竹島占領などの事態も、この程度で済んでいるのかもしれません。戦後60年間日本がどことも同盟していなかったとして、現在の独立平和国家の形を保っていたかどうかはまったくわからないのです。同盟はgive and takeですから、善悪論ではなくアメリカと歩調を一にするのはやむをえないかと思います。逆にアメリカの使いっぱがごめんということであれば、なおさら軍事力を持たなければとても現在の極東の緊張状態において相手の挑発行為や侵犯行為を抑止することはできないでしょう。 いずれにせよアメリカに守ってもらう形で約60年やってきた日本が国際情勢の中で主体的に行動するには、自分のケツを自分でふけるようにならないといけません。それにはいざというとき闘える力を備えていないと、いつまでもアメリカ頼みで自国だけで判断・行動できなくなってしまいます。憲法改正は、その第一歩だと思ってもらえればいいと思います。 長々とまとまらずすみませんでした。ご参考になれば幸いです。それでは。
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- SCNK
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結局、法律上の問題です。 現在の憲法では、自衛隊についてはまったく触れていませんから、法律以下でなりたっている組織です。他の省庁と同様に、国家行政組織法がもっとも上位かつ一般法としての根拠法令です。 他の国や、旧軍でも、陸海軍省などがありますが、これらの中央官ガは、軍隊そのものではありません。 ところが日本の自衛隊だけは、ほぼ同じものである防衛庁として、自衛隊すべてが行政府の一機関なのです。国家行政組織法で定めるにはこれが限界です。 行政府の一機関に、実力部隊が従属しているということは、いわば官僚支配下にあるといえますし、一政権の部隊であるということがいえます。つまり政権軍なわけです。 これを憲法で定めた組織とすることで、政権が恣意的に軍事力を用いる危険をさけることができるわけです。 もちろん法律において、国会のかかわりが規定されていますからシビリアンコントロールが行われていないわけではありませんが、そうは言っても軍令までも内閣府と防衛庁内局が握っており、国家の長が統帥権を持っているわけではないのです。(内閣総理大臣は、自衛隊の最高指揮官とされてはいますが、直接、自衛隊の部隊を指揮できるわけではありません。) その点、憲法に規定して、軍隊として認めることで、行政府の恣意的運用に対する歯止めになります。 また、たとえば行政府が何らかの天変地異とか戦乱などで機能を失ったときに、行政府の一機関としてでは一緒に機能を失ってしまいますし、また、憲法に軍隊と明記することで、戦時国際法との関連も明確になります。
- cliomaxi
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世界第5位の「軍事費」を使っている自衛隊を他の国は「軍隊」と思ってます。(最新式の戦闘機などを揃えられるのはアメリカと日本とサウジアラビアくらい) 「戦争特需」と言う言葉をご存知でしょうか? これは戦争をする事によって一部の製造業などが潤う事なのですが、これが目当ての場合も少なくありません。 他人が死のうとどうでも良いのです。 自分さえ儲かれば。 そういう輩もいるのです。 本当はもっと複雑で色々な人の思惑や利害が絡んでいます。
- dial8675
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自衛隊はあくまで自衛隊ですが、事実上、日本の軍隊です。 憲法の解釈をあいまいにしているよりは、きちんと軍隊として認めて、軍隊は自国と世界の平和のために存在している、と明記したほうがすっきりするでしょう。 自衛隊という名前のとおり、自衛のための集団ですから、海外で活動することは自衛活動に当たらず、海外派遣は基本的にできません。 今後は、国際平和のために、PKOやPKF(平和維持軍)などの活動に協力していきたいのですが、自衛隊は軍でないので参加しにくいのです。 「アメリカが引き起こす戦争についていく」というのも、日米関係から、アメリカについていかざるを得ないでしょうね。 軍隊を認める、ということはまず、憲法9条の改正があるはずです。 当然、大日本帝国の侵略を受けた国々は反発するでしょう。
- ex_hmmt
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逆に問いたいのですが、貴方は今の自衛隊は軍隊ではないと考えますか? また、本当に日本がこれからも戦争に巻き込まれずに過ごせると考えますか? まぁ、戦争ってのは経済行為に過ぎないですから、これから先日本が戦争に本当に巻き込まれることがないとは私は思えません。そのときに、きちんと交戦規則を持った軍隊がいるのと、今のマトモな交戦規則を持たない自衛隊のままであるのとでは、大違いですよね。 なんか有事法制に反対する連中がいますけど、(自衛隊の軍隊化?ふざけるな、いざというときに血を流すのは誰だ?)有事法制が無くて無秩序な交戦が行われる方が遥かに怖いってのを理解できてない。 戦争したがるのは、軍隊じゃないんです。 戦争したがるのは、政府であり、国民なんです。 軍隊は、戦争について知ってるが故に、戦争したくないんですよ。 まぁ、「軍隊」にしろとは積極的に言わないですけど、きちんとした交戦規則や、有事の際の自衛隊の権限の法制化はあってしかるべきだと思います。なければなぁなぁで、何処まで権限が拡大されるかわかったもんじゃないし、逆に権限がまったく存在しない事になり、ぐだぐだに負けるか、です。