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長崎新幹線はフル規格になるのですか
九州新幹線(鹿児島ルート)や東北新幹線は当初はスーパー特急方式だったのにあとでフル規格になったと聞きました。 長崎新幹線では、全線フル規格になると佐賀市あたりも平行在来線になり経営分離される恐れがあるとして、佐賀市長も危機感を抱いており、鹿島市長らとともに「新幹線長崎ルート問題研究会」を立ち上げています。(朝日新聞佐賀版2005/2/24) http://mytown.asahi.com/saga/news02.asp?kiji=3088 佐賀県知事はデメリットの大きいフル規格にするつもりはないと表明していますが、知事が替われば なし崩し的にフル規格にされてしまうのではないかとの見方もあります。(毎日新聞佐賀版2005/03/09) http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/saga/news/20050309ddlk41010317000c.html 九州新幹線や東北新幹線はどのような経緯でフル規格になったのでしょうか? 長崎新幹線もフル規格になりますか?
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今回、保留条件付ながら着工が決まった九州新幹線長崎ルート武雄温泉~諫早は、今のところ、スーパー特急方式です。スーパー特急方式とは、フル規格新幹線と同等の設備を作りながら、線路幅を在来線に合わせる方式です。工事のレールを敷設するのは、工事の最終段階ですから、ギリギリでフル規格に変えることは容易です。フリーゲージトレインの実用化の目処が付いた場合は、フル規格に切替えたい意向がJR九州にはありますし、長崎県などもこれには賛成のようです。 これは私の私見ですが、JR九州ではフリーゲージトレインとした場合には、博多~新鳥栖も新幹線走行を考えているものと思われます。こうすることで、博多以南の鹿児島本線の線路容量に余裕ができ、対西鉄との競争上も有利になります。このためにフリーゲージトレインに力を入れているのだと思いますが、大義名分としては弱いので、今回の着工区間のフル規格化には熱心なのだと思います。JR九州は、鹿島市対策で破格の条件を提示してますが、これは肥前山口~諫早の路線が、運転条件からも防災上からも非常な弱点となっているためで、新鳥栖~武雄温泉は、ここまでやるほどの弱点はありませんから、沿線の自治体が平行在来線問題で強行なら、JR九州としてはフル規格にはこだわらないと思います。 鹿児島ルートは、まずスーパー特急方式で八代~西鹿児島の整備が決まり、次いでやはりスーパー特急方式での船小屋~新八代の整備が決まりました。そして、博多~船小屋の新幹線整備が決まりましたので、これまでスーパー特急方式とされていた区間も自動的にフル規格となりました。 既存新幹線とつながらない部分から新幹線建設が決まっていったわけですが、在来線の線形が悪く、新線としたほうが時短効果が高い区間から新幹線建設を決めたというのがこのような経緯になった公式の理由です。船小屋~西鹿児島がスーパー特急となれば、博多~船小屋をつないで全線フル規格にする方が投資効率が良いというのは誰が見ても明白ですし、博多付近の線路容量の問題もありますから、船小屋~新八代の建設が決まった時点で、全線フル規格は暗黙の了解で、いつ公式に取り上げるかタイミングの問題だったともいえます。JR九州が博多~八代の平行在来線を経営切り離ししないとした事も、スムーズに全線フル規格整備に移行できた要因でしょう。 一方、東北新幹線の延伸は、当初、盛岡~沼宮内、八戸~青森がミニ特急、沼宮内~八戸がフル規格で整備が始りましたが、地元が全線フル規格を要望し、平行在来線の経営切り離しに合意したために、全線フル規格に変更されました。国としても、北海道新幹線の芽を摘まないためにもフル規格化が望ましいと考えていたはずです。 こう考えると、長崎新幹線の全線フル規格整備は、国としても優先順序は下でしょうし、JR九州も地元にそれほど優位な条件を出す理由がありませんから、建設されない可能性が高そうです。
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>九州新幹線や東北新幹線はどのような経緯でフル規格になったのでしょうか? 九州新幹線の場合は、途中がスーパー特急では役不足ですし、効率が悪いですから。 わざわざ、乗り換えする不便さを考えるとずっと新幹線の方が便利でしょう。 と言うのが表向きの話でして、票田が公共事業関係もありそれで政治家が働きかけて出来たのでしょう。 簡単に言えば、東北新幹線の場合は北海道新幹線の絡みもあり、当初はミニ新幹線でしたが、フル規格に変わりました。 公共事業関係の事情は同じですが。 その事を考えると、長崎新幹線の場合、フル規格にしてもコスト対価があるかと言われれば難しいと思います。 No1の方は、鳥栖から変わるだろうと見ているようですが 今のところは未定です。 でも、ゲージの変わる特別な電車が長崎方面に投入されることが決まっているようです。
お礼
回答ありがとうございます。 確かに鹿児島ルートは長距離ですし沿線人口も多いのでフル規格がふさわしく思えます。 一方、長崎ルートは距離が短いためスーパー特急方式では時間短縮効果が薄く、かといってフル規格にすると平行在来線の問題が生じるという微妙な状況のようです。
- fortranxp
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最近ではフリーゲージトレインといって 1067mmでも1435mmでも両方使える台車が 実用化に向けて開発が進んでおり 既に 米国で専用路線での耐久試験も実施された と聞いています。 従って 推測ですがこの路線ではフリーゲージ トレインを用い長崎ー鳥栖間は在来線そのままで 鳥栖から先はゲージを広く転換して240Kmで走る 方法になるだろうと思います。 それで乗り換え無しで新大阪へと成りそうです。
お礼
回答ありがとうございます。 これは九州内だけの報道だったのかもしれませんが、フリーゲージトレインについては鹿児島ルートの路線を用いた走行実験が数年のうちに始まるというニュースを聞きました。 実はおっしゃるとおりで、地元ではフリーゲージトレインが実用化できるなら、博多・新鳥栖間だけ新幹線路線を走ってあとは長崎本線を走ればよいのにという意見もあります。 数千億円かけて新路線を建設し、長崎本線は切り捨てる理由が分かりづらいのです。
お礼
回答ありがとうございます。詳しい説明で各路線の事情がよく分かりました。 長距離路線では確かにフル規格の方が新幹線の威力を発揮できるはずで、言葉は悪いですが一種確信犯的手法でフル規格を実現させたという点は理解できます。 一方、長崎新幹線がすっきりしないのは、やはり路線の距離が短く時間短縮効果があまりないため、必要性が理解しづらいという点が大きいように思えます。
補足
少し説明が足りませんでしたが、佐賀市長が懸念している点の一つは、新幹線になったときの料金値上げです。 佐賀県知事は、スーパー特急方式なので佐賀・博多間の料金は変わらないと述べています。その一方でフリーゲージトレインについての話もあり、新鳥栖・博多間は新幹線路線を走るだろうとも言われています。佐賀・博多間は日常的に利用されている区間なので、数分のスピードアップで料金値上げになることは望まない人が多いのです。 (毎日新聞佐賀版2005/3/5) http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/saga/news/20050305ddlk41010625000c.html 長崎本線ではスピードが出せないという話も、今度のダイヤ改正で博多・長崎間を最速1時間45分で結ぶ特急「かもめ」が設定されており、説得力に欠ける感は否めません。 そうすると今度はフリーゲージトレインならさらに速い、フル規格にすれば1時間に短縮できるという話になってしまい、混乱します。 非常に奇妙な話ですが、「全線フル規格にはしない」という保証と、「フリーゲージトレインが導入されても、新鳥栖・博多間は在来線を走るので値上げはしない」という確約でもないと、地元の理解を得るのは難しいかもしれません。