分子の問題ですね、それから気体の分子容積の問題。
酸素と水素から水ができるときの反応式は、水の分子がH2Oなので、酸素原子1に対して水素原子2が必要です。酸素分子も水素分子も2つの原子からできたO2とH2ですから反応式は
2H2+O2→2H2O
になります。水素分子2つと酸素分子1つから水分子1つができています。物質保存の法則は原子核が壊れたり融合しない限り(原子炉か太陽の中以外って事です)成り立つので、2分子から1分子ができました。
普通の説明ではこれでおしまいなのですが、ご疑問の点はもっともなので、追加の説明をします。気体の体積は「理想気体」と仮定すると、どんな気体でも同じ温度、同じ体積で、同じ圧力(普通は大気圧)で同じ個数の分子を含んでいます。良く出てくる言い方:標準状態1モルの気体の体積は22.4リットル。
まず「理想気体」から、気体の分子は大きさもあり同じ気体同士、違う気体同士「相互作用」(通常は引き合う力だけ考えればいい)もあります。理想気体は1)分子は「質点」である:位置や速度や加速度と質量(地球上では重さと同じ)だけがあって大きさがない。2)もちろん分子には構造がない。3)分子間に相互作用は無い。4)分子は壁にぶつかると完全弾性衝突する。(分子同士の衝突は、大きさがないので起こりようがない)このような仮定を置いて特にヘリウムなどの単分子から得たデータに基づいて理想気体の方程式
「圧力」*「体積」=「含まれる分子のモル数」*「気体定数」*「絶対温度」
が成り立ちます。
さて、物質は気体になると固体や液体の場合に比べ分子が自由に飛び回るため、同じ圧力下で非常に大きい体積となります。水では100℃でおよそ18mLの液体が30.6Lと1700倍にもふくれあがります。分子の間はスケスケの真空、このぐらいのスケスケ度になると「理想気体」にかなり近く、分子の構造や分子の質量と関係なく1モルの占める体積は温度と圧力で決まってしまいます。
ではその体積はどこから来るのでしょうか、一定量の気体を囲んで内部に閉じこめる仮想的な風船を考えます、この風船自身は小さくなろうとする力を持っていないとします。この風船の体積を保っているのは内部の分子の運動エネルギーです。各分子は運動のエネルギー(1/2)mv^2、mは分子の質量vは分子の速度です。この分子の速度はボルツ万分布という温度の関数で決まり、一つ一つの分子の速度は分からなくても全体の速度の分布は分かっています。この分子が風船の内部表面で完全弾性衝突するときの方向変化が圧力の源で、この内側の圧力が外の圧力と釣り合う大きさ(体積)に風船は保たれます。
ですから重い分子でも複雑な分子でも気体になると大気圧では体積とモル数(分子数)の比例関係に落ち着いてしまいます。
お礼
わかりやすい回答を有難うございます。気体の体積と分子の数は比例するんですね~そういえば、1molの気体はその種類に関わらず22.4lであると習いました!それで、分子が3つから2つに減るので気体の体積も減るというわけですね、納得です。私の感覚では重さは足しても同じなのに体積は減る、という点がどうも不思議なんですが、その考え方ならわかりやすいです。